AlWAYS三丁目の夕日‘64
1964年(昭和39年)というと東京オリンピックの年である。ぼくはその年に高校へ入学した。そして日本中がオリンピックにわいて、日本の成長を実感したのである。前作「三丁目の夕日」で登場した鈴木オートの家族、小説家茶川竜之介の生活、その周りの住人たちの昭和39年が描かれる。
鈴木家の主人の則文(堤真一)とその妻・トモエ(薬師丸ひろ子)もいつものとおり仲のいい夫婦であり、長男の一平は電気ギターに入れ込み、住み込みで働く従業員の六子(堀北真希)は自動車修理の腕をあげ、後輩の従業員も入ってきた。茶川龍之介(吉岡秀隆)は小料理屋を営んでいたヒロミ(小雪)と結婚しお腹に子どもがいる。引き取った男の子古行 淳之介(須賀健太)ももう高校生になっている。
最近六子の様子がおかしい。毎朝おめかしして出ていくのだ。通勤途中の医者の菊池(森山未來)とすれ違い朝の挨拶をかわすためだったのだ。六子がやけどをした時に診てもらった医師である。しかし、その菊池によからぬ噂があって、周囲はヤキモキする。一方の茶川は「冒険少年ブック」の看板作家として連載を続けているが、新人小説家の作品に人気を奪われつつあった。そんなときある電報をヒロミが見つけてしまう。
という具合に映画は両家のエピソードを中心に展開していくが、その間にオリンピックの話題が挿入される。カラーテレビを買う話とか、東洋の魔女のソビエト(ソ連じゃなくて)との決勝戦、サッカーを見に行くシーンで、「何でサッカーなんだよ」「おもしろくないから券が手に入ったんだよ」「これはあんまりはやらないんじゃないの」みたいな会話が出てくる。ちょっと冗談っぽくっておもしろかった。
ぼくは高校ではサッカー部に入っていたから、オリンピックのサッカーの試合を楽しみにしていた。2度ほど見る機会ができた。最初は三ツ沢競技場で行われた予選リーグでのユーゴ対モロッコの試合で3-1でユーゴが勝った試合である。三ツ沢は狭いのでグランドがすぐ近くにあって、体がぶつかる音が聞こえるくらいで、しかも国際試合を見るのは初めてだったのですごく興奮した。
2度目は国立競技場で行われた3位決定戦で東ドイツ対アラブ連合共和国の試合で3-1で東ドイツが勝った。初めて国立競技場で見たのだが、こちらはスタンドのかなり上の方だったので選手が米粒のようでよくわからなかったが、その大きさに驚いたものである。ちなみに決勝は、ハンガリーがチェコを破って優勝した。このころは東欧勢がものすごく強かったのだ。日本は予選リーグで強豪アルゼンチンを破るという番狂わせを演じたが、準々決勝でチェコに負けてしまった。
映画を観ながらこんなことを思い出していた。オリンピックのことだけではなく、車もパブリカが出てきてそう言えばサッカー部の顧問の先生もこの車にのって学校にきていたなあとか、みゆき族っていうのもいたなあとか、感慨にふけってしまった。物語の続きは映画を観てください。
観客もぼくと同じような年配の方が多くきっと似たような感想だったのではないだろうか。ところが、ぼくの隣と後の方に中学生くらいの男の子の集団がいるのだ。これが不思議で思わず何がおもしろくて観ているのと聞いてみたくなった。まあ、あの時代の一平君や淳之介君つまりぼくらの子どもの時を知っておくのもいいかもしれない。










