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サウスバウンド

奥田英朗の同名小説の映画化。奥田英朗はぼくの好きな作家の一人なので期待したが、外れてしまったようだ。森田芳光監督の角川映画「サウスバウンド」はイマイチ感動しない映画であった。

元過激派のアナーキストの豊川悦司扮する父親とこれまた学生時代はジャンヌダルクといわれた女闘士であった天海祐希扮する母親が昔のままに暮らしていて、権力に歯向かう姿をコミカルに描いている。

前半は東京浅草での生活があって、なぜか突然父親の出身地である沖縄の西表島に引っ越してしまう。そこで開拓しようとするデベロッパーといさかいをおこして大立ち回りの結果、どこかへいってしまう。

ところが、何か軽いんだな。昔の過激派ってあんなじゃないと思うのだが。子供がそのまま大人になったようにという言い方もあるかもしれないが、学生のときも子供だったってことだから、そんな無邪気でもなかったはずだ。

天海祐希の母親だってもう少し政治的だし、あれじゃミーハー妻みたいである。

ぼくらは学生運動を身近で見てきた世代だから、ああしていまだに転向を許さない化石のような人がいることも想像がつくのだが、もう少しまじめで律儀な感じだと思うが。

ところで話は変わるが、なぜ学生運動家はみな自然農園とか環境保護運動に向かっていくのだろうか?

まあ救いは、久しぶりの吉田日出子の姿を見ることができたことと、沖縄編で巡査役だった松山ケンイチの出色の演技力である。

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コメント (4)

irohanikompeitow:

映画はまだ観てませんが、サウスバウンド,3年ぶりくらいに読み直しました!

ちょっと現実離れしていそうでそうでもない。
でもあんなとっちゃんが本当にいたら,周りは大変ですね。

第一部での小学生の仲間達の交流は,ちょっと大人びた少年がいたりしますが,かなりよかったです。みんなが躍動してます。
突然現れた親戚との交流も,みんなの心情がきっちり描かれていて,特に最後の従兄弟3人との別れのシーンは,血のつながりっていいもんだなとしみじみ思ってしまいました。

子供の世界も大人の世界も理不尽なことがまかり通る世の中で,主人公たちはスーパーマンでも何でもなく,現実に即した形で悩み戸惑っているんですが,そんな中で1本筋が通った形で成長していく様子がよかったです。
そして,世の中をどううまく生きていくのかせこせこ考えることがばかばかしくなるような後半の展開でした。

奥田氏独特のジェットコースター的展開も随所にみられ,特に後半の後半部分で,会話,会話の連続でストーリーがぶっとんでいくところは,可笑しくて爆笑しながら読んでしまいました。

irohanikompeitow:

主人公の妹の桃子もかなり面白いキャラでした。それにしても,この本の登場人物たちはいったい何人くらいでしょう。かなりの数にのぼると思うんですが,全然ストーリーが散逸していなくて,各登場人物たちが全て生き生きとしていて,奥田氏はほんとにすごい小説家だなぁと思ってしまいました。
奥田氏独特のはちゃめちゃで自由奔放なストーリー展開の裏には,人間の本質をつくテーマが有ると思いました。
国家に依存しない人間として生きるための主体性。人としてどう生きるべきか,自分の好きなように自由に生きるには,社会にはいろんな制約があってとても無理なことですが,少なくとも心は自由に誰の制約も受けずに生きるべきだというものです。
主人公の少年を通しては,暴力に屈っせず強い心で成長して欲しいというメッセージがあったように思います。
まあ,しかし少なくとも年金くらいはきちんと納めないと,老後が心配ですね(笑)

irohanikompeitow:

映画もぜひ観てみたいです。
堤真一も天海祐希も,ちょっと原作のイメージと違うところもありそうですが,今回再読するにあたっては,この二人のイメージで本を読んでしまったんで,違和感はなくなってしまいました。

長々と大変失礼いたしました♪

mark-wada:

コメントありがとうございます。何か本や作者の奥田英朗に対する愛着を感じてしまいますね。ぜひ映画のほうも観てみてください。
映画では主人公を演じるのが豊川悦司なんですが、そういわれれば堤真一のほうがはまったかもしれませんね。

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2008年07月23日 10:21に投稿されたエントリーのページです。

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