米国-日本IT事情
昨日は、「SCC日本支部メンバーズ・ミーティング」に参加。このメンバーではないが、バイスチェアマンの渡辺さんから紹介され、いつものITC協会の小林さん、井上さん、BPM協会の宇野澤さんと出席する。
講演では、カリフォルニア州立工科大学の一色浩一郎教授の「米国における「経営とITの同期」の実態」とUMLモデリング協議会副会長の堀内一東京国際大学教授の「モデルとモデリングにおける海外最新動向」を聞く。
一色先生は20代で渡ってからもう米国生活が40年になるそうで、日本語より英語の方が堪能でときどきあやしい日本語が出てくる。しかし、中味はアカデミックではなく実践的な話を中心にすごくわかりやすい。日本の大学の先生の場合だと、小難しい言葉で翻弄されてしまうが、一色先生は平易な言葉で丁寧に説明してくれて、しかし中味は濃いというものであった。こういうところも日米差がある。
実は、一昨日小林さんを除く上記のメンバーと渡辺さんと一色先生とで夜会食しながらお話をする機会をもらった。そのときの話も交えて日米の「経営とIT」の比較についてふれてみる。
経営とITに関しての体系を見せてもらいながら話をしたのだが、その中で経営に近いところでCIOは単にITだけではなく、経営にタッチしていなくてはいけないということで米国のCIOの肩書きで多いのが、SeniorVP&CIOとかExcectiveVP&CIOなのだそうだ。
そして面白いことを言っていて、米国のCIOは24・7といって24時間7日はいつも経営とITの同期ということを考えているが、日本では週に10時間だそうだ。そして、失敗すれば首になるし、成功すれば膨大な報酬がある。ここでも大きな違いがある。
また日本ではCIOというとぽつんと一人いるようなイメージですが、彼らは必ず「PMO」(Project Management Office)といって何人かのProgramManagerとProjectManagerをスタッフとして抱える。このPMOに入るやつは、要求工学をきちんと勉強した人たちである。先生の教え子はこういうところで働いている。
ちなみに、先生の行っている大学は90%以上の学生は企業で働いているのだそうだ。日本の学生はアルバイトこそすれただ学校へ通っているだけだ。しかも、教授もただ教えるだけでなく、彼らも企業のコンサルをしたりしている。そうでなければ教授になれないらしい。そしてつまらないカリキュラムだったり、授業が面白くなかったらやめさせられる。ここでも日米の差がでてくる。
さて、PMOの人たちが戦略を練って、SOW(Statement of works)として目標を作り、RFPに落としていく。ここまでは当然ユーザがつくるのである。そのあと要求仕様書に落としていくが、それまでのところが非常に重要で、これが日本はぜんぜんできていないところである。へたすると、ベンダーにSOWやRFPを書いてもらうところさえある。
ここはインドもまだまだなので、今のうちにこの領域をやれる人材を育てておかないとみんなもっていかれると強く警告していた。
それともう一つはEnterprise2.0のところで、これはどんどん新しい技術やサービスがでてきていてそれが企業にも入ってきている。もうEmail は使わなくなってきて、Podcastに変わっているらしい。ここでも米国の若者の活躍はすごいと言っていた。何よりもかれらには“Passion”があると言われたのが印象的であった。
聞けば聞くほど日米格差を感じてしまうが、あきらめるのは早い、単純な開発のところから上流の要求工学のところやEnterprise2.0へのシフトを早めれば何とかなると思う。そのためにもいま自虐的になっているIT業界を3Kから3Tに変えなくてはいけないと言って、一色先生は「日本IT維新会」というのを立ち上げました。
先生曰く、3Tとは、「楽しいIT、高い報酬、定時に帰宅」なのだそうです。米国の真ん中から日本を見ると歯がゆいのでしょう。でもそういう人がいてくれてすごくうれしいと思いませんか。ぼくもこの動きに連動して何か貢献できたらと思っています。


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せつない。いたいたしい。でも現実って、こうだろう。





小説家センセイのお立場が鮮明