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2013年12月 アーカイブ

2013年12月 4日

悪の法則

外国映画で困るのは複雑な人物相関があるとなかなか覚えきれないということと常識はわざわざ示さないで省略するので筋が理解できないことがある。名前と顔が一致しないのである。われわれの常識と外国の常識が時に相違することがあるからである。「悪の法則」は、前者の点では有名な俳優さんばかりなので大丈夫だった。

何しろ、出演者がだれでも知っているだろう豪華メンバーなのである。マイケル・ファスベンダー、キャメロン・ディアス、ブラッド・ピット、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルスとくれば、もうだれだかがすぐに分かりますよね。監督が「ブラックホーク・ダウン」のリドリー・スコット、脚本が「ノーカントリー」のコーマック・マッカーシー。しかし、これだけの陣容を揃えたにもかかわらず期待はずれであった。

まずもって、原題がThe Counselorなのだが放題が「悪の法則」なのである。ちょっと違うよなと思ってしまう。あと最初に言ったところと近いのだが常識というわけではないがすごい端折っている部分が多いのでなんだかよくわからないのだ。もう少し背景だとかいきさつだとかを説明してくれないと困る。作る方は膨らんだイメージがあるだろうけど見る方は初めて接するのだから丁寧にしてほしい。

みんなからカウンセラーと呼ばれる腕利き弁護士(マイケル・ファスベンダー)は、恋人ローラ(ペネロペ・クルス)と婚約も決まり順風満帆かと思われたが、手を染めていた裏社会のビジネスから破綻に向かうまでを描いたものである。友人の実業家ライナー(ハビエル・バルデム)と麻薬の密売人ウエストリー(ブラッド・ピット)と組んで巨額の利益を生むビジネスを始めたのだが、ある組織から狙われることになる。徐々に追い詰められていくサスペンスが展開される。

ただ、どうして追い詰められていくのかとその組織は何なのかといったものが見えていないなかで急に追い詰められていくので恐怖が湧いて来ないのである。同じメキシコ国境近くでの麻薬取り引きを題材にした「ノーカントリー」(コーエン兄弟監督、コーマック・マッカーシー脚本、ハビエル・バルデム主演)でみせた迫力に負けている。

ああそうそう、外国映画で困ることがもうひとつあった。それは、映像より会話のウエイトが高い作品で言葉を追うのが大変だってことだ。本作も心理的な描写を言葉で表現する会話劇の要素が大きいので字幕を追うので疲れたのである。
  
悪の法則.jpg
  

2013年12月 3日

ゼロ

ぼくは、ホリエモンこと堀江貴文に対しては理解があるほうだと思う。それでも、彼のこれまでの言動をみていると生意気だとか、礼儀を知らないとか、守銭奴とか、超合理主義者だとか多少思ってみたりする。ただあれだけのことで刑務所に入れられてしまうのは可愛そうだった。本人に対してもそうだし、あれで若者の起業マインドが萎縮してしまったことも残念だと思う。

その堀江貴文が出所してから書きおろした「ゼロ」(ダイヤモンド社)は、驚くほど感動をくれた本であった。巷間刷り込まれた堀江貴文のイメージを覆すに十分な読み物なのだ。これだけ素直に自分を語り、家族を、仕事をそして夢を語る姿は正直びっくりした。なんだか応援してやりたくなった。今までが虚勢であって、あの事件と服役でその鎧を脱ぎ本来の自分をさらけ出そうという心境へと変わった。導入の彼の言葉がそれを物語っている。

これまでの僕は、 精いっぱい突っぱねて生きてきた。

弱みを見せたら負けだと思い、
たくさんの敵をつくってきた。

いま僕の心の中はとても静かだ。

久しぶりに経験するゼロの自分は、
いがいなほどすがすがしい。

もう飾る必要はないし、
誰かと戦う必要もない。

いまなら
語れる気がする。
ありのままの堀江貴文を。

それは僕にとっての、
あらたな第一歩なのだ。

本は、オバマが語ったと同じように「私、私たち、そして今」という構成になっている。すなわち、自分の生い立ち、ライブドアや選挙の仲間たちとの生活、そして今の心境とこれからが書かれている。中でも、最初の幼少期から大学に入るまでのエピソードはおもしろかった。東大現役合格だからいい家庭に育ったのかと思ったら福岡県八女市のごくありふれた家庭なのだ。また、大学でも勉強はしない学生でぼくらとも変わらないなあと思うのである。

ぼくがかなり印象的だったのは彼が号泣するシーンが3ヶ所出てくるのだがこちらも思わず引き込まれて泣きそうになる。これぞホリエモンが初めて見せた"弱み"なのかもしれない。いずれも拘置所と刑務所のなかでのことで、やはりああした場所では純な心持ちになるのだろう。

最初のシーンは、経済事件では口裏を合わせないように拘置所の独房に入れられるのだが、その孤独たるや大変で狂いそうになる。そんな時、刑務官が食事用の穴から囁くように「自分にはなにをしてあげることもできないけど、どうしても寂しくて我慢できなくなったときには、話し相手になるよ。短い時間だったら大丈夫だから」といってくれたそうだ。そのとき涙があふれてとまらなかったという。

つぎは刑務所に収監されている時に重松清の「とんび」を読んだ時である。物語にでてくるのが、田舎に暮らす頑固で不器用な父親と、広島の田舎を離れ、東京で自立していく息子であることから、過去の自分とを重ねあわせてしまい涙でページを濡らすのである。

最後が、刑務所に面会に来た弁護士さんが持ってきた2枚の色紙のことである。そこにはライブドアの社員からの応援メッセージがびっしり書き込まれていた。それを見た時号泣したのである。すべてを失ったつもりでいたけど、何も失っていないと気がつくのである。こんなに熱い仲間がいることに感動する。

まだまだ、努力が大事だとか、ゼロにいくらかけてもゼロだからまずは1を足すことから考えよとか、結局はしごとだといったおもしろい話はあるのだが、号泣エピソードだけでも、スーツなおじさんたちに嫌われていたホリエモンが見直されるかもしれない。ゼロにリセットされた彼がそこからどんなものが生み出していくのか見守っていきたいと思う。一読を薦める。
  

ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく
ダイヤモンド社 (2013-11-05)
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2013年12月 1日

マリノス優勝お預け

サッカーのJリーグはチーム名に都市の名前が入っているように基本的には地域密着型だから大方の人は地元チームを応援する。ところがぼくが住んでいるのは鎌倉なのだが、どこのチームを応援するのがいいのか悩む。普通だと湘南ベルマーレと思われるでしょうがこれが微妙なのである。

湘南という都市名でない名を付けている唯一のチームなのだが、では湘南ってどの範囲なのだよという話で本拠地は平塚だからあのあたりだろうということになる。東は藤沢くらいまでで鎌倉はどうなのだ。ここで持ち出すことでもないかもしれないが、自動車のナンバーをみると湘南ナンバーというのがある。そこでは、鎌倉は入っていない。鎌倉の自動車は横浜ナンバーなのである。

ということでもないが、ぼくはどちらかというと横浜Fマリノスのファンである。そのマリノスが9年ぶりに優勝しそうだとなって、昨日の新潟アレビレックス戦に勝てばその栄光にひたれるはずであった。ところが、何と0−2で負けてしまい優勝は最終節の川崎フロンターレ戦まで持ち越されてしまった。この戦いに勝てば文句なしの優勝だが、勝てないとちょっとやっかいなことになる。

昨日の日産スタジアムは6万2632人というJリーグ史上最多の観客で埋まった。これだけの観客の期待を裏切った試合は、前半は新潟の激しいプレッシングサッカーに手を焼き、マルキーニョスのシュートなど多少のチャンスはあったが全般的にいいところなしで終わる。新潟の試合は滅多に見られないが非常に良いサッカーをやっているにはびっくりする。戦術の意思統一ができている。後半戦の首位というのもうなづける。

ところが後半に入ると、マリノスも慣れてきたのとさすがに新潟も息切れがしてきて、マリノスペースになる。中村の絶妙パスとセットプレー、斉藤のドリブル、ドウトラのクロスなどで攻め続けるがゴールをこじ開けられない。すると後半27分にコーナーキックを栗原がクリアミスしてゴール前にいた川又に決められ先制される。攻められているほうが得点するケースが案外多いがそんな1点である。

そうなるとマリノスは前がかりになって攻めるしかなくなりゴール前に人数をかけていくのだがあと一歩で阻まれる。そんなときも往々にして一瞬の隙をつかれるのだがロスタイムに追加点を許し万事休す。ところでこの2点目がけっこう大事だったんですね。得失点差で広島に抜かれてしまったのだ。だから最終節で勝ち点が並んだら優勝を逃すことになった。

最終戦の神奈川ダービーにぜひ勝ってほしいものだが、昨日の試合を見ていてJリーグのレベルが上がっているなあと感じたのである。非常に厳しくアグレッシブに戦っていて、それをまたかわす技術も向上している。見応えのある攻防であった。こうした底上げがあってこそ代表も強くなるのだからさらによくなってほしいと思う。しかし、マリノスの中村、中沢、マルキーニョス、ドウトラの35歳超えのおっさんパワーはすごいものだ。
  

2013年12月 2日

イノベーションを支援するITシステム構築の極意(1)

-- はじめに --

企業は何らかの形で常に変化していかなくては生き残ることができない。また変化しなくてはいけないスピードがどんどん早くなってきている。それはビジネスを取り巻く環境がめまぐるしく変わっているからである。そして、変化も予測できるものから、不確実なものが増えてきていることがある。

変化はイノベイティブなものであればあるほど企業の体質を強化し持続的なものになっていく。逆にこれまで優良と思われていたような企業も変化対応をしくじるとあっという間に消えていってしまう恐ろしい時代でもある。ですから、企業はいかにして環境の変化を読み取り、素早く対応する組織能力をもったものにしてくことが大変重要なことなのである。

一方、IT技術の進展は目を見張るものがあり、毎年のようにあたらしい技術やサービスが登場してきている。しかも、個人で使うようなものがいつの間にか会社に中でも使われるように、個人的な生活と会社生活とのボーダーもだんだんと取り払われようとしている。特にインターネットは必要不可欠なインフラとして確固たる地位を築いている。もはや、顧客接点のところではインターネットなしでは成立しなくなってきている。

こうしたIT技術の高度化は企業の変化対応力を強化するための武器としては非常に強力なものになろう。しかしながら、ITを使いさえすればうまくいくという短絡的な考え方では失敗するのは目に見えている。ITはあくまで道具であるから、道具は使う人、使い方でいかようにも変わり得るのである。つまり、ITという道具をうまく使いこなすリテラシーを持たないとうまくいかない。むしろそちらのほうがより重要性を帯びてくる。

そして、これまでITを現場での効率化の道具として主に捉え現場まかせにしていた経営者は、これからは経営の道具として見直して行く必要がある。極端な話、経営方針や事業戦略らしきものもなしで経営していた時代もあったかもしれないが、そんな会社は存続すらできなくなる。であれば、経営方針や事業戦略、あるいは自分の経営者としての思いをどうやって実現させるかは経営者の最たるミッションであるはずだ。

経営者自らが経営システム、事業プロセス、業務オペレーションに関心をもち自らの手のひらに乗せて操ることが大切なことになってくる。そのためにも是非不断のイノベーションを実行していくのに適切な企業システムとは何のかを真剣に考えていくべきだろう。もちろん経営者のみならずミドルあるいは現場の人たちも一緒に考えてほしいと思う。

ただし、少し前提を理解しておいてください。企業システム全体というと最上流の経営理念、経営方針、戦略立案といった部分についてはここでは言及しません、また製造現場作業のようなものも含みません。つまり、経営戦略とKGI(Key Goal Indicator)は所与ものとしてありそれを受けてビジネスモデルを描くところから始めていきます。
  

2013年12月10日

すべては君に逢えたから

こういう映画はある意味反則だ。料理でいうところのブッフェスタイルだからである。様々な料理を並べてあなた好きなものをとってくださいというスタイルで、全部とまではいかないがお気に入りは必ずあるというものだ。「すべては君に逢えたから」は、6つの物語が交錯して展開する老若男女のカップルが何らかの関連をもってつながっている。

ちょっと前に「阪急電車 片道15分の奇跡」という映画があったがそれと似たような作品である。鉄道とか駅は多くの人々が行き交うところであるから、人間模様の綾を表現するには格好の場所なのだろう。本映画では新設なった東京駅周辺が舞台となっている。それぞれがばらばらだったストーリーがクリスマス・イブに終結する。監督が「釣りバカ日誌」の本木克英。

登場する6つのストーリーと演じる俳優さんは、イブの恋人(玉木宏、高梨臨)、遠距離恋愛(木村文乃、東出昌大)、クリスマスの勇気(本田翼)、クリスマスプレゼント(市川実和子)、二分の一成人式(時任三郎、大塚寧々)、遅れてきたプレゼント(小林稔侍、倍賞千恵子)である。そして皆カップルの話なのである。出会いでもあり、別れもあり、会えない辛さでもある。

2時間弱の映画だから、1つのストーリーが15分から20分位のショートストーリーである。だから、必然的にエピソードを並べて行くわけだが、簡潔にまとまっているのでその点では飽きないしテンポも保てるのでそれなりに楽しめる。ただ、作られた感は否めない。

イブの恋人にしても偶然高級ホテルで遭った女が、普段借りていたDVDショップにアルバイトに行っていた娘だったとか、二分一の成人式でももう余命いくばくかという父親が入院しているわけでもなく、息子とキャッチボールまでしてしまう。遅れてきたプレゼントでは、49年前に駆け落ちしようと新幹線の切符を買ったが男が来なくて、その男が死んでその兄が弟の形見だといってそのときの切符を渡すって、ええーありえねえと似た年頃のぼくでも叫ぶ。

まあ。最初に言ったようにブッフェ映画だから、和食もあり、洋食も中華もありだからどれか好きなものに当たる。でも逆に一流の味にはちと遠うということでもある。平均点の無難な作品ということになる。
  
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2013年12月 5日

デザイン思考で業務システム開発(第5回 創造性のジャンプ ― アイディエーション)

ここまでは、ビジョンを作り、技術の棚卸しをして、民族誌調査と分析が終了し、さらにメンタルモデルを作り出した。この段階まででアイデアを生み出すための抽き出しができているはずである。この抽き出しにあるものを組み合わせていくうちに突然創造の瞬間が現れるのだ。アイデアを作るだけではだめでそれを統合するところまでもっていかなくてはいけない。ここから、アイディエーションに入るがそのステップは下記のようになる。

ステップ16.ポスト・イットによるブレーンストーミング
ステップ17.紙粘土によるブレーンストーミング
ステップ18.実物大モデルによるブレーンストーミング

要するに、目に見えるような形をだんだん実物に近づけながらブレーンストーミングを繰り返していくことになる。ここで注意しなくてはいけなのが、アイデアを出すのがブレーンストーミングだと勘違いしないことだ。その前にすでに技術の棚卸しだとか民族誌調査もしているし、哲学やビジョンも作っているから、それをふまえればアイデアはいくらでもでてくるのだ。それらのアイデアを統合してコンセプトにもっていく。

ここで話は脇道にそれるが、サッカー選手で感覚的で想像力豊かなプレーをする選手を"ファンタジスタ"と呼ぶ。ブルーノ・ムナーリは"ファンタジア"というアイデアを生み出す方法を提示している。ちょっと面白いのでその法則をあげておく。

①ある状況を逆転させたり、相反するもの、正反対なものを利用する。あべこべの世界。
②ある部位を何の変更も加えず増殖させる。
③ 視覚的類似の関係を見つける。
④ 色彩の交換。
⑤ 素材の交換。
⑥ 場所の交換。
⑦ 機能の交換。
⑧ 動きの交換。
⑨ ディメンジョンの交換。
⑩ 一つの身体に異なる要素を融合させる。
⑪ 対象の重さを変える。
⑫ 関係の中の関係を作る。

これは、視覚的なデザインの世界というふうに見がちであり、また発明というとつい工夫といった側面に目が行くが、それも大事だがドキドキ感ワクワク感のような感情に訴えるようなことも考えながらアイデアを作り出さなくはいけない。アップリとかダイソンなどの商品を見ているとそう思いますよね。業務システムもそんな風になったらいいなあ。
  


2013年12月 6日

「ボケて」が文化庁メディア芸術祭の審査委員会推薦作品に選定されました

昨日、第17回文化庁メディア芸術祭の受賞作品が発表されました。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門があり、それぞれで大賞1作品、優秀賞4作品、新人賞3作品が選ばれます。その他に優れた作品に対して、審査委員会推薦作品も選定されることになっています。

応募総数は4,347作品で、世界83ヶ国・地域からの応募も多く国際的なものになっているそうです。「ボケて」は、エンターテインメント部門に応募したのですが、残念ながら大賞、優秀賞、新人賞は逃しましたが、審査委員会推薦作品に選ばれました。この部門は669作品の応募があった中で選ばれたのですからたいしたものです。みな大変喜んでいました。ちなみにこの部門の大賞はホンダのウエブサイトでした。

「ボケて」というと何となくお遊びアプリでゲームかみたいに思われがちですが、新しい形のソーシャルメディアでもあるし、こうして権威のある芸術祭でそれなりの評価をもらったということで芸術性も認められたことになる。このあたりうちの社長や一緒に作った仲間たちのめざすところでもあるのでとても誇らしいことではないでしょうか。おめでとう!
  

2013年12月 7日

W杯組み合わせ決まる

ついに来年ブラジルで開かれるFIFAワールドップ予選リーグにおける日本の対戦相手が決まった。今朝行われタ抽選会で日本はC組だったが、そこにはシードのコロンビア、ヨーロッパからギリシャ、アフリカからコートジボアールが入った。比較的恵まれた組み合わせになった。組み合わせ結果は次の通り。

A組 ブラジル、クロアチア、メキシコ、カメルーン
B組 スペイン、オランダ、チリ、オーストラリア
C組 コロンビア、ギリシャ、コートジボアール、日本
D組 ウルグアイ、コスタリカ、イングランド、イタリア
E組 スイス、エクアドル、フランス、ホンジュラス
F組 アルゼンチン、ボスニア・へルツェゴビナ、イラン、ナイジェリア
G組 ドイツ、ポルトガル、ガーナ、米国
H組 ベルギー、アルジェリア、ロシア、韓国

対戦相手も問題だがどこでやるかの会場の問題もある。何しろブラジルは広いから、移動が大変なのである。アマゾンの近くのマナウスなんてなったらえらいこっちゃである。C組の日本は、6月14日にレシフェでコートジボアール、6月19日にナタールでギリシャ、6月24日にクイアバでコロンビア戦ということになる。

ブラジルは都市によって気候がずいぶんと違う。日本が戦う会場でいうとブラジリアとナタールは比較的気温も低いが赤道に近づくナタールは高温多湿である。ただ、日本は高温多湿には慣れているので、あまり慣れていなさそうなヨーロッパのギリシャと当たるので有利に働くかもしれない。

さて、組み合わせも決まり、一気にムードが高まってきましたね。前回と同様に初戦のアフリカの国とやって、2戦目がヨーロッパ勢という順番である。前回はオランダに負けて3戦目にデンマークを破ったのだが、今回は最終戦に南米の雄コロンビアだから、1,2戦連勝で予選突破を決めたいものだ。ここのところ南米には負けているので最初の2戦がヤマですね。

大胆にも早々と予選突破国予想してしまいます。

A組 ブラジル、メキシコ
B組 スペイン、オランダ
C組 コロンビア、日本
D組 ウルグアイ、イングランド
E組 エクアドル、フランス
F組 アルゼンチン、ナイジェリア
G組 ドイツ、米国
H組 ベルギー、ロシア

当たるも八卦、さてどういう結果になりますでしょうか。楽しみです。
  

2013年12月 8日

横浜Fマリノス優勝逃す、サンフレッチェ広島が連覇

またまたサッカーネタです。昨日のJリーグ最終節で優勝がかかった川崎対横浜、鹿島対広島の試合で、勝てば優勝という横浜が川崎に0−1で敗れる。そうなると勝つか引き分けると優勝となる広島が鹿島を2−0で下して見事に逆転優勝を果たす。横浜Fマリノスは最後の2試合のどちらかに勝てば優勝という時点でもう確信していたのだが何と連敗してしまう。

平均年齢31歳というベテランぞろいだから、プレッシャーを受けないで冷静に普段通りにできるだろうから勝てると読んだが大間違いだった。まあ、チームとしての調子が落ちていて、特に攻撃力に冴えがなかった。マルキーニョスになかなかいいボールが入らないので、中盤まで下がってきたりして、そうなると前線に人がいないといったシーンが多く、サイドの斉藤のドリブル突破も散発的であまり効果がなかった。

それに対して、川崎フロンターレが良いサッカーをしていた。前線の大久保、レナト、大島を中村憲剛が自由に操っていて、守備もジェシを中心にして山本、稲本のボランチも動きまわって安定していた。川崎の先制点は後半9分自陣で相手ボールを奪うと素早くカウンターを仕掛ける。大久保の無回転シュートをGK榎本がはじくとそれを拾った大島が中央のレナトに戻したところを決める。連動したスピードある攻撃で鮮やかだった。

そうなると、2点を入れなければ勝てない横浜がFW藤田を投入して反撃を試みるが厚い守備に阻まれる。さらに、CBの栗原も前線に上げ、最後はGKの榎本までが川崎ゴール前に上がってきたが得点ならずで万事休す。9年ぶりの優勝を信じていた選手やぼくらサポーターもこの結果には愕然としたのだった。いやー、Jリーグで優勝するのはほんと難しい。

結局、長丁場だからチームとしての波があって、最後のところで調子が落ちた横浜と勢いがあった新潟と川崎と対戦しなくてはいけなかったことが優勝を逃したこととなった。巡り合わせというか、こんなカードが組まれたことに驚く。でも毎年のように混戦になるJリーグは選手は大変だろが見ている方はおもしろい。

川崎も勝って3位を確保したのでアジアチャンピオンズリーグ出場権を得たのだからあっぱれというところだ。風間監督の戦術が浸透してきた証拠だろう。さて、正月の天皇杯でサッカーシーズンも終わるが、前にも言ったがJリーグの底上げが代表を強くするわけだから、来年さらにレベルアップして質の高いゲームを展開してほしいと思う。日本のチームがワールドアップやACLで活躍するのも期待しよう。
  

2013年12月12日

ヨコハマ物語

けっこうご当地映画が増えてきたように思う。なかでも地方都市のPRといった趣で、ゆるキャラと同じような発想なのかもしれない。しかし、「ヨコハマ物語」というと、ヨコハマ自体が一般名詞化しているのでそれほどPR臭は感じられない。ただ、ヨコハマとか湘南と聞くと何となくこれは観なくてはという義務感みたいなものがある。監督が主にテレビ畑で活躍していた喜多一郎。主演が奥田瑛二と北乃きい。

ストーリーはもちろん横浜を舞台にそこに住む定年退職したとたんに長年連れ添った妻に先立たれた男の周辺を描いている。田辺良典(奥田瑛二)は横浜Fマリノス(ああー優勝のがした(涙))のグランドの芝を管理するグリーンキーパーとして働いていたが、65歳の定年を迎え、家に帰ったとき妻(市毛良枝)が倒れているのを発見、帰らぬ人となる。

田辺は仕事も妻も同時に失い1人でどうやって生きていったいいのか呆然となる。妻の墓に出向いたとき偶然に近くで墓に語りかける松浦七海という25歳の女性(北乃きい)と出会う。アマチュアバンドのマネジャーをしていると言うのだが、何も食べていないので倒れたところを助けたのだ。その七海がそのまま田辺の家に住むつくことになる。

七海は両親を中学生の時になくして施設に育ったのだが、奔放だが憎めない女の子で、街で知り合ったシングルマザーの親子を連れてきてしまったり、田辺の家を勝手にシェアハウスとして売りだしてしまう。そのチラシを見てやってきた不動産会社に務める女性がまた新たに住人となる。さらに、バンドのボーカルを見つけだして一緒に住まわしてしまう。こうして、田辺の家に女性4人と男の子という共同生活が始まる。

こういう設定で横浜の風景をバックにそれぞれワケありの人生をお互いにさらけ出しながら前向きに生きていこうとする姿を描いている。田辺の茫洋とした包容力と七海の素直さが女性たちに好影響を与えていく。まあ。予定調和だと言ってしまえばそうなのだが、田辺自身も途方に暮れた自分が、皆にかき回されながらも、良きアドバイザーとして振る舞っているうちに立ち直っていく様は気持ちいい。奥田瑛二がいい味を出している。

田辺は65歳という設定だからぼくと同い年なので、もしぼくがこういう立場になったらどうなのだろうかとつい思ってしまう。印象的だったのは、七海に「死んだ後の命日より生きているときの記念日」と言われるのだが、つまり妻が生きていた時にどれだけ気を使ってあげていたかということで死んだ後ではもう取り返しがつかないことに気づくのである。映画を見て若干反省をした。

この映画、そんなわけでけっこう人生の機微が詰まっていておもしろかった。定年、妻の死、親子、家族、貧乏、職場、若さと老い、家という場所といった要素が盛られている。さらに、何とマリノスの中澤佑二選手やJリーグチェアマンの大東さん本人まで出てくるではないか。若い女性に囲まれる生活は羨ましかったのだが、残念ながらぼくにはそんな機会が訪れることはないであろう。
  
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2013年12月13日

日本型モノづくりの敗北

近頃は、ものつくり大国だった日本についてやれガラパゴスだとか、イノベーションができないとか、硬直した組織だとか指摘され凋落ぶりが顕著である。以前このブログでも紹介した「ものつくり敗戦」(木村英紀著 日経プレミアムシリーズ)でも日本型のものつくりの限界が言われ、ハコモノからシステム思考へ転換しなくてはいけないと述べられている。

そこでは、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視する「匠の呪縛」の危険性を警告しているが、「日本型モノづくりの敗北」(湯之上隆著 文春新書)では、技術偏重、タコツボ化する組織、マーケティング軽視、意思決定できないリーダといった問題が提起されている。いずれも、明らかにパラダイムが変わってきているのに過去の栄光に胡座をかいて何も起こせない姿が浮かんでくる。

著者はかつて半導体技術者として、その栄枯盛衰を見届けたので具体的で非常に説得力のある内容となっている。ご存知のように日本の半導体産業は。1980年代中頃には、DRAMの世界シェアが80%を占めていたのである。ところが、2000年にはその時の栄華がうそのように撤退という憂き目にあう。そしてやっと残ったNECと日立、三菱の合弁会社エルピーダは2年後には経営破綻する。

DRAM撤退後の日本の半導体産業は、デジタル家電や自動車で使う半導体SOCに舵を切る。しかし、どこも赤字となり、またNEC、日立、三菱が経営統合したルネサスエレクトロニクスは倒産寸前となり、官民ファンドに買収された。こうしたいきさつは詳述しないが、著者が言う原因はこうだ。各産業や各企業が世の中の変化、つまり、パラダイムシフトに対応することができず、「イノベーションのジレンマ」に陥ったということである。すなわち、世界のトップ企業になったが、既存顧客の要求に応えるあまり、性能や品質で劣るが「安い、小さい、使いやすい」といった特徴をもった破壊的技術に駆逐されたのだ。それを行ったのがサムソンなのである。

サムソンのすごさは「サムソンの意思決定はなぜ世界一早いのか」(吉川良三著 角川oneテーマ21)でも紹介したが、彼らのファーストフォロワーとしてマーケティング第一主義には恐れ入る。日本人はイノベーションを技術革新だと誤解している。ところがシュンペーターの言ったイノベーションは「爆発的に普及した新製品」のことであるのだ。だからいくら良い技術、高い品質であろうが売れなかったらイノベーションでもなんともない。なんだかんだと言ってもサムソンはイノベーションを起こしたのだ。

また、ぼくが非常に納得した指摘がある。これは業務システム作りなどとも同じなのだが、インテグレーションの重要性である。エルピーダがなぜ破綻したかというと、参加していた企業の特徴を生かしきれなかったことにある。日立は新技術開発力が高いが歩留まり向上の技術力は高くない、一方NECは均一性を病的なまでに重視し、技術を細分化する。なのでこてこての工程フローを構築してしまうので低コストの技術力はない。三菱は、最先端技術力は低いが、少ない人数で効率的にインテグレーションを行い低コストでDRAMをつくる技術力が高い。

こうした保有技術力を有する会社が統合したらどうしたらいいかおわかりだと思うが、"いいとこどり"をすべきですよね。ところがそれができない。それぞれの技術にこだわるから統合するメリットは何も生まれなかったのだ。工程全体を効率的にするには上流も下流も全体を俯瞰できる能力、すなわちインテグレーション力が必要なのだが、であれば三菱の技術者を中心にしてやればよかったはずである、それができなかったのだ。自社の技術にこだわったのである。

こうした例は、さっき言ったように情報システム産業や本でも取り上げられている家電メーカーなどでもあると思う。過去の成功体験に引きずられて変わろうとしない。周りはどんどん変化しているから現実とのギャップが拡がってしまう。それに気づかない、気づこうとしないを改めないとますます世界から取り残されてしまうのではないだろうか。この手の警告の書も増えてきたが、本書は敗れ去った現場のその中にいた人の話だから大変おもしろかった。
  

日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ (文春新書 942)
湯之上 隆
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2013年12月11日

デザイン思考で業務システム開発(第6回 コンセプトを作る)

前回でアイデアをどんどん出すことを行いました。こんなことができたらいいなあとかこんなものがあったらいいなあというものをどんなものでもいいからためておきます。アイディエーションの段階ではこれがいいとかあれにしょうとか選別はしません。こうして作った大量のアイデアをいくつかまとめてコンセプトを作ります。

ここでちょっと戻るような話になるが、アデアを出すには特別な知識を持っているとか頭がよくなくてはいけないとか思いがちであるが、このデザイン思考のアプローチに準ずればフッツの人でもできてしまう。そんなに難しいことではないのだ。要するに大事なことは論理的な枠組みにとらわれないことなのだ。既成の概念や枠組みから離れることが重要である。

デザイン思考では問題発見までは論理思考で行う。今まで述べてきたように哲学とビジョンと技術の棚卸しを通じて問題の領域を探し出し、民族誌的調査を行ってそれを分析して問題を発見するが、これらは論理的思考によるものである。こうして発見した問題を解決するためのアイデアを得るのは創造的思考になる。そしてそのアイデアをコンセプトとして統合するのである。

さてそのコンセプトつくりのステップはつぎのようになる。
ステップ19.コンセプトを作る
ステップ20.コンセプト・チェックリスト

コンセプトを作るための統合化作業は、アラン・クーパーが提唱してこの方法は、目的主導型デザインと呼ばれる代表的な統合思考法である。フィールドワークを終え、魅力的なアイデアがいっぱい出てくる。魅力的かどうかはまず自分で主観的に評価する。そのときコンセプトが魅力的かどうかを確かめるためのガイドラインを紹介する。

(1) コンセプトの図を描いたときに、そこに人間が含まれているのか
(2) コンセプトをユーザが利用するときのコンテキストがきちんと描かれているのか
(3) 提示されているコンセプトはユーザのコンテキストに置いてみて、今まで存在していなかったものであるかどうか
(4) コンセプトが加わることで、コンテキストが魅力的になったかどうかを確認する
(5) コンテキストを明確にしてコンセプトを描く

これでビジョンからアイデアを出して、コンセプトにまとめるところまできましたが具体的にどうなるのかイメージできない人もいると思うので、皆さんがよく知っているiPodを例にして考えてみましょう。それぞれの定義と具体例は次のようになります。

「ビジョン」
 ユーザーがこれからつくるモノを使って叶えたいこと
「アイデア」
 ビジョンを実現するための個別具体的なアイデア。いくつもある
「コンセプト」
 アイデアを束ねるもの。ひと言で作るモノを言い表すフレーズで表現される

iPodの場合
「ビジョン」
 どこへでも自分の音楽を持ち歩いてもっと音楽を楽しみたい!
「アイデア」
  - 所有している曲のデジタルデータを持ち歩けるようにする
  - ディスプレイとコントローラだけの小さいデバイス
  - 専用のソフトウェア(iTunes)で曲を管理し、デバイスと同期させる
  - アルバム別だけじゃなくてアーティスト、ジャンル、年代別などで再生出来る
  - 再生中は曲のアートワークをかっこよく表示する
「コンセプト」
 持っている全ての曲を持ち運べるカッコいいポータブル音楽プレイヤー

どうでしょうか。だいぶイメージがわいたのではないでしょうか。カッコいい業務システムを作りたいなあ。
  

2013年12月 9日

イノベーションを支援するITシステム構築の極意(2)

第1部 ビジネスモデルからプロセスへ

ここでイノベーションということを考えてみましょう。わが国では2006年7月に策定された「経済成長戦略大綱」において、 「イノベーション・スーパーハイウェイ構想」の構築を掲げられました。そこから各所でイノベーションという言葉が発せられ、こぞってイノベーション創出を志向しだしました。

この「イノベーション・スーパーハイウェイ構想」とは、「科学技術創造立国の実現に向けて、イノベーションを創出する仕組みを強化するため、(1)双方向の知の流れの円滑化、(2)異分野の融合、(3)出口(価値創造)との効果的なつながりの構築を推進するもの」となっています。そして、イノベーションの定義として、「単に「技術革新」と訳されることが多いが、技術革新に留まらず、広く経済活動全般において、新しい方法を取り入れて革新していくこと。経済学者のシュンペーターは、イノベーションの類型を次の5つとしている。《 新製品の開発、新生産方式の導入、新市場の開拓、新原料・新資源の開発、新組織の形成 》である」としています。

ただ、この説明を聞いて少し違和感というか物足りなさを感じざるを得ません。例えば、単なる技術革新に留まらずと言いながらも結局は革新的なことをすればいいのだというふうに読み取れるからである。ですから「科学技術創造立国」に実現に向けてという表現になるわけで、従来型日本のものつくりの延長でしかないように思えます。つまり、いいものを作れば売れるという品質至上主義から抜け出ていないのではないでしょうか。

シュンペーターがいうイノベーションとは「発明と市場との新結合」ということです。個別の開発や革新を言っているわけではなく、大事なのは市場との関係なのです。つまり、ちゃんと結果を出す、市場にダントツに受け入れられてこそ初めてイノベーションと呼べるのです。

とかくわが国の企業は市場との対話がうまくなく、プロダクトアウト型のやり方から脱皮できないない傾向があります。日の丸半導体がサムソンにしてやられたのは、マーケティングの重要性を軽視したとも言われています。ただ、このことは、国がああしろこうしろと言ったところでおいそれとできるわけではなく、経営者のセンスとか、事業責任者のマインドとか、研究開発の市場感覚とかいった企業自体の組織能力に依存するのだから、国としてはそういったアクティビティを阻害せずに、やりやすい環境を整えることが大事になるのでしょう。

従って、結果を出す仕組みまで作って初めてイノベーションを見届けることができるのです。新しいビジネスモデルを作っただけ、技術革新をしただけでは不十分です。ですから戦略からオペレーションまで一貫されていて、かつ連動していかなくてはいけません。多くの人が使ってくれて役に立つ、どんどんファンが増えるようなものを作ってこそ評価されるべきなのです。
  

2013年12月14日

その後のメタボと腰痛

昨日は、東銀座でセミナーとミーティングがあって、その後「M」でいつものように小規模忘年会。年末の金曜日だったので終電だと危ないので若干早めに出たのだが、案の定電車が遅れているではないか。新橋から東海道線に乗るのだが、最初に来た電車はすでに満員状態で乗り過ごし、次の電車に乗り込む。

やっとの思いで大船に着いてタクシー乗り場に行くと長蛇の列だ。寒空の中1時間以上も待つことに。完全に酔いは覚めるしからだも冷え切ってしまう。タクシーの運転手さんと話していたら、鎌倉方面が多かったという。そういえば、横須賀線が止まっていると言っていた。逗子は京急の代替輸送があるが北鎌倉、鎌倉は大船で降りてタクシーなのだ。運転手さん曰く、そんなときは藤沢まで行っちゃったほうがいいらしい。台数が個人タクシーが乗り入れできることもあって倍以上あるのだそうだ。結局、1時半に帰宅。

という顛末記を話そうというわけではなく、長時間のタクシー待ちは腰痛のため今まではつらいものがあったのが、昨晩はそんなことも忘れてしまう感じだったのだ。先月、「腰痛の9割は医者なしで治せる!」((坂戸孝志著 角川oneテーマ21)という本を紹介して、実践しているという話をしましたが、それが効いているのです。あの本に書いてあるようにすぐに治るというわけにはいかないが、確実に良くなっている。

この自己施術を始めてもう1ヶ月近くなるのだが、毎朝ももたたきや腰の筋肉の軟らか体操をやっている。何といっても自分一人でしかも短時間で簡単にできるのがいい。こういう類のものは手間がかかるとしばらくすると面倒になって長続きしないということがあるから簡単にできるものでなくてはいけない。

ところで、もうひとつの健康法も試している。これもこのブログで紹介した「炭水化物が人類を滅ぼす」(夏井睦著 光文社新書)という本に書いてあることである。この本はテレビでも取り上げられているようでベストセラーになっている。要するに糖質制限、すなわち炭水化物の摂取を減らすことがからだにいいということなのである。ごはん、パン、麺、果物、芋、お菓子などを制限するのである。

実際にぼくがやったのは、これまで毎朝、パンと果物、砂糖を入れたコーヒーだったのだが、それをやめて、ヨーグルト、卵、チーズ、ハム、砂糖なしコーヒーといった朝食にした。夜も酒を飲んだ後に麺とかビザ、お好みやきみたいなものを食べていたのでそれもやめた。さすがに昼までごはんや麺を抜くのも極端なのでそのままにした。ただし、量は減らした。

これもまた効くんだな。体重がおそらく3キロ以上減ったと思うし、ズボンのベルトの穴が一つ違ってきた。明らかに、脇腹のたるみが解消されている。今までのズボンがきつくなったのでここのところ一段上のウエストサイズを買っていたのだが、もうぶかぶかになって、前のサイズでOKになってしまった。

というわけで、健康法の効果を享受している。もっと前からやればよかったと思うくらいなのだが、ヨメさん曰く、おとうさんそれはストレスがなくなったことのほうが大きいんじゃないと。確かに、そうかもしれないが、そのかわり老化の足音が大きくなっているから、それに抵抗するには効果的な健康法がいるのである。
  

2013年12月15日

あさ・ひる・ばん

ご当地映画ということで「ヨコハマ物語」を紹介したが、もっとご当地満載の映画である「あさ・ひる・ばん」は、宮崎を舞台に繰り広げられる物語である。もちろん、この映画も予定調和のベタな作品なのだが、ちょっと泣かされてしまった。監督が、「釣りバカ日誌」の原作者のやまさき十三。何と72歳にして初監督なのだそうだ。そういえば「釣りバカ日誌」臭がプンプンだ。

あさ・ひる・ばんというのは、宮崎県の高校で一緒だった浅本(國村隼)、日留川(板尾創路)、坂東(山寺宏一)の名前からそう呼ばれていた。彼らは、球児で甲子園出場まであと一歩というところでライバル校に逆転負けを喫した。それから30年の歳月が流れ。それぞれはばらばらに暮らしている。

そんなある日に高校時代の野球部のマネジャーをしていた幸子(斉藤慶子)の娘の有三子(桐谷美玲)から「入院中の母に会いに来てくれ」という手紙がとどく。あさは、東京でイベント屋、ひるは妻と別居でぶらぶらしている。ばんにいたっては警察官でありながら暴力をふるって服役中と様々であるが宮崎で集まることになる。

そして、病気療養中の幸子と会うがその娘の父親はいったい誰なのか。そして、父親もわからない娘を出産したことから、野球部の顧問であった父親・雷蔵(西田敏行)から勘当されてしまっていた。数日後に有三子の結婚式を控えて皆が雷蔵に結婚式に参列するよう画策する。というようなストーリーで、そこに昔の高校時代の思い出シーンが散りばめられている。

ぼくも高校時代の部活には思い出がいっぱい詰まっているから共感するところが多い。思い出っていってもいいことばかりではなく、思い出したくないものもいっぱいある。それが30年という時間を経ることで語れるようになるのだ。時が癒してくれる。それと憧れの女性も当時は手が届かない雲の上の存在なのだが、時間とともに身近になり助けてあげたくなるのだ。うん実感ですね。

先生と教え子、同じ釜の飯を食った仲間、あこがれのマドンナ、他校のライバル、親と子の確執といったおなじみの思い出アイテムが登場して単純に感動してしまう。この辺りも「ヨコハマ物語」と重なる部分もあって、いがみ合った父と娘が長い年月を経て許し合うなんて定番の設定は全く同じだった。ちょっと、宮崎の宣伝臭が気になったがこの程度だったら我慢できる。

ただ、主人公の3人のうち山寺宏一はいいとしても、國村隼と板尾創路はミスキャストですね。大阪のイメージが強いし、設定した年齢と実年齢のギャップがあってちょっとした違和感があった。それと、とってつけたような釣りシーンも気になった。毒のないまろやかな味の映画であった。
  
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2013年12月18日

四十九日のレシピ

ぼくは永作博美之ファンだ。彼女の主演作はほとんど観ている。最近では「八日目の蝉」だろう。あれで日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞している。円熟期を迎えつつある女優さんだ。その永作主演の「四十九日のレシピ」を観る。共演が石橋蓮司、二階堂ふみ、岡田将生、原田泰造。監督が「百万円と苦虫女」のタナダユキ。

百合子(永作博美)は、夫浩之との間でうまくいかず、離婚届に判を押して家を出て行く。二人の間に子供ができないために浩之が浮気をして他所で子供を作ってしまったからである。そして実家では、突然妻の乙美に先立たれた父親の熱田良平が(石橋蓮司)が、無気力な生活を送っていた。余りにも急な別れだったので途方にくれているのだ。

そんな良平の家に突然ギャルの格好をした少女・イモ(二階堂ふみ)が上がり込んでくる。この子は、乙美が依存症の更生施設で働いていた時の生徒だという。乙美から死んだら良平の面倒を見るようにと言われたらしい。そして、四十九日の盛大に宴会をやってくれと頼まれているのだと。そんなところに百合子が舞い戻ることになったのだ。

最初は四十九日に宴会をするなんて考えられない良平も乙美の気持ちがだんだんと分かってくると遺言通り大宴会をやろうと決心する。そこから、乙美がパートで勤めていた工場にいた日系ブラジル人のハル(岡田将生)も加わり準備をしていく。大宴会をどんな企画にするかで年表を書くことを思いつく。乙美の生まれてから死ぬまでどんなことがあったのかを書こうというのだ。

ところが、乙美は百合子の本当の母親ではないので、乙美のことをみなよく知らなかったのだ。百合子は小さい時に後妻としてやってきた乙美に抵抗した自分を思い出しながら、子供のいなかった乙美と自分の境遇を重ねあわせていく。そして四十九日を迎える。親戚からこんな法要があるのかとなじられるのだが・・・。四十九日が終わると百合子の前に浩之が現れ戻ってきてくれと懇願する。さてどうなるのか。

この映画のキーは、こどもの産めない女、こどもを産まなかった女は不幸なのかである。良平のところに後妻に来たがこどもを産まなかった乙美、こどもができなかったばかりに浮気されてしまった百合子の綾を中心に展開される。ぼくは男だからその辺りの気持ちは分からないが、こどもがいなくても自分史がうまる人生があるということが伝わってきてジーンとなる。

またまた、「ヨコハマ物語」との共通点を見つける。突然妻に先立たれた男は、いなくなって始めて妻の存在を知るというか、その大きさに気づき、生きている時にどうしてわからなかったのだという思いになるということだ。何か続けて父と娘、息子の映画を観たことになり、邦画の狙い目がそこかよと思ってしまうのだ。どういいことなのだろうか。なかなか良質の作品だったのだが、若干批判めいたことを言うと日系ブラジル人の岡田将生の存在感の薄さと良平の姉の淡路恵子が突如ハワイアンを踊りだす唐突感が気になった。
  
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2013年12月16日

イノベーションを支援するITシステム構築の極意(3)

1. 2つのイノベーションタイプ

イノベーションといってもどこの領域でイノベーションを起こすのかというのがあります。イノベーションの対象は何かということです。2つの対象があると考えます。

① プロダクト主導イノベーション
② ビジネスモデル主導イノベーション

プロダクトというのは、単に物理的なモノだけではなく、商品すなわち製品やサービスをいいます。画期的な商品が大きな市場を獲得して断トツの地位を占めることです。ただ、これが最初に言ったように全く新しい技術とかデバイスを使っていなくてはいけないということはありません。iPodの例を挙げるまでもなく、既存技術や既存部品を組み合わせて新しい製品をつくるのがよくあるイノベーションです。

サービスでも同じことが言えます。今までなかったようなサービスも大事ですが組み合わせたものとか、サービスの適用箇所が今までにない斬新なところだったりすることもイノベーションであると考えます。なんだそんなこと気が付かなったよというものであるかもしれません。

どちらかというと、プロダクトイノベーションのほうが発明という言葉から浮かぶイメージからイノベーションの主流だと感じられますが、ビジネスモデルのイノベーションも立派なイノベーションになります。古くはフェデックスだとかサウスウエスト航空、最近ではアマゾンとか、多くのネットビジネスなどビジネスモデルを変えることで他社との競争に勝利し、顧客を拡大しています。もう成熟したと思っていた市場でもまだ効果的なビジネスモデルが形成できることは決して少なくないように思えます。

この2つのタイプのイノベーションはそれぞれが独立してあるわけではなく、当然のように相互に絡み合っています。新規のプロダクトが開発されたらそのビジネスモデルも新しいものになるだろうし、ビジネスモデルを変革したら、製品コンセプトも少し変えようなんてこともおこります。要は、どちらが主導的な位置にいるかでアプローチの仕方が変わるわけです。

イノベーションを起こそうと言うことの大事な前提は既成の概念を取り払ってものごとを考えることだと思います。不連続の連続と言ってもいいかもしれませんが、できあがったものの延長にはイノベーションは待っていてくれないでしょう。それと、プロダクトであれ、ビジネスモデルであれ、これからのイノベーションは、顧客(個客)の視点、グローバル対応、ITの活用など従来にはなかった新たな考え方が重要になるのではないでしょうか。
  

2013年12月19日

デザイン思考で業務システム開発(第7回 ペルソナを作る)

前回の作成したコンセプトをもとに、利用者が目的を達成するまでのストーリーを書くのがこの回の課題である。その方法がペルソナ・シナリオ法でアラン・クーパーが提唱しているものである。ちなみに、アラン・クーパーはマイクロソフトのVBを開発し、Windows3.1をWindows95へと再デザインしたことでも有名である。

その方法は、最初にペルソナ(=登場人物)を設定するが、ペルソナとは、それまでの調査などによって考えたモノを使う仮想のユーザである。ただ漠然とした設定ではなく、名前や性格も考えて特定の個人をイメージする。ここが大事なところで幅広い顧客に満足してもらおうとすると多くの機能をつめこんでしまい非常に使いづらいものになってしまう。ぼくは、いまだにテレビ・ビデオのリモコンが使いづらくてしょうがない。

だから設定したペルソナ一人を完全に満足させるモノをデザインするようにする。業務システムなんかだと割と使う人が限定されるからペルソナも設定ししやすいかもしれない。ペルソナを設定したら、そのペルソナが目的を達成する物語を作る。要するに「どんな人が、どこで、どのような使い方をするのか」を明示することを行う。

このとき気をつけなくてはいけないのが、技術とか社会関係とかの制約に縛られないようにすることである。この段階で、制約をかけてしまうとおもしろさだとか、楽しさだとかが失われてしまうからである。何でもできるはずだと思って進める。これを「魔法のシナリオ」という。これが書けると一気に商品の設計が具体化する。この魔法のシナリオを何度も修正していくうちに作ろうとしているモノの大きなアーキテクチャが浮かび上がるのだ。ステップとして書くと次のようになる。

ステップ21.コンセプトが利用されるコンテキストに関係する人々を明確にする
ステップ22.コンセプトを利用する具体的なユーザーを明らかにする
ステップ23.複数のペルソナを作る
ステップ24.スキットを行う

ここのところがデザイン思考の方法で最も大切なところである。デザイン思考はある問題を解決する具体的な道具を作る方法あるが、それは実践のなかで目的に到達するわけで、つまり機器と人間がインタラクションすることで、問題解決プロセスをシナリオとして記述する必要があるというわけだ。

業務システムの場合あまりこうした考え方が希薄なような気がする。つまり、ユーザがITを使って問題を解決するプロセスを動かすというシナリオを想定していないことが多い。機器と人間のインタラクションといっても、データを登録してエンターキーを叩けば自動的に解決してくると思っているからだろう。
  

2013年12月17日

コミュニティデザインの時代

一昨日はぼくの小学校の同級生から誘いを受けて、地元の集まりに呼ばれた。いわゆるまちづくり、まちおこしのプロジェクトについての会合である。実は、この地区に昔あったJRの工場跡地がいま利用されないままになっていて、それをどう活用したらよいのかを地元から行政へ提言しようじゃないかという趣旨である。一応、この会の案としては地名由来の「洲崎・陣出の杜」という歴史的なランドマークを作ろうというのが主張である。

どうも今の計画だと、行政機能、住宅、商業施設、学校といったところがあがっている。いわゆる都市開発的な案である。難しいのは、多くの部分の地権者がJRであり、そこがデベロッパーに依頼するらしいのである。となると、どうしても経済性の観点が持ち込まれるから、今言ったような計画にならざるを得ないだろう。こういった方向の計画が先行しているから、もはや条件闘争の段階のようで住民の要望を部分的にどれだけ反映できるかだろう。

最近各地でこうしたまちおこし、村おこしのプロジェクトが盛んである。バブルの時の単なるハコモノを作ればいいのとは違った取り組みがなされている。そうした、プロジェクトをデザインして成功させている人がいる。山崎亮という人でテレビなどでも紹介されているのでご存じの方もいると思いますが、彼が書いた「コミュニティデザインの時代」(中公新書)でそうした活動について知ることができる。

彼らをコミュニティデザイナーと呼ぶ。何をするのかというと、「人のつながりをデザインする」のだというが、正直よくわからないですよね。ただ、著者ももともとは建築デザイナーだから、建造物が中心であるが、それを単にハコの中の人の生活だけを考えるのではなく、そうしたハコを含んだ空間とそこにおける人々のコミュニティをデザインしていかなくてはいけないと論じている。

確かに、バブルの時は入れ物をデザインし、そこに暮らす人を豊かにすればよかったのだが、バブルがはじけて、豊かさがお金だけではなくなって来ている今日、ほんとうの豊かさって何だろうかと考えると、物質的、金銭的なものではなく、人と人とのつながりが豊かさをもたらしてくれるのではないかと思う。

コミュニティデザインのプロセスは基本的には、「ヒアリング」「ワークショップ」「チームビルディング」「活動支援」の4段階で構成される。一番肝になるのは、ワークショップである。ワークショップをやりながら参加者の人たちの間でコミュニティが形成され、その後の活動の賛同者となることで大きな成果を上げているのだという。

こうした住民参加型のプロジェクトが効果的なまちづくり、むらおこしを実現している。ただ、最初に行ったぼくの街の例だと、企業という地権者がいてというケースなので難しいのだ。それでも例えば自然破壊につながるだとか大きな公共施設を作るとかいうのだったら、コミュニティデザインは有効かもしれない。

こうしたデザインのことをみていくとデザインというプロセスはみな同じだなあと感じる。商品でもビジネスモデルでも、さらにITシステムでも、ユーザが参加して、ワークショップを行いながら、できあがりをイメージしてみなで共有していき、実行のときにその参加者たちが牽引者となって成果をあげるプロセスである。専門家がこうあるべきだという上から目線で提示してそれを理解させるというようなアプローチはもう時代遅れなのかもしれない。
  

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2013年12月23日

助成するということ

ぼくの小学校の同窓に中小企業の社長がいる。ぼくらが小学校のときに創業した製造業の会社でその2代目におさまっている。その社長とちょっと前に会った時に補助金の話になった。平成24年度補正予算に組まれた「ものづくり補助金」のことである。それに申請してもらえることになったと喜んでいた。その補助金は試作品開発や設備投資などに必要な経費について、最大1000万円まで補助するのだが、今は上限が2000万円に増額されている。

またさらに補助金が出ているという。もう大盤振る舞いですね。ところが社長曰く、これ以上補助金もらって設備を増やしても売上が増えなければ何もならないと言っていた。要するに、需要が増加していかなければ機械が遊ぶだけだというのだ。当たり前だが、補助金をもらったからといって売上が増えるわけでもないのだから、そっちのほうの問題が大きい。

このように、国の経済政策のちぐはぐな一面を見たような気がした。ただ、金をばらまくだけでは何もならない。むしろ逆効果ではないかとさえ思える。補助というのはそうした金銭的なものではなく、例えば、売上を伸ばすため、市場を拡大するため、とくに最近ではアジア進出のためといったことに対して援助する仕組みを作るだとか、人的支援、リスクヘッジといったようなことをしたらよい。

雇用調整助成金のような単なる補助金はほんとうはつぶれたかもしれない会社を延命させるという事態も起こるわけで、それは助けたのだからいいじゃないかと評価する向きもあるかもしれないがやめたほうがよい。もはや成熟した市場でミルク補給で生き延びる会社を抱え続けることができないのが日本の現状ではないでしょうか。自立できるおとなの会社だけでやって行くしかない。

ぼくはITコンサルだから、IT化についても助成するという取り組みも行われていて、それを糧にIT化をする会社も知っているが、どうもそういった動機で始めたものが成果を上げているという例は少ないようだ。そもそも、お金がもらえるからIT化しますというのは本来の目的から逸脱している。IT化しなくてはいけない課題があって、それを解決するために導入するというのが筋というものだ。

ですから、補助の仕方は最初に言ったようにお金を出すというのではなく、制度的なバックアップか、それさえもいらないと思うのだがいかがだろうか。つまり、IT化をしないと会社が存続できないようにすることではないでしょうか。国が余計なことをしなければ、IT化の波に乗り遅れた会社は自然淘汰されていくのだ。そうなれば、惰眠を貪っている経営者はきっと目を覚ますだろう。そのくらいの荒療治が必要だと思うのである。
  

2013年12月25日

武士の献立

3年くらい前の映画で「武士の家計簿」というのがあった。堺雅人主演で"そろばんバカ"と呼ばれた加賀藩の下級武士が、妻に支えられながら一家、そして藩の財政を切り盛りしていく姿を描いたものである。時代はちょっと違うが、その同じ加賀藩で"包丁侍"と呼ばれた武士の家族の物語が「武士の献立」という映画になった。

主演の夫婦役が高良健吾、上戸彩で脇を固めるのが西田敏行、余貴美子、夏川結衣、緒方直人らである。「釣りバカ日誌」の朝原雄三がメガホンをとる。まじめでおとなしい映画という印象である。ただ、上戸彩が気が強い出戻り娘を演じてなかなかよかった。また、あまり知られていない当時の料理だとか食材だとかが出てきて楽しめた。

物語はこうだ。加賀藩の当主前田吉徳の側室・お貞の方(夏川結衣)に仕える女中の春(上戸彩)は江戸のある宴席で藩の料理人舟木伝内(西田敏行)が出した汁椀の具材を当てたところから、伝内に気に入られ、息子の嫁にと懇願される。ところが、春は気の強い性格であるがゆえに嫁いだはいいが1年で戻ってきていたのだ。しかも、伝内の息子より4歳も年上だ。

しかし、伝内の強い願いの前に嫁入りを承知して加賀に向かうことになる。迎える伝内の息子安信(高良健吾)は、家を継ぐ気もなく、包丁よりは剣に熱心であり、春にも興味がない。そんな折、舟木家の跡取りとして安信は親戚を呼んで料理を振舞うことになるのだが、最初に出したものは不評でなじられてしまう。そこで春が急遽味を整えて汁椀を出すと、みなそのうまさに感嘆してしまう。安信は気に入らないのだが、春は包丁の腕比べをすることを提案する。それに春が勝ってしまい、安信はそれから春の指南を受けるようになり、腕が上達するのである。

こうした料理修行の間に有名な加賀騒動が入り込んでくる。藩の中枢と藩政に意義を唱える改革派勢力の争いである。安信も改革派の若者の仲間に加わることを思うのだが春が阻止してしまう。こうした混乱も収まると饗応料理を任される安信は見事にやりとげるが、春は家を出て行ってしまう。

こうして書いてみて気がついたのだが、いっぱい書くことがあるなあということだ。つまり、意外といろいろなことが絡み合っているのだ。だから逆に詰め込みすぎているきらいがあって、加賀騒動はあまり触れずに料理方として内助の功を受けながら成長していくというところに絞ったほうがよかったような気がする。せっかく饗応料理というおもしろそうなイベントがあるのだから、そこに焦点をあてクライマックスに持っていく演出はどうだったのだろうか。
  
武士の献立.jpg

2013年12月24日

業務システム構築のトリガー

いまこのブログでシリーズ記事として「イノベーションを支援するITシステム構築の極意」というのをエントリーしている。題名の通りイノベーションを実行に移すためにはビジネスプロセスを設計・実装して、それをオペレーションしなくてはいけないという思いから書いている。だが、業務システムはそれだけで構築するわけではなく、他の理由からの構築するこのとも多い。むしろイノベーションなんてなかなかないからそれ以外のほうが頻繁に検討される。

イノベーションの場合は、プロダクト主導とビジネスモデル主導があるが、新たにできた商品やビジネスモデルに対してプロセスに落としこんで成果を挙げようとするのは同じであるが、フォーカスするプロセスが違ってくるでしょう。このあたりはシリーズ企画のブログを読んでいただくとして、イノベーション以外の理由を考えてみましょう。

それはイノベーションに対してソリューションという言い方を提起したいと思います。つまり、イノベーションの仮説検証タイプに対して、問題解決タイプということです。イノベーションの場合は、こんな商品、こんなビジネスモデルでやったらどうなのだろうかというアプローチになるのだが、一方で既存の商品やビジネスモデルで何か問題があるとか、どうもうまくいかないとか、見えていないとかいった課題に対して、システム的な対応をしたいというきっかけである。

さらに、その問題解決タイプにも2つあって、目的で分けるのだが、「ボトルネック解消」と「業務可視化」になると考えている。前者のボトルネック解消というのは、ビジネスモデルのどこかがボトルネックになっていて、ビジネスの停滞や効率性の悪化、コストアップ、顧客満足度の低下などを引き起こしていて、それを解消したいという動機である。よくありますよね。典型的なのが人手による作業のため非効率だったのをIT化して処理が速度が速くなったといった例です。

ただ、そういった分かりやすいものもありますが、そこはすでにIT化されている分野でもあり、昨今ではもっと違った領域での問題が顕在化されてきているのではないでしょうか。特に顧客とのインタラクションのところの問題をどう解決するかといったことが重要になっていると思う。という意味で古くて新しいIT化領域だろうと思うのです。

後者の業務可視化では、現場作業的なところというより管理者としてのマネジメントに関わるところになります。これまでのように、部下のビジネス活動の結果を帳票として受け取ってそれにハンコを押すのがマネジメントだと思っているミドルも多かったような気がします。さすがに最近はそういうこともなくなったと思いますが、自分の責任あるビジネス活動の進捗や業務品質などを自分の手のひらに乗せて自分が操るというのが大事なことではないでしょうか。そのためにビジネスプロセスを書いてシステム化することが求められるわけです。

こうした、業務システム構築のトリガーによる分類をしてみると次のようになります。
トリガー分類.bmp
 

2013年12月20日

奇跡は起こるか・・・FIFAクラブワールドカップ2013

昨年まで日本で行われていたFIFAクラブワールドカップは今年からモロッコでの開催となった。その大会は、準決勝が終わり決勝進出のチームが決まった。6大陸王者と開催国王者で争われるようになってからも、ほとんど毎回ヨーロッパと南米のチャンピオンが争うのが決まっていて、唯一2010年の大会で南米のインテルナシオナルが準決勝でアフリカ王者マゼンベに2−0で負けているだけである。

ところが今回、南米王者のアトレチコ・ミネイロ(ブラジル)が準決勝で敗退してしまった。ただ、敗れた相手がなんと開催国王者のラジャ・カサブランカなのである。大陸王者でもなく、しかもモロッコというW杯にもでていない国のチームに南米王者が負けたのである。これは驚きである。確かに、地元の熱狂的な応援を得れば思わぬ力を発揮するかもしれないが、オセアニア王者くらいは食うかもと思えるが、北中米そして南米のチームを撃破したのには正直びっくりした。

地元チームが善戦するのはあって、過去の日本開催の時でもアジアチャンピオンとして臨んだ2007年の浦和レッズや2008年のガンバ大阪の3位というのもあるので、あり得ることではあるがまさか決勝でバイエルン・ミュンヘンと戦うなんて誰が予想したのだろうか。

ただ、この試合を観ているとアトレチコ・ミネイロが負けるべくして負けたという感じではある。立ち上がりからラジャ・カサブランカの速いパス回しとプレスに押される。まあ初戦ということもあり試合感が鈍いのはしょうがないがぼやっと試合に入ったしまった。だから、なかなかペースをつかめない。こんな時は少しボールを支配して落ち着かせばいいのだが、それをコントロールする選手がいない。

ロナウジーニョがその役割なのかどうかわからないのだが相手のリズムを崩すことができない。つまらないパスミスも重なってカウンターを食らうケースが多くなる。すると後半始まってすぐの51分にヤジャーリに先取点を決められる。ディフェンスがメトワリというエースに引っ張られてフリーにさせてしまったからだ。だが、63分に絶好の位置でフリーキック得るとロナウジーニョがここしかないという右上隅に決めて同点とする。さすがだ。

こうなると、アトレチコ・ミネイロのペースになるのかと思わせたが、ラジャ・カサブランカがまたカウンターでゴール前に迫ると痛恨のファウルでPKを得る。メトワリが落ち着いてこれを決めて再びリードする。その後アトレチコ・ミネイロも反撃を試みるが堅守に阻まれ、逆にアディショナルタイムに追加点を許し万事休す。大番狂わせでスタジアムの熱狂はピークに達する。

アトレチコ・ミネイロの敗因は何だろうか。初戦の難しさとか完全アウエーとかいうのもあるが、チームとしての一体感というか何をしようとしているのかがよく見えてこない試合ぶりである。ロナウジーニョにしてもケガから復帰したばかりということもあるかもしれないが、キーになっていない。また決定的にダメなのはパススピードが遅いことだ。だから、すぐにインターセプトされ逆襲を食らう。もはや世界のサッカーはこのパススピードが生命線になりつつある。

10年前の南米スタイルでは太刀打ち出来ないのだ。10年前はロナウジーニョは光っていたが、今は化石に近い。フリーキックは変わらないが、流れの中のプレーにおけるスピードがどうしようもないのだ。それとカウンターのシンプルな速さも必要なのである。それに比べるとラジャ・カサブランカはメトワリを起点としてやりたいサッカーが明白である。それとゲームスピードで凌駕していた。このメトワリという選手はすごい。ヨーロッパのクラブが買いに出るだろう。ただ、ちょっとプレーに色気があり過ぎるので嫌われるかもしれないが。

さて、JFLのチームが天皇杯決勝に進出したようであり、幕下の力士が大関を破って横綱に挑戦するようでもあり、決勝のバイエルン・ミュンヘンとの戦いがおもしろそうだ。よもやとは思うのだが、はたして奇跡は起こるのであろうか。
  

2013年12月21日

日常点描2013.12.21

だいぶ寒くなってきて、東京では昨日初雪を観測したそうだ。平年より14日早く、昨年より25日早いとのこと。そういえば、ぼくらの子どもの頃は12月といえば真冬という感じで鼻水を垂らして手はしもやけで赤くしながら遊んだものである。あの頃から、季節感が1ヶ月位ずれているように思えるし、子どもたちの様相もずいぶんと変わってきている。

麓まで真っ白になった富士山です。

富士山201312.JPG

地元では23日に冬まつりが開催される。もう11回目になるのだが、イルミネーション点灯、バンド演奏、野外大合唱、フリーマーケット、模擬店といった催物が行われる。このまつりを企画していまはまつりの会の会長がぼくの小学校の同級生で、今日は彼も含めて同級生たちと忘年会をすることになっている。55年前に戻ってワイワイやるのである。すごく楽しい。

12月は忘年会などみなさん何かと忙しいこともあり、研究会とか打ち合わせとかがぐっと減る。だから、東京へ出る機会が減るので、東京へ出るついでに立ち寄って観る映画も減ってしまう。そうした時に都合がいいのが、辻堂にできた湘南テラスモール内にある109シネマズ湘南である。車で30分弱くらいだから、思い立ったときにぱっと行ける駐車場も広く、映画の入場券を見せると4時間無料となるから便利だ。

そこで昼ごろ映画を観て、マクドナルドで遅めの昼食をとりながら映画の感想を書くというのがパターン化している。ぼくは意外とマックファンなのである。(アップルのパソコンもファンだ)時々あの味が欲しくなる。ところで、マクドナルドが今期の経常利益の予想を49%下方修正したと発表した。売上が大幅に落ちているらしい。

そして、最近店頭に置くメニューを復活させた。どうもメニューなしは不評だったようだ。お客さんがメニュー選びで手間取ると後ろの人を待たせてしまうからののだそうだが、ぼくなんか逆に店の上に書いてあるのから選ぶのはかえって時間がかかってしまっていた。それと、書いてあるのがみなセットメニューばかりでぼくなんかフライポテトとかナゲットなんか頼まないので困ってしまう。お客さんのためと言いながら実はお客さんを戸惑わせていたのではないでしょうか。さて、社長も変わってマックはどこにいくのやら。

ここまで書いていたら、ヨメさんがおとうさん庭のゆずを採ってくれと言ってきた。ぼくの家にゆずの木があって毎冬それを料理に使ったりする。鍋の時などは重宝する。今年は当たり年のようで鈴なりである。今日も大きなポリ袋に2袋も採ったのにまだたくさんある。旬のものは季節を感じていいものだ。

採ったあともまだこんなになっています。
 
ゆず.JPG
  

2013年12月27日

デザイン思考で業務システム開発(第8回 スケッチからプロトタイプへ)

前回までにペルソナを設定してシナリオを書き、ある程度コンセプトの妥当性が検証できると、インタラクションデザインに進む。シナリオで詳細な動きの記述をしたら、実際に工作を行って、実践の中でコンセプトが検証できるプロトタイプを作ることになる。デザイン思考によるインベーションはこれの繰り返しになる。次のようなステップとなる。

ステップ25.コンセプトの詳細化
ステップ26.ビデオスケッチ

これまでは、まだ絵を描くように気楽に形やプログラムを作っていたが、こうした作業はいわばスケッチである。プロトタイプはスケッチで確認しは要素を組み上げて一つのシステムにしたものである。大事なのは、スケッチでインタラクションデザインの可能性を拡げ、プロトタイプで使えるかどうかを検証することである。そういう使い分けを行うのだ。

粗々のプロトタイプができたらターゲット・ペルソナからフィードバックをもらいながら、コンセプトをどんどん改善してゆくのだ。その時、全体性をともなうプロトタイプを完成させるまでの開発期間中、仲間うちだけで評価してはいけない。できるだけいろいろな人たちに見せてフィードバックをもらうようにする。

こうしたステップは、業務システム開発でも有効なやり方になるだろう。というか、従来に方法では考慮されていなかった部分である。ターゲット・ペルソナというのはシステムユーザだから、もちろん想定はするのだが、プロトタイプを作って、それを見てもらいフィードバックをもらうというのはやられていなかったと思う。

ここに書いたように、まずプロトタイプという概念がないし、ましておや早い段階で全体性を伴ったものがみられることもなかった。こうして、業務システムでもプロトタイプを繰り返し改善していけば、できあがったものが使いものにならないなんてことにはならないのだ。それが、開発期間中は開発者がそれぞれ部分的なシステムを抱え込んで開発し、最後につなぎあわせてできましたとなっても、結果使われないということがしばしば起こる。

これまでできなかったのは、プロトタイプが作れる技術、ツール、ソフトウエアなどが揃っていなかったこともある。製造業なんかでもそういう面はあったが、最近出てきた3Dプリンターでそのあたりが格段に改善されてきたので、IT業界でもシステムの3Dプリンター的なもの(ぼくの推奨はサイボウズ社のkintoneです)を使うことを薦めたい。

アイデアを形にするのがスケッチングで、そのアイデアを組み合わせて作るのがプロトタイプである。この統合作業には創造性が要求される。そのためには作ってから考えることが大切なのであるが難しい。作業自体は難しくないのだが、統合したときに「生きられたもの」にするのが難しいのだ。業務システムではこれができればビジネスの役に立つものになるのだ。
  

2013年12月22日

奇跡は起こらず、バイエルンが世界一に

やはりというか、順当というかFIFAクラブワールドカップ2013で栄冠に輝いたのはヨーロッパチャンピオンのバイエルン・ミュンヘンだった。番狂わせを演じ続けたラジャ・カサブランカついに力尽き奇跡は起こらなかった。やはり、バイエルンは予想に違わず強かった。これで5つ目のタイトルというから現在世界最強のチームだろう。ドイツサッカーにボールポゼッションという戦術を持ち込んだグアルディオラの采配が光っている。

立ち上がりからバイエルンのペースでカサブランカは防戦一方になる。どうも思わぬ決勝進出ということで緊張している風に見える。そりゃそうでしょうね。国中が声援を送る中だから、いい方に向くと大きな力になるが、逆にプレッシャーになることもあるが決勝戦はよくない方向になってしまったようだ。

始まってすぐの7分にバイエルンはコーナーキックからクリヤーボールをゴール前に戻したところをDFダンテが振り向きざまのゴールで早々と先制する。劣勢が予想されたカサブランカには大きなハンデとなる。そのあとも完全にバイエルンのペースで、カウンター狙いのカサブランカもボールがなかなか奪えないので反撃も散発的になる。

すると、22分にはティアゴがきれいな折り返しをゴール右に決めて追加点をあげる。これでバイエルンの大量点かと思わせたがカサブランカの必死のデフェンスで2−0のままで前半を終える。ところが後半に入るとバイエルンの攻撃も緩み始めカサブランカの反撃も始まる。途中にキーパとバックスとのパス交換ミスで危うい場面もあったが、両者の間の2点差は大きく余裕のバイエルンに対してカサブランカはもう覆す力もなくなってジエンド。

バイエルンの横綱相撲に終始したが、ここまで登ってきたモロッコのラジャ・カサブランカの健闘は称賛される。ヨーロッパのメジャーチームで活躍するような有名選手はいないがスピードのあるカウンター攻撃は目を見張るものがあった。日本のチームも大いに参考になる戦い方だろう。

それにしても、バイエルンは強い。ゲッツェもベンチからのスタートだし、ロッベン、シュバインシュタイガーも出ていない。最初に言ったように、ドイツのまじめサッカーに細かいパス回しでボール支配率を高くする(この試合なんと73%だった)バルサ流を浸透させたグアルディオラが素晴らしい。その中心にいるのがラームだ。サイドバックだった彼をボランチに置いたコンバートが成功している。

当分は、バイエルン・ミュンヘンとバルセロナの2強時代が続くのではないだろうか。そこに、プレミアリーグとセリアAのチームがどれだけ肉薄できるかという構図だろう。
  

2013年12月25日

イノベーションを支援するITシステム構築の極意(4)

2. 4つの創造ステップ

イノベーションには、プロダクト主導型のものとビジネスモデル主導型の2種類があるという指摘をしました。そのどちらにしても他のものと違った価値をもったものでなければいけません。プロダクト主導型であれば製品やサービスが従来なかったものであるとか、顧客が待ち望んでいたものだったとかいうものです。ビジネスでは、新しい顧客との関係だとか、考えつかなかったサービス提供の仕組みだったりとか、なるほどそういう手があったかというものでしょう。それを発見し作り出すには創造のプロセスが必要になります。そのステプは次のような4つのステプになります。

(1)ビジョンを描く (ウオンツ)
(2)アイデアを創出する(技術棚卸・フィールドワーク等の調査観察)
(3)コンセプトを生成する  (概念化、構造化)
(4)プロトタイピングデザインを行う (反復試作) 

これは。慶応大学の奥出直人教授の「デザイン思考の道具箱」からもってきたものです。デザインというとどうしても"モノ"の形状のデザインを思い浮かべがちですが、それだけではなく、"コト"や、ここで取り上げているビジネスモデルにも適用できるものだと考えています。新しく何かを生み出す時に使うプロセスというふうに捉えてみてはいかがでしょうか。

最初のビジョンは何のためにイノベーションを起こすのか、どうしたいから、どうなってほしいから、新たな価値を提供するのかというものです。ここは非常に重要なところで、最初の大きな方向を示すことです。これがしっかりしていないとあとでブレてしまうことにもなりかねないのです。ビジョンは顧客(サービス受給者)の立場になって「〜したい」というウオンツを表現します。

注意しなくてはいけないのが、あまり抽象的でもいけないし、さりとて細かく過ぎてもいけないということです。「人類の平和に貢献したい」なんて言われてもピンと来ないでしょうし、「今期の売上高を20%上げたい」なんていうのもビジョンではないですよね。ちなみにアップルのiPodの例で言えば「どこへでも自分の音楽を持ち歩いてもっと音楽を楽しみたい」です。

さらに注意しなければいけないのが、問題解決型ではないということです。つい、こういう問題、課題があるのでそれを解決するにはどうしたらいいのかと考えがちであるが、それだとデザインしようとする"モノ"や"コト"を矮小化してしまう可能性があります。例えば、問題は個人的なものであったり、本質からずれていたりすることも多いからです。

ただ、最初に設定したビジョンは金科玉条のものとして頑なに守らなくてはいけないかというとそうとも言えません。後の工程で現場を観察したり、プロトタイプを作ったりしているうちに変わる場合もあります。創造のプロセスでは杓子定規な進め方ではなくもっと柔軟なプロセスで行っていくのです。創造性はもともと枠をはめないところから出てくるわけですから自由に行きつ戻りつやっていけばよいと思います。
  

2013年12月28日

世界で最もイノベーティブな組織の作り方

このブログでもイノベーションという言葉がよく出てくる。日本の企業は従来のようにトップ集団に追いつくことを目標にして優秀なるフォロワーでいることで存立していたのだが、気がついてみるとトップランナーになってしまって、これからどうしたらいいのかわからなくなってしまった。そこを打破するにはイノベーションだというわけである。

しかし、お国がいくらイノベーションと叫んだところで、またお金を投下したところでそう簡単にイノベーションが起こるはずもない。なぜなら、フォロワーとしての優秀さが創造性を生み出さすかというと、そこはつながらないからである。また、イノベーションを起こすための要件はともすると今言った創造性というふうに考えられ、だから日本人には不向きであるという見方が多い。そんな問題について書いている本「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」(山口周著 光文社新書)は、「日本人はイノベーションに不向き」の謎を解くと銘打っている。

著者は、組織開発を専門にするヘイグループのコンサルタントだが、彼が言うには、日本人の"個人"の創造性は世界的に見てトップレベルにあるという。その例として、自然科学分野でのノーベル賞受賞者の多さ、黒沢明の「羅生門」の独創性、アニメや浮世絵などをあげている。その他工学エンジニアリングの分野でも日本人の創造性が発揮されたものも数多くある。

つまり、日本では個人の創造性はトップクラスなのだがイノベーションがなかなか起こせないのはなぜかという問いに対する答えは「組織」にあるのだという。「組織の創造性」の問題なのだ。デザイン思考でも、今まで個人の閃きとしてイノベーションを捉えていたが、そうではなくてイノベーションを生み出す方法をマネジメントすることの重要性を強調している。

本ではその裏付けになるものとして、「世界で最も賞賛される企業」に関する調査を参考にしていて、その中の「最もイノベーティブな企業」に共通して見られる特徴として「多様性の重視」をあげている。そして多様性についての2つ意見を紹介している。一つが、アメリカ科学振興協会会長のアラン・レシュナーは「専門分野別の科学はもう死んだ」「近年の主要な科学の進歩は、複数分野が関わっているケースがほとんどだ。著者が一人という論文自体が最近は珍しいし、著者が複数の場合、それぞれが異なる分野の研究者であることが非常に多い」と言っていることだ。

もう一つは、アメリカ科学史家のトーマス・クーンは「本質的な発見によって新しいパラダイムへの転換を成し遂げる多くが、年齢が非常に若いか、或いはその分野に入って日が浅いかのどちらかである」と言っている。つまり、イノベーションは、「若造」と「新参者」が引き起こすのだという。このことに関係する指標として権力格差があるという。先に上げた調査でイノベーション指数が高い国はおしなべて権力格差が低いという結果なのだ。

ここに日本の大きな矛盾があることがわかる。権力格差の大きな日本においては、「若造」と「新参者」は最も声を圧殺されがちな人々だからである。全くその通りですね。それと、多様化してますよと言ってもそれは単に性別とか国籍とかいった「属性の多様化」であって「意見の多様化」まで至っていないというのが現状ではないでしょうか。

本に書いてあることはそう目新しいことではないが、整理されているし事例も説得的なのでおもしろい。まだ書きたいこともあるのだが、紙数もあるのでこのくらいにしておくが、キーポイントは「多様性」と「リーダシップ」だと思うのだが、いずれも日本の企業の実態を眺めてみると愕然とするのはぼくだけだろうか。
  

世界で最もイノベーティブな組織の作り方 (光文社新書)
山口 周
光文社 (2013-10-17)
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2013年12月29日

ペダルダンス/きいろいゾウ/脳男

年末は、時間があるというより、仕事に近いことはやりたくないということで正月の準備のかたわら家で映画鑑賞とあいなる。劇場で見損なった作品を拾い上げるのである。ところが賞味期限が切れたというわけではないのだが、なぜか残念な映画が多くなってしまう。そうした3本をまとめて評することにする。

【ペダルダンス】
何と寡黙で陰気な映画なんだろう。監督が石川寛、主演が宮崎あおい、安藤サクラ、吹石一恵、忽那汐里。彼女らが演じる4人の女性がそれぞれの自分の人生を見つめるというのがテーマのようだ。

大学時代の友人であるジンコ(宮崎あおい)と素子(安藤サクラ)はもう一人の友達ミキ(吹石一恵)が海に飛び込んで自殺を図ったが助けられたという噂を聞く。そこでジンコがふとしたことで知り合った原木(忽那汐里)も加わってミキが入院している病院を目指すことになる。その道中と再会のシーンが展開される。

ところが、沈黙のムダなシーンが多いし、セリフにしても会えてアドリブでやったらしいのだが、わざとらしくて観ているほうは全然感情移入もできないし、勝手にやってよという思いになる。非常に不親切なひとりよがり映画である。この監督はもともとCM監督なんだそうだが、CMなら映像が語るといった手法もいいかもしれないが映画はちゃんとストーリーも言葉もあるんだから、なん以下勘違いしてやしないだろうか。

目に見えるもの100個書いて最後の3つの言葉で絵を書くって何の意味があったの?入院している病人が平気で寒風すさぶ海に行くの?といった不可解なシーンも含めて、そりゃないぜと叫んでしまった。せっかく個性的な女優4人を揃えたのにもったいない。

ペダルダンス.jpg

  
【きいろいゾウ】
これも宮崎あおい主演の映画だが首をかしげたくなる作品である。原作があるらしいのだが、こんな夫婦っているんだろうかとか思うし、作りごと臭さがぷんぷんのような気がする。もう、夫婦でお互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う時点であれえと思ってしまう。(ただ後で知ったが、夫の名前が武辜歩(むこあゆむ)で妻の名が妻利愛子(つまりあいこ)なのだそうだ。なんじゃこれ)監督が廣木隆一で共演の夫役が向井理。

で物語の発端は小説家である夫のところに一通の手紙がきたことからで、その後夫の過去の秘密を浮かび上がらせながら展開していく。その秘密のカギは夫の背中に入れた鳥の絵の刺青なのだ。だけどさあ、結婚したら必ずその刺青のことを聞くよね。それ入れたわけを知ってから結婚すると思うけど、だいぶ経ってから思い悩むってよくわからない。それときいろいゾウという絵本の意味がよくわからないのだ。

その秘密も何だか嘘っぽくって非現実的なのだ。きっと現実というのはもっと泥臭かったり、あっけらかんとしていたりだと思うわけで、ことさら深刻ぶった感じは、いくら小説家だからといって太宰治でもないだろうにと思ってしまう。というわけで、意識の高い系夫婦の精神的お遊びのように映ってしまった。

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【脳男】
ぼくはSFとかマンガ・コミックがあまり好きではない。無機質な感じがなじまないのだ。だからといって、血の通った人間が登場すればそれでいいのかというと、中にはリアリティに欠けるものもある。「脳男」という映画は生身の人間が出てくるのだが、まるでSF映画を観ているようだ。

監督が「犯人に告ぐ」の瀧本智行、並はずれた身体能力を誇りながら、生まれつき感情を持たない殺人鬼「脳男」を演じるのが生田斗真、共演が松雪泰子、江口洋介、二階堂ふみ、太田莉菜ら。ぼくは生田斗真が好きな方だし、瀧本智行監督の「犯人に告ぐ」もおもしろかったので期待したのだが、やはりSF的なテイストがどうもなじまない。

都内近郊で爆破事件が連続し、犯行には全身に爆弾を巻きつけた「人間爆弾」が使われていた。刑事の茶屋(江口洋介)は犯人・緑川(二階堂ふみ)のアジトを突き止めたが捕まえたのは身元不明の男・鈴木一郎(生田斗真)だった。共犯とみなされた一郎は、その犯行手口の異常さから精神鑑定を受けることになり、担当の脳神経外科医・鷲谷(松雪泰子)は、一切の感情を表に出さない一郎に興味を抱く。やがて一郎は本庁に移送されることになるが、その途中で緑川が護送車を襲撃して、緑川と一郎は逃走し てしまう。というストーリーである。

鈴木一郎の並外れた身体能力を見せつけられるとターミネーターを思い出してしまう。やはり、感情を表現したドラマのほうがいいなあ。多少感情的なものも出るんだけど中途半端なのだ。それと、無表情で人を殺すのシーンもおじさんにとってはあまり気持ちがいいものではないので減点だ。ということで映画としておもしろいと思うのだけど個人的な嫌悪感だと好きになれないってとこですかね。

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2013年12月30日

今年を振り返る(2013年)

恒例の振り返りエントリーですが、読者の皆さんにはどうでもいいことなので読みとばしてください。自分の備忘録として書いています。いや、だんだんと遺言に近くなってきますね。映画「四十九日のレシピ」ではないが自分史を自分で残している気分です。

【1月】
・ 今年も、母親の入所している老人ホームに新年の挨拶に行って新しい年のスタート。
・ 花粉症らしきものを発症、いまだに治らないが何なのだろうか。
・ 地元のT製作所のコンサル
・ 睡眠時無呼吸症候群ということなのでCPAP治療を開始する。やはり寝起きが良くなった。

【2月】
・ 息子二人を交えて横浜中華街で会食、こうした機会は彼らが子どものとき以来だ。
・ 高校時代の遊び仲間の会に入会、卒業後初めてのメンバーもいて旧交を温める。
・ 東スポ映画大賞授賞式に参加。今回はたけしの「アウトレイジビヨンド」がほとんどの賞をもっていった。あいかわらずたけしは好き勝手にやっている。まあ、それが逆ににおもしろいのだが。
・ クレジットカードの不正使用による被害が判明。いまだに尾を引いている。怖い。

【3月】
・ 「ボケて」が書籍として販売になる。
・ 前年の12月に脳卒中で倒れた友達を見舞いに行く。右半身付随でリハビリ中だが時間がかかりそうだ。元気なやつだったのだが、わが身も気をつけなくてはいけないと思う。
・ 東京の小さな不動産屋のコンサル。
・ 東工大の飯島淳一教授が代表を務める「科研費基礎研究A「ひと」のつながりを重視したビジネスプロセスのモデル化」研究グループが主催する「ビジネスをプロセスとして捉える」というシンポジウムに出席。アカデミックな雰囲気を味わう。
【4月】
・ Mac Book Air購入。ついにマックユーザとなる。
・ 建設業向けコンサル会社へプレゼン。
・ ぼくが理事を務めるICTM--P主催のセミナー「「ユーザ事例に学ぶ超高速開発ツール ~スピード経営を実現する強力な武器~」を開催。

【5月】
・ オモロキメンバーと食事会。30歳ちょっとの同級生からなっている会社だが、役割分担がちゃんとしていて、しかもその道ではみな優秀というすばらしいメンバーだ。たのしいひととき。
・ 「企業間連携プロセス」の検討プロジェクトが動き出す。中小企業が生き残るには、得意分野をもった企業同士が連携することは重要な方向だと思う。
・ 2回目の小学校4年生の時のクラス会が開かれる。また新たに連絡がとれたメンバーも加わり昔話に花が咲く。米寿を迎える恩師もまだまだお元気で当時の記憶もはっきりしていて驚く。

【6月】
・ サーバートラブルで2週間ぐらいこのブログへのアクセスができなかった。こんなに手間取ったのは、ちょうどダウンしたそのときに社長がアメリカ出張に行く時で、いろいろと連絡をとりあいながら直そうとしたのですが、悲しいかなぼくでは無理で、社長が帰国してからやっと復旧させた。
・ 昨年からやっているバリューチェーンプロセス協議会の2013年のワーキンググループ活動が始まる。今回もひきつづき「BPMアプローチによるITシステム構築研究WG」としてワークショップを開催する。
・ サッカー日本代表はブラジルで開かれたコンフェデレーションカップでブラジル、イタリア、メキシコという強豪と戦うも3連敗で予選敗退。しかし、イタリア戦の善戦もありいい経験になったはずである。

【7月】
・ 日本BPM協会主催の「第8回BPMフォーラム2013」が開かれる。ぼくは運営幹事なので毎回参加しているが、350人くらいの入場者があり、少しづつではあるが認知度も上がってきている。政府CIOの平本さんと石油資源開発の渡辺さん、藪根さんの話が注目であった。
・ 「ボケて」がYahoo!と提携。
・ サッカー東アジアカップで地元韓国を破って優勝する。代表のレギュラーが誰も入っていないチームでの優勝だったのでよくやったと褒めてあげたい。柿谷や山口、斉藤、森重がこれを機に代表に呼ばれるようになる。

【8月】
・知り合いのソフト会社の人のプロポーザルのサポート。
・ ICTパートナーズ協会のイノベーション分科会の中の「デザイン経営実践研究会」スタート。
・ 終電で乗り過ごしてしまい平塚で夜を明かす。
・ 高校のサッカー部のOB会に参加。「ロンドン五輪出場サッカー他の帯同チームドクターの視点から」というタイトルで後輩のドクターが講演、おもしろかった。

【9月】
・ 日本ビジネス・プロセスマネジメント協会(一般社団法人化に伴い日本BPM協会から改称)から「BPMN METHOD &Style」(Bruce Silver著)の日本語訳の本が刊行される。
・ 2020年の五輪開催地が東京に決定。
・ 母校の湘南高校が全国高校サッカー選手権の神奈川県予選の2次予選の初戦で敗退。勝てると踏んだ相手に0−1で敗れる。毎年この辺りまでは行くのだがそれを突き破るまではいけないのだ。
・ テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」に「ボケて」が登場。"炎上を回避せよ!投稿センスを磨く"という特集で取り上げられた。うちの社長も出演。
・ ワディットも7期目に入ったが、ついに累積赤字解消。税金の心配をしなくてはいけないといううれしい悩み。

【10月】
・ 東電の停電でサーバー停止。夜中に3時間ぐらいわが家の周辺地域が停電に見舞われる。停電復旧後の立ち上がりに失敗して数日停止を余儀なくさせられる。こんなに長い停電は雷とか台風、計画停電以外では初めて。
・ ビジネスモデルからプロセス展開フレームワーク作成。
・ 高校の友達のヨットで恩師と一緒に江ノ島近辺をクルージング。航海中の昼からずっと飲みっぱなしで大いに楽しむ。

【11月】
・ 昔勤務していた会社の工場があった三重県四日市を訪問。その会社のOB会が開かれたからである。久しぶりの街と人とのふれあいであの頃のことを思い浮かべて感激であった。帰りに桑名にも寄って「六華苑」なども散策して楽しかった。
・ 「炭水化物が人類を滅ぼす」という本に刺激されて糖質制限を実施。すごい効き目で体重が3キロくらいすぐに減った。ごはん、パン、麺類、果物、お菓子を制限したのだ。からだの調子もいい。
・ それと同時に「腰痛の9割は医者なしで治せる!」という本にも影響され、「緩消法」という治療法を始める。これも効く。だいぶ痛みが軽くなった。

【12月】
・ 来年ブラジルで開催されるFIFAワールドカップの組み合わせが決まる。日本はC組で同じ組には、コロンビア、ギリシャ、コートジボアールが入った。ビッグネームがないという意味ではよかったと言えるが、いずれもヨーロッパ、南米、アフリカのトップレベルの国だからそう簡単にはいかない、初戦のコートジボアール戦がキーポイントだ。
・ いっぽう国内では、J1の優勝がサンフレッチェ広島になった。最後に来てマリノスは連敗して逆転されてしまった。来年リベンジだ。
・ またまたサッカーネタなのだが、モロッコで開かれたクラブワールドカップはヨーロッパチャンピオンのバイエルン・ミュンヘンが貫禄勝ちで初の世界王者になった。
・ 鎌倉市のJR大船工場跡地利用について住民としての意見を出す会に呼ばれる。以前は地元のことにはほとんど無関心だったが、会社勤めを辞めると自ずと今住んでいるところとの関係が濃くなる。

てなところですが、1年経つのは早いものですね。これを書くのに昨年の記事を見ていたのですが。そこに書いてあることが、ついちょっと前のような気がします。ただ、仕事の方の比重が減ってきているというか、もう無理をしないでやれること、やりたいことだけに絞っているという面もあるので、楽になった分早いのかしらとも思うのである。
  

2013年12月31日

1年のまとめ(2013年)

いよいよ今年最後の日になりました。今年は2度サーバーのダウンがあり数日間ブログの更新ができなくなりましたので、残念ながら一年間休まず書くこと(正確にはエントリーする)ができませんでした。毎年書いているのですが、世の中、TwitterやFacebook、最近ではLINEなどが多くなっていますが、ぼくはちぎって投げるような書き方が好きでないということもあり、Blogで表現する方を続けていきます。総集編ということで、このブログの主要カテゴリーである「シネマと書店とスタジアム」についてこの1年の総括を書いてみます。

【映画】
今年観た映画は、DVDも含めて、85本でした。(ちなみに昨年は69本、その前が79本だからちょっと増えました)そのうち、劇場で観た新作映画は30本でした。相変わらず目標の50本超えができませんねえ。(映画友達のS君は軽く100本超えました)
さて、今年の映画の賞をぼくなりにノミネートしたので披露します。

 作品賞    舟を編む/凶悪/そして父になる
 監督賞    中村義洋(みなさん、さようなら/奇跡のリンゴ)
 主演男優賞  松田龍平(舟を編む)/役所広司(清須会議)
 主演女優賞  永作博美(四十九日のレシピ)/真木よう子(さよなら渓谷/そして父になる)
 助演男優賞  リリー・フランキー(そして父になる/凶悪)
 助演女優賞  中島朋子(東京家族)
 外国作品賞  きっとうまくいく/クロワッサンで朝食を

三浦しをんの原作ものは映画でもおもしろい。「舟を編む」は石井裕也の抑制が効いたダンディズムを表現した演出がいい。「凶悪」は、人間の奥にある深層心理を捉えておそろしくなる。「そして父になる」では、家族、親子、血のつながりか育ての親かといったことを考えさせられた。

昨年にノミネートした「ポテチ」もそうだったが中村義洋、濱田岳のコンビは最高だ。松田龍平が「舟を編む」でみせた演技は地ではと思わせるくらいはまっていた。永作は好みの女優さんということ、真木よう子が最近いい味を出すようになってきた。リリー・フランキーはもう本業は役者さんでしょう。「凶悪」での普通の顔の異常な犯罪者はおそれいった。中島朋子も生活感というかリアル感がうまく出ていた。

外国映画では何といっても、インド映画の傑作「きっと、うまくいく」でしょう。いろいろな要素が詰まっていながら、飽きさせないで長尺を作り上げた技量はすばらしい。「クロワッサンで朝食を」は何といっても85歳だというジャンヌ・モローの色気と貫禄ですね。それと見逃してはいけないのが相手役のライネ・マギの負けないくらいの存在感ですね。

【本】
この1年で読んだ本は52冊でした。(昨年は47冊だったので映画と同様ちょっと増えました。暇になったせいかな)毎年そうなのだが、ジャンルでは、ビジネス本がやはり多く、あとは、経済、歴史、社会などの実用本であった。どうしても新書が多く、小説類は少ない。さてその中から特に印象に残った本を選んでみた。

・ゼロ(堀江貴文著 ダイヤモンド社)
・采配(落合博満著 ダイヤモンド社)
・勝ち続ける意思力(梅原大吾著 小学館101新書)
・ソーシャルな資本主義(國領二郎著 日本経済新聞出版社)
・デザイン思考と経営戦略(奥出直人著 NTT出版)
・里山資本主義(藻谷浩介、NHK広島取材班著 角川oneテーマ21)
・日本型モノづくりの敗北(湯之上隆著 文春新書)
・ダントツ技術(瀧井宏臣著 祥伝社新書)
・世界で最もイノベーティブな組織の作り方(山口周著 光文社新書)
・医者に殺されない47の心得(近藤誠著 アスコム)
・炭水化物が人類を滅ぼす(夏井睦著 光文社新書)
・腰痛の9割は医者なしで治せる!(坂戸孝志著 角川oneテーマ21)

最初の3冊は、功成り名を遂げた(ホリエモンは功ではなく罪だけど)人のやってきたこと、考えていることが書いてあるのだが、やはり常人とは違うところがある。堀江貴文の「ゼロ」には驚いた。あのホリエモンのイメージががらりと変わってしまうくらいインパクトがあった。

次のグループは日本の企業や経済についての評価と問題点の指摘、進むべき道などを示している。どうも、問題の所在だとかはだいたいわかっているように思えるのだが、それを改革するためのリーダーシップ、制度、組織、マインドなどの欠落が大きいのだが、それはいくら処方を示しても実行するのは一人ひとりの人間だから時間がかかるのだろうか。堀江貴文とか落合博満、梅原大吾といったキャラが増えないとだめなのかなあ。

最後のグループは、健康本であるが、"極論"本と言われるようなものである。要するに今の医学とか医者とかは信用できないという主張になっている。それがほんとうかどうかは自分でできるので実際に試してみればいい。ただ、近藤さんの本は試すにはちと冒険すぎるように思うのだが。

【スポーツ】
今年はオリンピックも大きな世界大会も少ない年だったようだ。ただ、次へ向けての大きな出来事があった年ではある。まずは2020年のオリンピック東京にきまり、大いに盛り上がったところです。招致運動も話題になりましたが、なぜまたオリンピックなのかという意見もずいぶんあったのですが(実はぼくもそう思っていた)、決まってしまうとそういう声は消えてしまったようです。

また、来年にはブラジルでサッカーワールドカップが開催されます。組み合わせも日程も決まって徐々に期待が高まっていきます。ぼくの高校のときの恩師と同級生、先輩や後輩が観戦ツアーを組んで行くことになっています。当初誘われたのですが、諸般の事情があり同行できないのですが、きっと楽しい観戦ツアーになるのでしょうね。羨ましい限りです。

JリーグもJ3までできるようですし、国内組で東アジアカップで優勝するし、J1の優勝争いも毎年のように最終戦決着というように白熱しています。そして、また海外に出て行く若手も増えていくのでしょう。ただ、海外組も厳しく、海外のチームに行ったのに試合に出られない選手もいるのでた大変ですね。香川ももう少し試合に出ないと錆びついてしまいそうで心配です。本田がミランに移籍ですが香川とか、吉田麻也みたいにならないように頑張って欲しいものです。

海外移籍といえば、野球で楽天の田中将大がポスティング制度を使って大リーグ挑戦が決まりましたが、どこの球団に行くのでしょうか。それよりも、ダルビッシュや上原のような活躍を期待します。今や、若いアスリートはどんどん海外に出て行くようになりました。サッカーや野球だけではなく様々なスポーツにおいて世界で堂々と戦う姿を数多く見たいものですね。

みなさん1年間お疲れ様でした。それでは良いお年を!

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