もてる芸人「荻ぺ薄(おぎ・ぺうす)」とかぼちゃ

荻ぺ薄(おぎ・ぺうす、本名)は21歳フリーター。バイトの先輩、岡村に誘われて、お笑いコンビを組んだ。岡村は言った「今お笑い芸人ってもてるんだぜー、がんばって、もてる芸人になろーぜ」。狂牛病騒ぎでさっぱり客足が遠のいているある焼肉チェーン店のバイトが終わると、二人で岡村の家に行きコントの練習をした。岡村の通う大学での学園祭に出場するからだ。ネタは主に岡村が考え、ボケを岡村、突っ込みを荻が担当した。日ごろは引っ込み思案の荻であるが、二人でコントをやる時は勇気を振り絞り、岡村に突っ込みを入れた。

そしていよいよ学園祭本番。お笑いバトルという学園祭のメインイベントの一つに彼ら2人は出場することになる。ちなみに、彼ら2人のコンビ名称は「オルペウス」。これは荻のフルネームが、ギリシャ神話の登場人物の名前と似ていることに由来している。お笑いバトルではオルペウス以外にも芸人が出場して、4人の審査員によって順位がつけられる。一位になることは素人お笑い芸人にとってはかなり名誉なことである。

さてオルペウスの番がやってきた。この日のネタは「披露宴」をテーマにしたコントで、岡村がとんでもない格好で現れるというのが面白いポイントである。といっても、実はポイントは底ぐらいで、内容的にはそれほど面白くない。しかし、このお笑いバトル本番では、荻の三村マサタカを彷彿とさせるつっこみで観客の笑いを取ることに成功した。コントも終わり、審査員のコメントが入る。審査員の中には荻のお気に入りであり、またその大学ではマドンナと呼ばれている榊若菜がいる。若菜がコメントをする。「つっこみがよかったです。」完全に舞い上がった荻は、その場で、精一杯のボケをした。「おれかよ!!」。そうそれはつっこんでいるようでボケているという新しいテイストのお笑いの始まりであった。会場中は荻のボケで大爆笑。審査員の点数も跳ね上がり、なんと優勝してしまった。

これを機に荻は「新しいテイストボケ」路線を突っ走り、会う人会う人を笑わせることになった。また、榊若菜との関係も深い仲となった。

そんな絶好調のオルペウスが次に掲げた目標は、素人お笑い芸人の登竜門と言える"コントンツ(http://www.digitention.com/contonts/)"のガチンコバトルで優勝することだった。

しかし、荻は若菜といる時間が多くなり、練習がなかなかできないでいた。岡村は厳しい態度でいつも荻に練習を誘うのだが、いつも荻は楽しいギャグでごまかしていた。そんなある日。ついに岡村は我慢できずに、若菜を連れ去ってしまった。岡村には昔からの付き合いで、ゾッキーの友達がいる。そのゾッキー達を使ったのだ。

さすがの荻もそれにはびっくりした。そして彼なりに深く反省をした。そして岡村と話しあった。岡村達が若菜を無事に荻に返す条件は、コントンツの本番まで絶対に若菜と会ってはならいということであった。荻はその条件を飲んだ。

荻と岡村のオルペウスはコントンツに向けてせっせと頑張った。来る日も来る日も声を嗄らしてボケて、突っ込んだ。

ついに本番まじかというとき。荻はとうとう我慢ならなくなった。「若菜に会いたい」そう強く思った荻は岡村の元行く。「頼む!若菜に会わせてくれ〜」。岡村はうなずく。「分かったちょっとだけだぞー」。荻は若菜に会いに行く。「あいたかったよ」「ぺ薄、私もよ」。しかし、そんな場面を岡村のゾッキー友達に見つかってしまう。「あー」なんと若菜はその場で、かぼちゃに変えられてしまった。荻は思わず突っ込んだ「かぼちゃかよ!!」しかし、若菜はかぼちゃのままだ。荻は悲しんだ。そして、いくら待っても人間の若菜は帰ってこなかった・・・

そしていよいよ、コントンツ本番。期待通り、オルペウスは笑いを飛ばした。優勝こそ逃したが、みごと新人大賞をゲットした。

オルペウスが疲れ果てて帰路につこうとするとき、会場から駆けつけたかわい子チャン揃いのファンに囲まれていた。

テレビでしかみたことがないほどの花束とキスマークに囲まれて、二人は帰る。そこはいつも、二人がバイトの帰りに夢を語って歩いた道だ。岡村はいった。「もてる芸人になれたな!」荻は叫んだ、「かぼちゃかよ!!」。フォーエバー。