また聞き慣れない言葉出てきたと思っている方が多いと思います。それもそのはず初めて使う言葉です。意味は、ケミカルプロセスのようにビジネスプロセスも考えてみたらという提案なのである。なぜそんなことを思いついたかというと前回の議論とも関係している。管理システムと実行システムは違うという話である。
本ブログで何度も書いているようにぼくは若いころケミカルプラントで働いていた。ケミカルプラントは基本的にはプロセスがメインになっている。ケミカルプロセスには、大きく連続プロセスとバッチプロセスがあるが、ぼくがいたのはペトロケミカルの上流のところだから連続プロセスの方で、原料を投入するといくつかの単位操作を経て製品を生み出すのが連続的に行われる。原料投入から製品産出までがマクロプロセスで、単位操作もプロセスを形成していてこちらがミクロプロセスである。
この場合、プラントの生産プロセスは制御システムにより運転が行われる。温度、圧力、流量、品質などを設定された値に維持するように各種の条件を調節するわけである。その結果として成果物である製品を作り出し、貯蔵タンクに保持するのである。これが、ケミカルプラントにおけるプロセスオペレーションであるが、大事なのは、所定の製品を十分な品質で低コストで早く、そして状況変化に俊敏に対応することなのである。QCDFの確保である。
まさに生産実行システムである。現場のオペレーターがこれを行う。一方、こうした生産活動の結果として、先ほど言ったようなQCDFはどうであったか、予算や計画との差異はどうだったのか、トラブルはあったのか、改善の余地があるのかといった実績の視点で過去のことを管理するのが生産管理である。ケミカルプラントでは、実行システムと管理システムは明確に分かれている。
さて、いま巷にある生産管理システムというのはどうなのだろうか。どうもいわゆる管理システムがほとんどで実行システムは少ないように思う。スケジューラーを含めた計画系や部品表などのリソース管理はあるにしても、結局は実績の集計と分析になっているのではないだろうか。実行システム、すなわち生産の進捗を管理するところが、自動車だとかエレキなどはあるだろうが、全般的には弱いように思う。
さらに生産以外でも同様で、例えば販売管理というが、営業プロセスつまり引合からオーダーをもらうまでの実行プロセスで、その進捗をきちんとつかんでいるとは思えない。引合の案件登録はします、オーダーリストは作りましたで終わっていませんか。まあ、ステータス表示まではしているところはあると思いますが、ケミカルプロセスのようにコントロールしているでしょうか。
重要なことは、結果の管理でなく現在をいかにいい状態にするかという制御を行う必要があるということで、済んだことをほじくり返してああすればよかったこうすればよかったでは後の祭り(ぼくはこれを死体解剖と呼んでいる)なのである。ですから、実行プロセスをコントロール&オぺレーションする仕組みと仕掛けをケミカルプロセスと同じようにビジネスプロセスにも持たせた方がよいと提案しているのである。
