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鎌倉のまちづくり(4)

まちづくりに関する計画は過去に何回か出されています。詳しくは鎌倉市のホームページをご覧になってください。

・ 深沢地域の新しいまちづくり基本計画(平成16年9月)
・ 深沢地域の新しいまちづくりビジョン(平成21年6月)
・ 深沢地区の土地利用計画(案)(平成22年9月)
・ 深沢地区まちづくりガイドライン(案)(平成25年5月)

いちおうこれらの計画はつながっているといっているのですが、よく読むと微妙に修正されていっています。例えば、当初は市の課題のようなものはあまり出ていなかったのですが、少子高齢化の波や税収の減少といった環境変化に対応しようという意向が感じられます。ただ、各計画をいちいち追ってもあまり意味がないので直近のガイドラインに焦点をあてて議論していきます。

ガイドラインの最初のほうは、位置づけ、目的、対象区域、構成といったところなのでとばして、まずは「まちの将来像」についてです。

まちの将来像:『健康生活拠点・深沢』 本地区のまちづくりは、「ウェルネス~人・都市・社会にとって非常に好ましい総合的な健康社会~」をテーマに検討を重ねてきました。 深沢地区が持つポテンシャルを十分に活かしながら、本市において鎌倉駅周辺地域、大船駅周辺地域との差別化を図る第三の拠点形成をめざしています。まちづくりにあたっては、市民をはじめ、そこで暮らし、働き、学び、訪れる人たちが、健康で快適な生活をおくるための拠点として、様々な機能の集積と連携の中から優れた環境を創造し、豊かなライフスタイルの提案、新しい鎌倉ブランドの発信につながる、総合的な健康社会を先取りしたまちの実現をめざします。

これはいわばビジョンみたいなものであるべきなのですが、どんなまちになるのかイメージできますか? なんか当たり前のことを抽象的な表現で並べてあるだけで、いったいどんな特徴を持たせて、具体的にどんな形になりそうかがさっぱり見えてきません。だって、ここに書いてあることは要するに大前提の話であるわけです。そんなことは誰だって思っていることでしょ、だからどうなのってことです。

揚げ足とりになるかもしれませんが、"様々な機能の集積と連携の中から優れた環境を創造し"って、とぼけてますよね。本末転倒でこういう環境を作りたいから、こんな機能が必要でそれをどう連携させるかになるのであって、そのビジョンが欠落している。

また、"豊かなライフスタイルの提案、新しい鎌倉ブランドの発信につながる、総合的な健康社会を先取りしたまち"もビジョンではない。豊かなライフスタイルっていう日本語もおかしいし、総合的な健康社会を先取りしたまちから新しい鎌倉ブランドを発信することに意味があるの?

そもそも、ビジョンはウオンツを表現したものである。つまり、誰がどうしたいのか、どうあって欲しいのかといった言葉がなくてはいけない。そこには、作る側とそこに住む人あるいは周辺で暮らしている人も含めて、その思いが詰まったものであるべきなのだ。そうした言葉がどこにあるのでしょうか。

ツッコミどころが満載なので、さらに続いていきます。まちの将来像の次にまちづくりに取り入れるべき7つの要素があげられています。

①多機能:様々な機能の集積・連携による拠点の形成
②賑わい:活気に満ちた賑わいの場の創出
③交流:あらゆる世代が交流できる空間の創出
④歴史:深沢地区及び周辺の歴史資源や土地の記憶の継承
⑤安全・安心:あらゆる世代の人々が安全で安心して暮らせる環境の創出
⑥緑・水:深沢地区及び周辺の固有の自然環境の活用と新たな緑と水環境の創出
⑦環境共生:環境への負荷が少なく、健康で安心して暮らせる環境の創出

これまた、ありきたりの要素を列挙しているに過ぎない。ここのどこに「ウェルネス~人・都市・社会にとって非常に好ましい総合的な健康社会~」を特徴づけるものがあるのでしょうか。活気に満ちたに賑わいの場はそこに住む人の健康に寄与するのでしょうかねえ。成長期につくられたまちのようにただのハコをまだつくろうとしていると思わざるを得ないのである。

まだ続いていきますが、私たち「洲崎陣出の杜の会」では、現計画の見直しに向けて署名活動を行います。外部サイトからも署名できますのでご賛同いただければと思っています。よろしくお願いします。
  

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2015年9月21日 20:34に投稿されたエントリーのページです。

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