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IT雑感 -自治体業務の構造(続き)-

さて、昨日は自治体業務と一般企業における業務の類似性について考えてみましたが、その自治体業務の構造をみていきましょう。この自治体業務というのは財務とか人事などの内部プロセスを除いた住民との関係が主体の業務の領域のことです。

大きくは、住民記録系、保険・福祉系、税系という3つのカテゴリーに分けることができます。ざっくりとその性格をみると、住民記録というのは台帳管理のことで、言ってみれば顧客マスタ、商品マスタ、取引先マスタといったマスタデータのことです。

保険・福祉系は健康保険や国民年金、介護保険、生活保護といった様々なサービスと主に申請に基づいて提供する業務プロセスです。いわゆる、顧客接点サービスプロセスですね。税は売上を管理する財務会計システムということになります。

以前、プロセス改革モデルということで、価値提供力(コンピテンシー)と組織能力(ケーパビリティ)が縦横で交錯する図を示したことがあると思いますが、ここで言っている業務はこの価値提供力ということになります。

この業務はほんとうに様々なものがあります。例えば、保健・福祉系だけでも400とか500くらいあると思います。もちろん似たようなものもありますが、ほんの少し違ったりしています。ですから、同じようなところは共通化するとかなりパターン化できることがわかります。

そのパターンは、相談-申請受付-入力-審査・調査-決定-印刷-発送といったものになります。これをみてお気づきかと思いますが、「Kailas」でいう業務プロセスのマクロフローパターンとほぼ同じになります。すなわち、依頼が来て、その依頼を受付けて、そのあと意思決定を連鎖させる、すなわち審査・調査・決定ということを行います。その結果を登録・報告のために印刷・発送することになります。

ですから、前回も申し上げたように非常に似通ったプロセスであり、同じように扱えるということがわかると思います。これはマクロのレベルでのプロセスを比較したからであって、もっと細かいところで見てしまうと、それこそ各自治体でみな違うし、人によっても別のやり方があったりします。

標準化や共通化というのは、こうした例外性や属人性を排したレベルで行わなくてはいけないということであり、逆にいえば、そうした適切な抽象度レベルあるいは粒度を設定すれば標準化・共通化できるということも言えるのです。

ところで、自治体業務における組織能力(ケーパビリティ)のほうはいったいどうなっているのでしょうか。この組織の能力というのは、サービス提供プロセスを実行するための組織的な活動の方向を示したり、支援するための資源を提供することなのですが、どうもはっきりしてないように思います。

ここらは、実際の場を知らないので軽々しく断定してはいけないのですが、少なくとも組織目標という機能に対しては弱いように見受けられます。すなわち、企業では、経営方針から、事業戦略があり、それを具体的に実行するための計画や予算が設定されます。

こうした機能は自治体ではどうなっているのでしょうか。予算は上から降ってくるから、方針なんて首長が変わったらすぐ変わるから、しょせん収入は景気に左右されるものだから、といって何も努力していないのではないだろうか。

ですから、システムという面から見ても、住民サービス提供プロセスはかなりイメージがわいて、しかも一般の企業との差異がないことがわかるが、もう一方のケーパビリティ管理がどうなっているのかがよくわからないのだが、公共にもある程度の経営感覚が必要だと思うのでより興味があるところである。

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2010年04月28日 10:33に投稿されたエントリーのページです。

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