先日、ITC協会の研究会のあとの呑み会で題記のような議論になった。
80年代を謳歌した日本産業界も90年以降、アメリカに置いてきぼりを食ってしまった。その原因は、IT化の質と量の差である。
アメリカも、80年代はまだコスト削減が主体のIT投資であったが、その投資対効果が疑問視され、もう少し戦略的に投資しなくてはいけないということに気がつき、その領域への投資額も増やしていったのである。
反対に日本は相変わらず維持保守のための投資が主体で、それ以外でも自動化による省力化だとかいった効率化を目指したものにカネをかけている。
要するに、日本では情報システムはコストと考えているが、アメリカでは投資というようにとらえているから、ROIをちゃんと評価してやっている。この差が大きいのではと言うような議論であった。このあたりのことは。野口悠起雄も「ジェネラルパーパステクノロジー」で書いている。
別な言い方をすると、コストと考えているうちは経営戦略も何もないのだから、前回に言ったような「経営とITとの同期」なんてことは関係ないのだろう。
しかし、前述したように日本経済の弱体化をもたらした大きな要因に戦略的IT投資ができていないことがあげられるわけで、そうなるとだんだん経営者もわかってくるので、これから有効なIT投資をどうしたらよいかという問いかけが活発になることが予想される。その答えは、いままで言ってきている経営と同期したITの構築ということになるのです。
