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2008年6月 アーカイブ

2008年6月 1日

スキヤキウエスタン ジャンゴ

これまた奇妙な映画である。ヴェネチア国際映画祭に出品されたくらいだからふざけているわけではない。以前、たけしが東京スポーツ映画大賞でこの映画を特別作品賞にしていて、そのときの受賞式で全編英語なのだがヴェネチアで観たとき英語の字幕が出ていたといって笑わせていた。本当に、日本人の出演者が英語をしゃべるのである。

それも奇天烈だが、設定がすごい、マカロニウエスタンと源平合戦が一緒くたになって展開する。もうハチャメチャであるが、出演者がすごい顔ぶれで、伊藤英明、伊勢谷友介、佐藤浩市、木村佳乃、桃井かおり、香川照之などなど、中でも桃井かおりの英語がうまい。そうそう、石橋貴明の最後にオカマになってしまうところやクエンティン・タランティーノが武器商人として出てきたりともうまったくもって面白すぎる。

マカロニウエスタンというのはぼくらの世代でははまったヤツははまったのだ。ぼくもそのひとりでもある。最初に作られたのが1964年の「荒野の用心棒」でこれは黒沢明の「用心棒」を真似て作ったものである。監督がセルジオ・レオーネで主演がクリント・イーストウッドでこの作品で火がついた、以後「夕陽のガンマン」「荒野の1ドル銀貨」「怒りの荒野」など多くの作品が1970年代初めまで生まれた。

スキヤキウエスタン ジャンゴの監督三池崇史は、マカロニウエスタン全盛のころはまだ小さい子供だからリアルタイムで観ていないと思うが、それに対するオマージュを感じざるを得ない。

まあ、映画は非常に残酷なシーンの連続であるがここまでやると逆にあまりひどくは感じられず喜劇的に思えてくるので、目くじら立てて非難することはないと思う。

いずれにしろ久々のまじめなドタバタを見たような気がして面白かった。
 

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    • 3 無様に殴られ、痛めつけられ、みともない男の姿が哀愁
    • 5 これぞ活劇、これぞ映画だ!!
    • 3 (笑)
    • 5 桃井かおり!
    • 4 観賞後、暫くするとまた見たくなる
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2008年6月 2日

業務プロセス設計作法 ~作法その9~

分岐はその種類、分岐の条件を決めてフロータイプを書き出します

分岐にはまず選択型か差し戻し(反復)型があります。これってどこかで聞いたことがあると思いませんか、そうです構造化プログラミングにおける逐次、選択、反復と同じですよね。そうなんです、業務プロセスもプログラミングと同様3つの種類になるというわけです。分岐がないのが逐次型ですから、分岐は選択と反復になります。

さらに、選択の場合は2者択一と複数選択があります。前者は文字通り、ある条件が決まるとどちらか一方に流れていくというもので、オールオアナッシングです。

一方、複数選択の場合は、ある条件で複数の選択肢があり、それが併行的に進むようなことがおきる場合です。

また、分岐したとき並列になる場合とバイパスする場合があります。並列というのは、例えば、同じ処理なのだがそれを行う部署が違うような場合で、見積金額の多寡で本社購買が出すのか工場の購買が出すのかといった業務です。バイパスは処理をとばしたり、違う処理フローになるとかいったものです。

実は、こうしてタイプ分けするのをそれほど重要ではありません。ただ、書類の順番をチェックする、例えば差し戻しのタイプだったら次の行き先が前工程書類であるかどうかといったチェックに使います。

また、プロセスを見直すときの視点を提供してくれるからです。分岐はプロセスを複雑で非効率にしているのでできるだけなくすように努めることが大事です。

作法その9のポイント

・分岐には、選択と差し戻しがあり、さらに選択には、2者択一と複数選択がある
・分岐と書類の順番の整合をとる
・分岐をなくすようにプロセスチェック

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2008年6月 3日

業務プロセス設計作法 ~作法その10~

意思決定支援のための情報はスプレッドシートを活用します

書類というコンポーネントでは、ある意思決定を行います。言い換えれば、書類を作成しそれを編集し、確定した後承認して発行することは意思決定の結果を書類上に記述することに他ならないのです。

こうした意思決定(書類作成)を行なうには、意思決定を支援する情報があります。比較的単純な情報については、CMS(Contents Management System)のリンクやファイルといったコンテンツとして持つことで、そこを参照するという使い方になります。

ところが、もう少し複雑だとか、何か計算やシミュレーションをした結果をみたいだとか、リソースの状況を判断材料にしたいだとかが出てきます。

この場合によく使われるのがスプレッドシート型のものです。そうです、EXCELです。この縦横マスのシートは非常に便利で、計算や集計、事柄の整理、プロジェクト管理などに威力を発揮します。多くの機能がついたソフトウエアもありますが、単純でわかりやすいスプレッドシートをお薦めします。

そして、計算などの数値データを扱う場合はEXCEL、テキストデータを扱う場合はEXCELライクのタスク管理ソフトを使うようにします。

例えば、計算はわかると思いますが、タスク管理ソフトというのは、案件やリソースあるいは要員のアサイン状況、現場作業状況などを縦横の表に書き込むことで共有し、判断のサポートを行なうことができます。EXCELでもできないことはありませんが、コミュニケーションやメールなどと連携したものの方がいいでしょう。

その他には、与信のように外部のサービスを活用するという場合もあると思います。こうしたサービス(プロフェッショナルサービスと呼んでもいいと思いますが)は、最近はSaaS方で提供されるようになってきました。

作法その10のポイント

・意思決定を支援するためのサポートシートを用意する
・サポートシートはスプレッドシートを活用する
・CMSのコンテンツや外部サービスも利用する

サッカーを見ながら呑むと呑み過ぎになる

昨日のオマーン戦は安心して見ていられた。本当に久しぶりに新橋の「いさむ」で観戦。以前は平日の代表戦というと決まって、「いさむ」でサッカーを見ながら呑んでいた。

この店は魚料理がうまい。魚料理と言っても各種のお刺身と珍味がある。昨日も“たこの卵”を食べる。

昨日はいつもの連中が来ていなくて最初はぼく一人で観戦した。いつも代表戦になると必ず来ていた人がいたが、いまや子持ちになったり、仕事が変わったりして来なくなったという。

そのうち、若い子がやってきて一緒に応援だ。その子は神奈川県でサッカーをやっていたとか、ドイツワールドカップでオーストラリア戦を見に行ったとじかで、ハーフタイムはそんな話で盛り上がる。後ろではおじさんたちがサッカーとは関係ない会社の話をしている。

試合が始まってすぐこりゃ楽勝だと思った。それほどオマーンのできが悪い。案の定、中沢に一発入れられたらもう終わりだ。

オマーンのできもそうだったが、日本のできもまあまあ良かった。昨日のオマーンは日本のサイド攻撃を警戒してかわりと左右を固めていたので長友のアタックも少なかったが、中央が薄くなったことで闘利王の上がりも功を奏した。まあ、そういう応変の攻めもあったので合格点だ。

この間も言ったとおり、玉田、大久保のツートップが機能しているように見える。やはりスピード重視のフォワードでいいんじゃないのかな。

ところで、日本代表が黒い腕章をつけていたので、どうしたのと店の主人に聞いたら、長沼健さんが亡くなったというではないか。ぼくらはずいぶんと長沼さんと岡野俊一郎さんのコンビによるところ大の日本サッカーの成長をみてきたので残念である。惜しい人を亡くした。冥福を祈る。

そういうこともあって、やたら呑みまくってしまいかなり二日酔い気味である。
 

2008年6月 4日

業務プロセス設計作法 ~閑話休題(3)~

オブジェクト指向

オブジェクト指向の本(「いちばんやさしいオブジェクト指向の本」(井上樹著 技術SE新書)の書評で今のオブジェクト指向に対する疑問みたいなことを書きました。

その疑問は、要するに、オブジェクト指向分析とオブジェクト指向設計・プログラミングのあいだの溝をどう埋めるかのという問題に帰結します。もう少し言うと、ビジネスシステムの領域のことになるのですが、オブジェクト指向分析がビジネス設計につながらないという大きな問題があるということなのです。

プログラミングにつながる分析・設計はあるのだが、業務システムの設計という視点のものがあるかというとそれがないということが大問題なのです。それに気がついている人がいるのかどうか。

オブジェクトをまだプログラムの固まりという視点で見ているということです。そうではなくてビジネスを作るためのオブジェクト指向設計はどうするんだということなになります。

でここで、オブジェクト指向とBPMを考えて見ます。ただし、そんな深い知識があるわけではないので冒頭の本で得た知識をベースに言います。

ではBPMにおけるオブジェクトとは何かということになる。“オブジェクトとメッセージ”ですよと言われれば、おおこりゃBPMだと思うのです。アクティビティをあるメッセージでつなげているということであればりっぱなBPMなわけです。すぐにこの技法の中の「書類というオブジェクトを依頼と受付というメッセージでつなげていく」いうのがBPMとすれば、おおオブジェクト指向だということになります。

しかし、これはどうもオブジェクト指向分析というレベルのようです。つぎのオブジェクト指向設計という段階はどうなのということになります。ここで問題になるのは、何を設計するかということである。おそらく、ここでプログラム仕様書を作ることに行ってやしないかということなのです。

オブジェクト指向というのはけっこう範囲が広く、これが少し敷居を高くしている可能性があります。要するに分析から、設計、プログラミングまで含んでいるので、ついそれが全部シームレスにつながるようなイメージを持つがこれが曲者で、そこの溝を埋めていくのが難しいことではないでしょうか。

あの本のなかのQAでもそこにふれていて、“ただし、どんな開発であろうと、分析と設計のあいだには、目的の違いが厳然として存在しており、目的を達成するためのアプローチはまったく異なります。ですので、それを一緒にできるということはありませんので、気をつけてください。”と書かれています。

ところで、分析と設計のあいだに目的の違いがあり、アプローチがまったく異なるというのはほんとうでしょうか。それは違うのではないでしょうか。そんなことを言っているからわけがわからなくなると思います。難しいかもしれないがそこをシームレスに近づけることをしていかないといけません。

プログラムを作るためだけのオブジェクト指向ではないのです。そこが間違ってるのです。プロダクトを作るにしても、ビジネスシステムを作るにしても、使う人は自分の思ったように動くITを望んでいます。そういう発想をしたら、分析も設計・プログラミングもつながる話なのです。BPMはこうした思想のオブジェクト指向技法だと考えています。
 

2008年6月 5日

業務プロセス設計作法 ~作法その11~

きれいなプロセスにするための7つのチェックポイント

業務プロセス設計のポイントは、いかにシンプルで一貫化されたきれいなプロセスを作るかにかかってします。そのためには、さまざまな角度からチェックする必要があります。以下にあげるような7つのチェックポイントに従って検討を行ないます。

①【目的合致性のチェック】なぜそのプロセスが存在するかが明確になっているか
②【一貫化のチェック】業務プロセスとデータが途切れず流れているか
③【シンプル化のチェック】業務プロセスが複雑で分かりにくくなっていないか
④【共通化のチェック】業務機能で似て非なるものがないか
⑤【内なる標準化のチェック】同じ業務処理なのに部署によって違っていないか
⑥【外なる標準化のチェック】業務機能で例外処理がないか、へんなこだわりはないか
⑦【IT化のチェック】電子化やシステムに置き換えができないか
          
それぞれをもう少し詳しく見て行きます。

目的合致性というのは、目的が明確になっているかということとは違うということに気をつけてください。上にも書いてあるように“なぜそのプロセスが存在しているか”が明確になっていることなのです。すなわち、その会社の事業運営にとって必要不可欠のプロセスなのかどうかということです。いくら目的が明確でもその会社にとって要らないプロセスかもしれないのです。

一貫化というのは、業務がスムーズに流れるようになっているかをみていきます。途中で流れを止めているようなアクティビティやアクションが入っていないかをチェックするわけですが、本技法ではマクロワークフローが書類の流れとして連続性を担保しているので、この作法どおりにやっていけば一貫化は達成できると思います。むしろミクロのワークフローにおいて、意思決定が遅れたりしないように、メンバーの選定やロールの設定、運用ルールなどに気をつけます。

シンプル化というのは、言うまでもなく、変な迂回や分岐がないかなどをチェックします。データ確定がない書類は作らないので、それだけでもシンプルになります。

プロセスは共通化できるものは極力共通化することを心掛けます。全体のプロセス数を少なくすることは管理のしやすさにつながります。ヒト・モノ・カネの流れを分離することはこの共通化ということにつながっています。例えば、代金請求・回収プロセスというのは、様々なものの流れに対して共通のプロセスになります。

標準化には内なるものと外なるものとがあります。同じプロセスなのに営業所ごとで違っていたりしないようにというのが内なる標準化です。また、業界標準とは違った自社固有を持たないといったようなことが外なる標準化となります。

最後にIT化のチェックですが、最近はツールやデバイスもいいものが出てきていることもあり、手作業でやっているところをITに置き換えていくことは積極的に進めていくべきだと考えています。

実はこの作法自体がここにあげるチェックポイントに答えるようになっていますが、これらチェックポイントを頭の中に入れてプロセス設計をおこなっていった方がよいでしょう。またこうしたチェックはそれぞれがいろいろな局面で必要になってくるものなので、絶えず注意しながら進めていきます。

作法その11のポイント

・作法を忠実に守ること
・いつもチェックポイントを頭の中に入れて設計する


だんかい3兄弟

だんご3兄弟ならぬだんかい3兄弟の誕生です。昨日大井町のある居酒屋でホッピーを呑みながら兄弟の盃を交わしたのであります。

これは冗談ではなくほんとの話で、サプライチェーンカウンシル(SCC)日本支部のWさん、日本BPM協会のUさんとぼくの三人で結成です。三人がほとんど同い年だそうで、団塊のおじさんです。

ことの発端は、wさんが日本BPM協会のセミナーに参加されて、その席でUさんと意気投合。というのもWさんが、業務プロセスのテンプレートを一杯作ったということで、BPM協会でもそうしたテンプレートを集めようとしていたので、ぴったし合ったというわけである。

こういう出会いも面白いのだが、決して偶然ではないとぼくは思っている。前にも紹介したが、”Chance Favors the Prepared Mind”ということで、思いや願いを強くもてばおのずとそこに人はやってくるのだ。その希求するものが共感を呼ぶものであるという前提はつくが。そんものはやってみなくてはわからないからとりあえず願ってみることだと思う。

そんな必然のもとWさんがやってきた。トップダウンアプローチの業務プロセス設計である。SCCではSCOR(Supply Chain Operation Reference model)を提示していて、それの第一人者である。このあたりの話はまたゆっくりするが、wさんがすごいのは、SCORのモデルをベースに400以上以上のモデルを作り上げたことである。

SCORというモデルはレベル3では共通のものが提供されているが、それ以下は勝手にやりなさいみたいなところがあって、そこから独自性、あるいは固有性が要求されるのだがそれを分解、展開してしまったのである。ところがそれをT化するところで立ち止まったのである。

そこでだ、そのW式のテンプレートをぼくのKailas式で実装イメージに落としたのであるこれを昨日お二人にみせたのだ。

これでW氏とU氏がおそらくもやもやが解消したのではないかと自負している。このことについての話はもっといろいろなことを含めてつぎにちゃんと書く。

そんなわけで、この3兄弟が暴れるかもしれない。というわけでちょっと古いトリオかもしれないが面白いことが始まるかもしれない。
 
 

   

2008年6月 6日

業務プロセス設計作法 ~作法その12~

原則スイムレーンは設定しません

スイムレーンとは、組織や役割によってレーンを区切り、タスクを関連するレーンに配置するプロセスの表記法で、モデラーや業務フロー図には必ずあります。

しかしながら、本作法では原則スイムレーンは設定しないようにしています。

書類というコンポーネントを並べて作られたプロセスは、基本的には組織や部門を意識していません。なぜなら、組織や人が変わろうとも事業の営みとして必要なプロセスとして規定しているからです。

また、組織を意識すると現状肯定がベースでになり、その組織があるから、そこに人がいるから、仕事を作るということもでてきますので、業務改革しようとする場合などはない方がよいことがあります。

組織や人を意識するのはミクロワークフロー(CMS)側で、ここではメンバーの所属や関連部署などを設定していきます。

ただ必ずしもスイムレーンを書かないことばかりかというとそうでもない場合があります。

例えば、現場ヒアリングなどからプロセス抽出する場合のように、現状の仕事の流れを追いながら設計していくような場合は、スイムレーンがないとわかりにくいところが出てきますので、スイムレーンを設定した方が理解が早いかもしれません。

また、設計したプロセスのアクティビティをどこの部署でやらせたらいいのかといった組織シミュレーションには必要となります。

繰り返しますが、ここでスイムレーンの設定を推奨していないのは、この技法の特徴である組織や人という変化しやすい要素の影響はミクロワークフロー(CMS)に寄せてしまうというやり方をとっているため、マクロワークフロー側では設定の必要がないということなのです。

作法その12のポイント

・組織や人はミクロワークフロー(CMS)で規定し、マクロワークフローにはスイムレーンを設定しない
・現状分析や組織シミュレーションを行なう場合はスイムレーンを設定することがある
 

中華そば

久しぶりの食のエントリーです。

築地市場でいつも気になっていた中華そば屋に行く。前を通るたびに行列ができている店で、立ち食いなので落ち着かないように見えた。築地井上という中華そば屋である。

昨日の昼に初めてその中華そばを食べる。昼のピークを過ぎていたのでそれほど並ばずに出来上がる。スープはとんこつしょうゆで麺が細いちじれ麺で柔らかめなのでぼく好みである。なんといってもチャーシューとしな竹、ねぎがたっぷり入っていてボリューム感あり。

これぞ中華そば(支那そば)といったところでなつかしさもあり満足であった。
 
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2008年6月 7日

老化現象

先週から左の眼に何か飛んでいるように見える。最初、ごみがついていると思って振り払ってもなお取れなかったのでおかしいなと思っていたら、そういうことであった。

これは何か悪い病気かと心配になり、昨日近くの眼科に行った。そこで瞳孔を開いて検査をしたら、先生に開口一番、「こりゃ老化現象です。病気じゃありません」と言われてしまった。

どうも眼球の壁みたいなのが緩んでしまっているようなのだ。これは直しようがなくて、気にならないようにするか、どこか別の見えない場所に移動するのを待つしかないのだそうだ。

おおこれは喜んでいいのか、悲しんでいいのかわからなくなってきた。

不機嫌な職場

いまは、会社勤めを辞めているので、職場というものから離れている。親子二人の会社だから、親子が職場ともいえないことはないかもしれないが、一般的な職場とは違う。

そんな立場なのに、職場に興味を持ったのかというと、いま作っているBPMアプリケーションのなかにこの職場というものを意識せざるを得ない要素があるのだ。

そんなわけで、「不機嫌な職場  なぜ社員同士で協力できないのか」(高橋克徳+河合太介+永田稔+渡部幹共著 講談社現代新書)を読む。

つい最近でも、IT業界の某重鎮がこれから就職しようとする学生に向かって「10年間は泥のように働け」といって物議を醸したが、従来型の考え方で職場をみて、それなりの地位を築いた人にとっては、いまの若い人たちが職場で悩んだり、閉じこもってしまうことを理解できないのではないだろうか。

それは、こうした若い人たちが悪いわけでもなくて、社会や企業の環境、あるいは人間関係の変化に対して、職場の構造変化がついていっていなのだ。

そういうことを考えさせられる本だ。

この本では、いま職場で何が起きているのかについて、関わらない、協力しないという態度が増加して、その結果、生産性や創造性の低下、品質問題や不正をもたらしていると言う。

こうした現象を考えるときのフレームワークとして、役割構造/評判情報/インセンティブの3つをあげている。

役割構造では、旧来の日本では、仕事の範囲が「緩さ・曖昧さ」にあったのが、成果主義からくる「仕事の定義」の明確化と「専門性の深化」がおこり、組織の「タコツボ化」をもたらしたことが指摘されている。

人というものは知っている人には協力したいものである。こうした「評判情報」の共有というのも大事なもので、以前は職場旅行だとか飲み会だとかがあったのが、今はこのようなインフォーマルな場がなくなってきている。

一生同じ会社にいることから会社はあてにならないという意識の高まりや、外部労働市場の成熟化により、インセンティブ構造の変化も大きくなっている。今の若い人は「その仕事は私のためになるんですか」と聞いてくる。

役割構造の変化による「タコツボ化」の進行、評判情報の流通機能の低下、インセンティブ構造の変化により、組織内の協力関係の構築・維持が阻害されているのである。

そこで、必要なのは、「集団的なコミュニケーションの促進」だという。

実践例として、グーグル、サイバーエージェント、ヨリタ歯科クリニックを紹介している。

では実際にどういう仕組みにしたり、仕掛けを施すべきなのだろうか。

役割構造に対する工夫では、共通目標・価値観の共有化のために、発言や参加の壁を作らないことや、「特定の人にしかわからない」状況をつくらないことが大事で、誰もが助け合える仕組みが必要である。

評判情報に対するものは、インフォーマル活動の薦めのだが、ポイントは面白いことだそうだ。

インセンティブに対する工夫では、損得勘定ではなく、人間の内発的・根源的「感情」に訴えかけることで、「効力感」というような感情を与え、感謝と認知が重要である。例えば、ネットの世界にあるような。

結局、組織のための個人でも、個人のための組織でもない、個人と組織がともに支え合い、よい影響を与え合う、新たな協力関係を作り出す必要があると結んでいる。

少々長くなったが本の内容を紹介したが、ここのところが非常に興味があるところで、このままだとますますギスギスした職場になってしまうように思える。早く何とかしたいものである。

この本でも紹介されている処方箋もまだ精神論的な部分があるが、実際に効力を発揮させようと思うと、ある種の道具立ても必要になるのではないかと思っている。このあたりについては別のエントリーで書く。
 

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書 1926)
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2008年6月 8日

おとなとこども

サッカーの話である。昨日のアウエーでのオマーン戦はからくもドローで勝ち点1をゲット、しかもアウエー得点1をあげた。まあ、最低限の結果ではあったがよしとしよう。あの条件の悪さでいきなり先取点を取られてしまい、そこから引き分けたのだから、日本のサッカーも“おとな”になったものだ。

オマーンは前回とまるで違うチームのようだったが、せっかく点を取ったのに早くから守りに入り過ぎてしまった。PKも浮き足だった感じでテレビで見ていてもこりゃ入らないと直感した。要するにまだ“こども”のサッカーなのだ。

おとなとこどもの分かれ目は何なのだろうか。それは経験の差が大きいと思う。日本はワールドカップの予選では数々の修羅場を潜り抜けてきている。個々の選手が経験してはいないが代表チームとして有形無形に引き継がれているものがあると思う。それに較べてオマーンはそこが足りないような気がする。

ところが、日本の中にも“こども”がいた。大久保だ。あのレッドカードはまだおとなになりきれない大久保の姿であった。

それにしても昨日のマレーシア人審判のレフェリングがよかった。”中東での笛”としてはうまくさばいていた。
 

あれやこれや

ここ数日あれやこれやで忙しい。

先週木曜日に伯母さんが亡くなって、金曜日に弔いに行ってきた。土曜日は、嫁さんのおふくろさんが腰の骨を折って入院しているのでそこに見舞いに行った。

また、その日は下の息子が今月から川崎の会社の寮に入ったのだが、生活必需品が足りないといって、家に帰ってきてその荷物を運ぶの手伝ってあげた。川崎まで車で一緒に行って、帰りに車をぼくが運転してきたのである。これが久しぶりの晴れの土曜日のせいか混んでいて大変疲れた。

今日はこれから伯母さんのお通夜で、明日が告別式である。木曜日に亡くなって日曜日にお通夜なので、あいだがすごく開いている。土曜日は友引なのでちょうどひっかかるのでこんな日程になってしまったようだ。

伯母さんは享年94歳で誤嚥による呼吸不全で亡くなった。前日まで元気でご飯もちゃんと食べ、風呂にも入ったのだという。だから、苦しんだわけでもないので大往生というところだ。

この歳になると病気とか死が身近になるのを実感している。
 

2008年6月 9日

業務プロセス設計作法 ~作法その13~

BPMSではデータを保持するための必須データだけを持ち、それ以外のデータはCMSにアーカイブします

本技法は、基幹系のデータベース(マスタ、勘定科目)ありきの前提です。もし、それがないようであれば、もちろんきちんとモデリングしてDB設計が必要になります。

BPMSはデータベースをもっていますが(例えばSavvionはORACLEを搭載しています)、そのデータベースは、業務フローのトランザクションデータ(仕掛かりデータ)を保持するためのものという考え方で、データスロットのデータは必要最小限のデータとします。

そのデータをモニターしてプロセスの制御を行なったり、パフォーマンスの解析に使ったりします。
このとき、データはデータディクショナリー(もしなかったら新たに作成した方がよいでしょう)と突合せを行い、整合性をとることが必要です。

それ以外のデータはCMSフレームワークにアーカイブされて残りますので、それらを検索したり、条件毎のフォルダーを作成したりして活用することができます。

最終的には基幹DBに終点書類で確定したデータが登録されます。仕訳を発生させるというふうに考えたらよいでしょう。

少し話が変わりますが、最近、マスタデータマネジメントシステム(MDM)という言葉を見かけるになってきました。意外とこのマスタデータを運用・管理するのは手間がかかるものであるにもかかわらず、多くは人手を介して泥臭くやっているのではないでしょうか。これはリソース管理プロセスになりますからここにもBPMを適用したらよいでしょう。

データをどうやって生成し、どうやって活用し、どうやって管理していくかを総合的な仕組みの中で考えていくことが大事になってきます。

作法13のポイント

・BPMSは必要最小限の必須データを持ちパフォーマンス管理などに使う
・それ以外のデータはCMSでアーカイブされる

2008年6月10日

業務プロセス設計作法 ~作法その14~

ビジネスルールはBPMSとCMSにコメントとして残しておき、デシジョンサポートシートにもルールを表記します

ビジネスルールはいろいろなところで出てきます。BPMSのアクティビティの順序も分岐もビジネスルールとも言えます。CMSでも議論の中でビジネスルールに従ってものごとを決めていきます。それらをファイルやリンクとして参照することになります。

また、デシジョンサポートシートというのを書きますが、そこでも意思決定のためのルールが出てきます。このように、さまざまな局面でビジネスルールが登場してきます。

ですから、短いあるいは小規模な業務プロセスを扱っているときはコメントを書いておくということでよいのですが、会社全体だとか広い範囲で見ていく場合には、統合的なビジネスルールブックを作った方がよいかもしれません。

このビジネスルールがその会社の競争優位の源泉だったりすることもありますから、リーソースデータと同じようにリポジトリーとしてきちんと管理するプロセスも持った方がよいと思います。

世の中にはルールエンジンを搭載したようなソフトウエアがありますが、そこまで使ってプロセスを管理することは少ないような気がします。それこそEXCELのとうな目に見えるデシジョンテーブルのようなものでかまわないのではないでしょうか。

作法その14のポイント

・ビジネスルールはコメントとして記述しておく
・大規模になったら統合的なルールブックとして管理する
 

精進落とし

昨日は94歳で亡くなった伯母さんの葬儀に行く。

もう94歳だからお祝いみたいなもので、こういう葬式は厭なものではない。本家の伯母さんなので親戚がいっぱいきて久しぶりに会うひとばかりだ。昔は兄弟姉妹が多いので伯母さんやいとことかはとことが多い。ただし、伯父さんはいなかった。いとこの子どもに娘さんが多く、したがって、3/4ぐらいが女である。

そんなことで、言うセリフが「こんなとこばかりでお会いしますね」。

いまは結婚式で親戚を呼ぶことが少なくなったせいで、葬式の時に自分の親戚の姿を確認しておくのもいいものかもしれない。

昨日は、葬儀が大船で火葬場が小坪で納骨が腰越という鎌倉めぐりだったが、途中134線の渋滞のおかげで精進落としを失礼して、東京に仕事に行った。その後東京で個人的な精進落としをしたのである。
 

2008年6月11日

デス・プルーフ in グラインドハウス

デス・プルーフというのは、「耐死仕様」と訳されていたが、少々乱暴なことをしても壊れない車,いやもっと過激なものなのだが、その車で殺人鬼が無茶苦茶なことをする映画である。

グラインドハウスというのは、B級映画ばかりを上映する映画館のことで、だからこの映画も昔風にわざとフィルムに傷をつけたり、ダブリがあったりといったように雰囲気を出している。ぼくも昔の2本立てB級映画をションベン臭い映画館で観たことを思いだした。

監督がクエンティン・タランティーノ。そうです、「スキヤキウエスタン ジャンゴ」で出演していたあのタランティーノだ。だからもうハチャメチャだ。最後のおねえちゃんのキレぶりなんかタランティーノの面目躍如といったところ。

出てくるのは、おねえちゃんに殺人鬼のスタントマンという設定で、もう下品と残酷が満載。こういう映画が嫌いな人は反吐が出るかもしれないけど、もう面白いこと請け合いである。また深刻な映画もいいがこういう別な映画の楽しみ方もあってもいい。
 

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    • 4 iconoclastic
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    • 5 ザッツ・ザ・タランティーノ!!
    • 4 レトロ・アクション再び
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業務プロセス設計作法 ~閑話休題(4)~

トップダウンアプローチとの合流

いま提示している方法論は基本的にはボトムアップアプローチになります。すなわち、AsIsのプロセスを抽出して、書類化という整理のしかたでプロセスを作って、それを動かすという方法論です。

こうしたボトムアップだけではその業務プロセスはまだ不完全です。トップダウンのアプローチを併用してこそいい業務プロセスになります。差別化を図ったり、競争優位を発揮するためには、こうしたハイブリッド型のアプローチを推奨しています。

トップダウンというのは、経営戦略あるいは事業方針のようなものから落とし込むやり方で、コンサルティングファームの得意のところで、シックスシグマだとかバランス・スコアカードなどの手法が有名であるが、それでなくとも、自社のSWOT分析を行い、CSFを導いてとかいったやり方でも出すことができます。

また、標準的なやり方でモデル化することも行なわれています。そうした中に「SCOR」(スコア)というのがあります。これはSCC(サプライチェーンカウンシル)という団体が作った、サプライチェーン記述の世界のデファクトスタンダードであり、MECE(もれず、ダブラず、網羅した)なプロセスモデルです。

このモデルは、階層化されたレベルがあり、標準ではレベル1(プロセスタイプ)、レベル2(プロセスカテゴリー)、レベル3プロセス(プロセスエレメント)までが提示されています。レベル4(アクティビティ)からは各社で落とし込むことになっています。

そして、実際にこのレベル4への落とし込みを行い物理モデル設計のためのテンプレートを作った人がいます。株式会社マネジメント&ERPインテグレーション社の渡辺和宣さんという方で400以上ものテンプレートをもっています。

先日来、この渡辺さんと何度か情報交換する機会があって、そのときにSCORのレベル3からレベル4への分解・拡張のやり方や実際のテンプレートを見せていただきました。これはかなりの労作です。そして、そのとき生じた問題点をおっしゃっていて、それは“非定型業務のIT化”だというのです。

渡辺さんの手法は、意思決定の連なりでプロセスが成り立つという考え方で、従って、ひとつひとつのアクティビティにどういう情報をきっかけとしてアクションがおき、どんな情報を参照して、結果的にどんなアウトプットを出すのかというようなことが書かれています。

この考え方というのは、書類コンポーネントと一緒の考え方になります。ですから、相性がぴったり合っていたのです。ところが、渡辺さんは、その中で、ある情報が状態遷移していく様をどうやってIT化するのかを悩んでいました。いわゆる人間系の不定形処理のところです。

さておわかりのようにここでトップダウンアプローチとボトムアップアプローチの邂逅となったのです。こうしたあいまいでゆるい非定型業務処理は情報共有の場で行なうのが適していることにひざをたたいた瞬間でもあったのです。

すなわち、上から降りてきたプロセスをここで書いている作法に則って設計していけば、レベル4から実装レベルへと落としていけることがわかったのです。渡辺さんのレベル4の粒度はかなり書類コンポーネントに近似していますので、必ずしも、書類化する必要もなく、そのアクティビティ名でコンポーネント化してもかまいません。

ということで、割りと簡単につながりますので、このハイブリッド型アプローチで少しサンプルモデルを作ろうと考えています。トップダウンアプローチのよさは、具体性は弱いが網羅性があるということとリファレンスモデルになること、またベストプラクティスの参照ということにあると思いますので、そうした要求に対しては有効な方法であると思っています。

2008年6月12日

さらば財務省!

以前にも少し触れた高橋洋一さんの「さらば財務省!-官僚すべてを敵にした男の告白」(講談社)を読む。いま話題の本でOAZOで山積みされていたので思わず買ってしまった。いやーこれは面白い。

内容的には一部文芸春秋で読んでいたのでそれほど驚いたわけではないが、歯切れのいい言葉でもう痛快である。やっぱり、これだけ言うと官僚から総攻撃されるのはよくわかる。しかし、まちがったこととかおおげさに言っているとは思えないので、そうしたブーイングが官僚から一斉に起きること自体が問題を曝していることでもある。

高橋洋一のやったことは、郵政民営化や財政投融資改革などいろいろあるが、なんと言ってもまだこれからだが公務員制度改革だろう。先日、国会で民主党の協力で法案は通り、渡辺行革大臣が涙したのも記憶に新しいと思うが、あの改革がどこまでやれるかが非常に大きな課題であることが、この本を読んでいるとよくわかる。

この制度改革の肝は単純で“年功序列の廃止”であると喝破している。官庁ではポジションも、給与も入省年度で決まってしまう。これは日本だけのいびつな構造で、そのためにダイナミズムが失われているのだ。

この構造が天下りにつながっているわけで、出世競争に敗れて辞めていく人間に手を差し延べ、退職後の報酬を保障してくれるなんておかしいのであって、それも税金でだ。まあ、今回の制度改革で“普通”のお役所になってもらいたいものだ。しかし、とんでもない抵抗に会うから心配になる。

もうひとつ著者が言っているので面白いのは、「大きな政府vs小さな政府」、「財政タカ派(増税派)vs上げ潮派(経済成長派)」、「過去官僚vs党人」の対立だ。これは非常にわかりやすい図式で、そうであれば、もうこういう切り口で自民党も民主党もまぜこぜにして二つに割って2大政党にしたらよいと思う。

まだまだ面白い話が満載なのだが、今の政官の状況や議論のポイントがどこにあるかがよくわかりますので、ぜひ読んでみることをお薦めします。
 

さらば財務省!―官僚すべてを敵にした男の告白
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    • 3 内容は別として自慢が鼻につく
    • 1 ばさら財務官
    • 2 改革は欺瞞だ
    • 5 全国民必読
    • 5 小泉政権内竹中チームの動きを知る傍証
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業務プロセス設計作法 ~作法その15~

帳票は作らないようにします

システム化するとき必ずペーパレスを指向します。しかしながら、ほとんどが挫折してしまいます。仮に帳票を減らせたとしても紙は減らないのです。なぜなら画面そのものを、あるいは用意された印刷用のページなどをせっせと印刷するからです。

ですから、帳票を減らすことと紙を減らすことはちょっと次元の違う話かもしれません。ここではもちろん帳票を減らそうということです。帳票は元来帳簿と伝票のことだったのですが、今はもっと広範な意味に使われていて、システム上、紙で出力するものをすべてそういう言い方がされています。

帳票を全部やめられるかというとそれは無理で法定帳票やお客さんが絶対必要だと言っているものなどはやめるわけにはいきません。

そのほかの帳票はどうなのでしょうか。なぜそうした帳票が必要なのでしょうか。

帳票の使われ方として、まずは電子化されている業務と電子化されていない業務の橋渡しと言われます。例えば、決済のハンコを押してもらうために紙を回すといったようなことです。

次に、会議の資料とか報告書ですね。手元に置いて紙をめくりながら一覧したいということなのです。

あと意外と多いのがチェックリストの類です。定期的に膨大な量のチェックリストを印刷して机の上に載せておくという風景を見かけるでしょう。ほとんど見ないようなものも含めて積んであります。

2番目と3番目は意識して減らすことです。もはやPCは一人一台となり、プロジェクターなどのOA機器も充実しているので、極力画面を使って、会議をするとか報告書を読むとか、チェックするとかというやり方に変えていくことです。

この技法では、最初の電子化されている業務と電子化されていない業務の橋渡しとしての帳票を減らすことをめざしています。といいますか、この技法でやれば帳票が減るということなのです。確認や承認といったアクションを情報共有サイトで行なっていきますので紙による情報伝達は減るというわけです。

また、凝った帳票をつくりますが、帳票を作ることが目的でもなんでもなく、情報の伝達手段と考えたら見てくれはそんなに気にすることはないのです。

とはいえ、帳票好きの日本人はまだまだいますのでなかなか減らないかもしれませんが、そんなときはせめて帳票の電子化をしましょう。

作法その15のポイント

・法定帳票、顧客要求帳票以外は極力帳票は作らない
・作ったとしても凝ったものは作らないで電子帳票化も考える

ここでちょっとお断りを。作法その16ということで、「実作業の扱い」を予定していましたが、実作業といっても非常に多くのパターンがあります。したがって、いまの段階では、汎用的な「型」を示すのは難しいのではないかと考えています。もう少し、いろいろなケース例が出てきてから整理してみたいと思います。ということで、「業務プロセス設計作法」は一応今回で終わることにします。
 

 

2008年6月13日

映画は映画館で観るものなのか

これはぼくの持論の“映画は映画館で観るものだ”という信念にツバするような話だけど、何も映画館だけで観なくてもいいのじゃないかと思う。

読書の世界で新書が幅を利かせるようになったのと同じように、DVDで見るというスタイルがどんどん浸透していくような気がする。


ひとつには料金という問題がある。こんなことを言うのもなんなのだが、その作品にいくら出すか、だせるかという問題である。映画館では1800円なのだ。それだけの価値があるのかといいう問題になる。どうもそこを考えないといけない時代になったような気がする。

ぼくは、それが悪いことだと思わないし、一番いいのはDVDレンタル代並みに映画館の料金になればいいが、その前に映画はテレビを見るよりおもしろいものだということがわかればいいのである。そうすれば、新書のようにDVDが売れることを映画好きな人間は非難することはしないと思う。

もう少し現実的なこととして近くに映画館がないということもある。ぼくの友達に大分県の佐伯市に住んでいるやつがいて、こいつは映画館に行くのに車で1時間かかると言っていた。だから、めったに映画館で観られないのでもっぱらレンタルビデオだそうだ。ぼくはそんなには遠くないが、近くの映画館が昨年閉鎖してしまった。

ただ、新書の話とDVDは違う。何が違うかというと中味が違うからである。すなわち、新書に書いてあることと単行本で出されるものとは内容が別のものである。DVDは映画館でやるものと同じものが入っている。そういう意味で言うと文庫本といったほうが当たっている。そうですね、書き下ろしで単行本になって、いくらかの期間が経つと文庫化するというパターンですね。

いずれにしろ、本にしても映画にしても手軽に読んだり観たりできることをみなが欲しているようで、でもそれはそれで正統的でないなどと文句を言う筋合いではないので、気楽に好きなように楽しんだらいいという当たり前の結論である。


ちなみに今年に入ってから今日まで25本の映画を観ているがほとんどDVDで観ている。ところがぼくの高校のときの友達のS君は同じ数の映画を映画館で観ていた。こりゃスゲエと素直に思ってしまう。だから最新作の話をされるとちと困るのである。


業務プロセスを語れる人

昨晩は、スターロジックの羽生さんとWeb+DB Pressの細谷さんと銀座のしゃれた焼き鳥やで呑む。羽生さんとは昨年から「BPMオフ会」で顔をあわせているが、細谷さんは初対面だが、うちの息子(社長)は何度か会っているようだ。

このブログで「業務プロセス設計作法」というタイトルで記事を書いていたが、それが羽生さんの目に留まって、このことについて意見交換しましょうとなった。できたら、Web+DB Pressで何か記事にしたいねみたいなことだったので、細谷さんも同席することになったというわけである。

のっけから、プロセスの始点と終点が大事だけどどこで切ったらいいのかといった話になる。それから、ほぼ3対2くらいの割合で羽生さんがしゃべり、ぼくがしゃべるという形で、そのしゃべりが4時間以上止まることはなかった。

羽生さんは、昨日はちょっといやなことがあって、落ち込んでいると言いながら、みるみる元気になっていつものハイテンションに復活だ。

そのときぼくも言ったのだが、業務プロセスとか業務システムについて語れる人って少ないよねということで、ITの人はどうしても技術寄りになるので、言語の話だとかのテクニカルトークは好きだけど、それをどこに活かすかというWhatのことの議論がなかなかない。

もうだから昨夜は、そうした業務システムのことでかなり盛り上がったのであります。羽生さんのめざしていること(例えば最近のギョイゾー!)もぼくがやろうとしていることも基本的には同じことなのでかなり共感する。

そしてそれは単なる技術、製品、開発方法といったところだけにとどまらず、文化論のような領域まで行く。

昨日羽生さんが言っていたことで象に残ったのことをひとつ。googleはまだ20世紀の企業だということで、マスで圧倒的な力でねじ伏せるようなやりかたであるというのだ。これから21世紀型の会社はもっと違ったやり方になるのではと言っていた。

まあ、濃い話ばかりで書ききれないくらいあるので別の機会に書く。あれだけしゃべってもまだまだしゃべり足りなかったのだが、家に帰れなくなるので途中でお開き、非常に楽しい夜であった。
 

2008年6月14日

なつかしい面々

なんと35年ぶりに会う。大学の時のサッカー部の1年後輩たちと新宿で呑んだ。

出席したのがぼくを入れて7人で、帰り際に出張から帰ったやつがひとり参加した。その中の一人とは最近会っていたが、他の連中は卒業以来に近い。

みな一様にふけているが、すぐに学生時代の顔が浮かんでくる。まあ、頭が薄くなったヤツもいるが、昔のまま変わらないやつもいて、しばらくあの若かったときに帰ったのである。

先日、サッカー部50年史を作ろうという話が持ち上がり、その名簿の作成やらして連絡を取り合っているうちに会おうとなったのである。その名簿だが、だいたいが残っているのには驚いた。だからそれを確認しながら整理している。8割がたは消息はつかめるが、2割ぐらいはわからないのではないだろうか。

話は、昔の強かったということや各人のプレーぶり、ケガしたことなど、ああそんなこともあったよなと懐かしかった。

さすが、あの時代のことだったので学生運動の話にもなる。ぼくらの部室が革マル派のアジトの近くだったので、内ゲバに巻き込まれそうになったり、鉄パイプを持ったやつと対峙したとかの話になる。また学校がロックアウトされしばらく登校できなかったことも経験した、ぼくらはそんな世代であった。

あっという間に時間がたち、ぼくたちがいたころと全く様変わりした新宿の雑踏を抜けて帰還した。この秋に逆にぼくらのひとつ上の世代を含めた”強かったころの3世代”の集まりをすることにした。
 

巨大ミミズ

ばあちゃんの家の庭の草取りをしていたら、巨大なミミズが出現。
思わずのけぞったが、悠然と逃げていく姿にしばし見とれる。

草取りを始めるときムカデに遭遇して、これはつぶしておいたが、ミミズをつぶすのはしのびないので眺めるだけなのだ。

さて、終わってつぶしたはずのムカデが消えてる。ああまた生き返ったか。みなさんムカデの生命力ってすごいのを知っていますか。殺したと思ってもいつの間にか生き返っているということがしばしばあります。自然界にはいろんな動物がいるんですね。

mimizu.JPG
 

2008年6月15日

岡ちゃんのサッカー

W杯3次予選でタイを3-0で破った。バーレン対オマーンが1-1の引き分けだったので、これで最終予選進出を決めた。

昨日はアウエーにもかかわらず、前半から積極的に攻めて前半で2点をもぎ取った。2点ともセットプレーからだから、ちょっと不満は残るが、勝利は勝利だ。

ただ、前半で効いていた高い位置でのプレスが後半に疲れてしまい、相手の反撃を受けたことがこれからの課題だろう。それは松井と香川が足がつったことが象徴的で2列目が攻撃でボールを奪われるとすぐにプレスをかけていたことを証明している。

いまのサッカーはこうした攻守の切り替えスピードや素早いサイドからの崩しといったコンパクトで早いサッカーが主流であるから、岡田ジャパンの方向性は正しいと思う。

だから、前にも書いたが、昨日の前半のようなプレスは続かないから、緩急の変化、ペース配分を考えていく必要がある。疲れたら少し引いて見るとか、どこかにためをつくるとか、そういう意味では、選手交替によりテンポを変えるという手もある。昨日も、中村俊輔から憲剛への交替もよかったんじゃないだろうか。

いい感じになってきたのであとちょいがんばって最終予選に臨んでほしいものだ。
 

2008年6月16日

幸福な食卓

近頃、饒舌な映画が多い中でどちらかというと寡黙な映画といった方がいいのかもしれない。小松隆志監督の「幸福な食卓」を観る。

原作が瀬尾まい子の小説で、主演に新人の北乃きい。映画の解説に「ある家族の崩壊と再生の軌跡を描いたヒューマンドラマ。少女の視点を通して平凡な一家の喜怒哀楽を丁寧につづる。」とある。

いきなり、父親が朝の食卓で「父さん今日から父親を辞めようと思う」てなことを言い出す。物語はそこから始まる。おいおいちょっと待ってくれと思わず叫んでしまう。何かいわくありげな家族の登場なのだが、ぼくには、この"父親を辞める"ということがまったくわからなかった。辞めることで何が変わるのか、それでどうしたいのかが理解できない。

それとか、今どきありえないような明るい青年とか、「死にたいひとが死ねなくて、死にたくない人が死んでしまうのね」とか、「友達は作れるけど、家族は一つしかないから」とか陳腐なセリフが並ぶと、リアリティがあるようでないのである。

だからと言って、評価が悪いわけではない。北乃きいのみずみずしさや最後に明るく前を見て歩くシーンで救われるのである。

だって、映画は人生の応援歌なのだから。
 

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企業における人とIT ~主役が変わる~

ちょっと前まで「業務プロセス設計作法」を連載していましたが、この設計法は従来の考え方とだいぶ違うと思っています。それは単にメソッドとしての違いというわけではなく、企業における人とITの関係が変化したということなのです。働き方が変わったのであり、ITの使い方が変わってくることを意味しています。

そこで今日からこのあたりについて少しずつ書いていこうと思います。今までもずいぶんとそれらしいことは書いてきましたが、繰り返しになる部分があるかもしれませんがもう一度おさらいしてみることにします。

それでは、人とITの関係がどう変わるのでしょうか?

結論的なことから先に言いますと、「ITに使われる」ことから「ITを使う」ことへの変化であると言うことができます。ええ、そんなことはすでにやられているから、今さら何を言うのという反論が聞こえてきそうですが、そうでしょうか。

企業の情報システムにおけるこれまでの主役はITであって、人間はITに使われていたのです。そのあたりを少し具体的にみていきます。

もともと企業情報システムの成り立ちは、「電子計算機」を使って会計処理や給与計算をすることであったと思います。そして、当時はその「電子計算機」は高価で、しかも使える端末の数も限られていたので一部の人たちだけが利用していました。

こういう状態では、人とITの関係はどうなっていたでしょうか。使い方としては、生産量だとか販売量や購買量などをコンピュータに向かってせっせと登録していました。コンピュータは決まった時間までに、決まったフォーマットで、決まった操作で打ち込むことを人間に命令していたわけです。

そして計算処理の手段がどんどんコンピュータに移っていくと、ますますコンピュータの言いなりに人間がデータ入力を行なっていくようになりました。

だから、一部の人は腹が立ったものだから、本来自分で打たなくてはいけないデータを事務の女の子にパスワードを教えて代りに打たしたのです。

この関係って今のようにERPや業務パッケージが導入されてもやっていることは昔とあまり変わっていないように見えます。相変わらず、データをメモして派遣の女の子に「このデータ、ERPに登録しておいてよ」と言っているのではないでしょうか。

この関係を逆転させることがこれからの企業情報システムの大きな課題であると思っています。

すなわち、ITが主役の企業情報システムを人が主役となれるかたちに変えることが求められているのです。それができてこそ、業務プロセスの可視化であったり、内部統制対応だったりするわけです。ITに使われたままでは、自分たちの意思を反映する仕組みとはなり得ないのである。自分たちの意のままに動くシステムこそビジネスに貢献できるものになるのです。

次回からもう少し掘り下げながら、どうやってそれを実現していくのかといった議論に持って行きたいと思います。
 

2008年6月17日

企業における人とIT ~仕事は人間がやるもの~

業務システムを考える場合、よくあるのはコンピュータでやれることから考えてしまうことです。パッケージを使っても、スクラッチで開発しても同じようにパッケージの機能がこうだからとか、プログラム的にはこうした方がいいよなといった思いが先にでてしまうことがあります。

前回にも言ったように人が主体的にITを使うようにならなければいけないと考えたとき、まずは自分たちの業務プロセスはどうなっているのか、どうしたらいいのか、自分たちの仕事は何をすることなのかといったことを優先して見ていくことが求められます。

これは当たり前のことですが、ついシステム化という風に考えてしまうと順番が逆になってしまいます。コンピュータシステムを作るのではなく、業務システムを作るのですから、やはり業務プロセスから入らなくてはいけません。

これまでは、どちらかというとシステムの枠組みにプロセスを合わせるかたちが多かったのではないでしょうか。特にERPなどは無理やりそれに合わせるというやり方になったりもします。そうではなくて、これからは自社のプロセスにシステムを合わせる方向に舵を切らないといけません。

なぜかというと、業務や仕事というのはあくまで人間が主体でやるものです。人間が判断し、処理し、決定し、改善していくものでしょう。こうしたことはコンピュータではできませんし、そこに自社の個性があるわけで、「企業は人なり」という意味はこういうことでもあると思います。

そう考えると、そこで働く人たちが気持ちよく、そして能力を最大に発揮して、さらにその人たちが成長していけるような仕事の仕組みを作ることがもっとも大事なことであると思うのです。そういうプロセスをまずつくることです。

そして、それらは人間系の業務とIT系の業務がほどよく調和されたものであるべきです。従って、まずはITは関係なく自社の業務プロセスを書き出すことです。そこで、ITに任すところはITに、そうでないところは人間に任せるというシステムの構築が必要なのです。

自分たちの意のままになる業務プロセスであり業務システムにしなくてはいけません。今までのように、実際に仕事に使っている人が、どうやって動いているのか、何を処理しているのか、“コンピュータに聞いてみなくてはわからない”というようなことをなくしていかなくてはいけません。

そうなれば、人がITを使うという風に主役の交替を実現できるのです。それでこそ、いつも言っているようにコントロール&オペレーションが可能となります。
 

2008年6月18日

フォーメーション

しばらく前にサッカーの布陣の話を書いたが、しつこくて申し訳ありませんが、またこのことについてのぼくの経験を書く。

高校時代のことである。当時(今から40年も前の話ですが)のサッカーの布陣、ぼくらはそれをフォーメーションと呼んでいたが、それはWM型というものであった。今の人にはなじみがないが、当時はこれが主流であった。

この陣形では、フォワードがW形に並ぶ。センタフォワードを真ん中にして左右にインナーとウイングがいる。インナーが少し下がり目なのでW形になる。バックスはM形で、同じようにセンターハーフを中心に左右にサイドハーフとバックが位置する。サイドハーフが上がり目なのでMという字になる。

だから、お互いのチームがこの体制だと、フォワードとバックスが重なり合うことになるため、基本的にはマンツーマンで相対することになる。これだと、それぞれのポジションでどんな選手を配置するかは自ずと決まってくる。センターフォワードは身体がでかくてシュート力があるやつ、両ウイングは足の速いやつ、インナーはテクニックがあってこちょこちょ動くやつとなる。

この布陣で強い相手と対戦するとガチンコだから、個々の選手の力関係で決まることがあって、ぼくらのようなヤワイ子たちでは太刀打ちできないはめになる。

そこで、そのときの監督は偉かったのだ、フォーメーションを変えたのだ。それは、4-2-4という陣形にしたのだ。これは画期的であった。もうヨーロッパでは使われていたのだが、日本で実際に採用しているところは少なかった。

4-2-4というのは、基本は数的優位を作りやすくするということだと思う。守備ではストッパーとスイパーを置いて一人余らせてピンチを形にする。攻撃では2トップだから、相手のセンターハーフに2人で襲いかかることができる。

これは効きましたね。ぼくらのひとつ上の世代が関東大会優勝、ぼくらの世代が全国高校選手権出場と素晴らしい戦績を残したのです。

まあ、これまでの常識を覆すことは最初は驚かすことで相手を混乱させることになるが、ただそれだけではなく、ぼくらの戦術理解度が高かったということもある。ちょっと自慢したくなる。

何しろ、当時の監督だったS先生や当時の仲間と呑むといまだにこの話になる。うーん、サッカーは奥が深い。

 

2008年6月19日

潮目が変わる

これはBPM(Business Process Management)のことである。昨日、日本BPM協会のコンポーネント部会に行く。これは毎月1回夕方開かれるのだが、もう昨日で16回目になる。

毎回、BPMに関するネタについてLightning talkがあり、それについてディスカッションするのですが、昨日はMさんから、SPQC(American Productivity and Quality Center)とSCOR(Supply-Chain Operations Reference-model)のモデルをマージした例について聞く。

これはトップダウン的なアプローチをとるときに使う業務プロセスのレファレンスモデルで、階層化されたフレームワークであるが、両者で得手不得手のところや、ラフなところや細かいところなど、違いがあるのでそれらの粒度を調整したという話でなるほどと感心させられた。こうした体系とかフレームワークは重要で「木を見て森を見ない」ことを避けるためにも必要なことであると思う。

それと、アメリカで行なわれた「BPM Tech Show」の報告。面白かったのは、AwardでBPMをうまく取り入れている企業や団体を世界中から選んでいるのだが、今回もさらに過去に遡っても日本の企業はどこも選ばれたことがないらしい。

また、アメリカのBPMというのは基本ボトムアップで、すなわち紙でやっている仕事をIT化したような事例が多いそうだ。少し意外だったが、アメリカの会社は結構ドキュメントが多いよなという話になった。しかしながら、そうしたボトムアップだけではなく、実行に際してガバナンスを効かしているという面ではトップダウンでもあるという話でこれも納得。

部会が終わったあといつものように数人で近くの居酒屋で呑む。そこで、わが国でもBPMに対するユーザやベンダーのスタンスがここへきてずいぶん変わったねという話をする。BPM協会へも相次いで日本IBMやSAP、マイクロソフトが入会するというし、先日のIBMカンファレンスでも注目度が高く盛況であったし、やっと認知されたのかなあと感じている。潮目が明らかに変わってきた。

ただ、気をつけなくてはいけないのが、みなさん本当にBPMを理解しているかなあということで、こうしたことはITではよくあるのだが、一過性のブームに終わってしまう、あるいはバズワードと化してしまわないかと心配するのである。

ですから大事なことは、「なぜBPMが登場したのか」、「今までのソフトウエアや方法論とどこが違うのか」、「どんないいことをもたらしてくれるのか」をしっかり議論して、腹に入れないことには、「なーんだ、今までと変わっていないじゃん」てなことになる。

しかしながら、ここを本当に理解している人が日本の中にどれだけいるのだろうか。ぼくにはほとんどいないのではないかとさえ思える。おそらく、従来の延長線上でものを考えているような人にとっては、単にプログラムで書いていたif文をワークフロー機能でやれるのでコードレスでいいねといういところで止まってしまうのではないだろうか。

BPMの登場は、「ITに使われている」ことから「ITを使いこなす」とういう変化をもたらすことが一番大きなことです。これについては今、このブログで「企業における人とIT」で記事を書いていますので参考にしてください。
 

2008年6月20日

企業における人とIT ~人間系の仕組み~

さて前回、ITに任すところはITに、そうでないところは人間にということを言いましたが、ITに任せられないところはどこでしょうか。あるいは逆にITに任すものは何なのかです。コンピュータはあくまで論理演算の世界だから、セオリーがあるプロセスや機能はITに預けていけます。

ですから、非セオリー的なものがITではできないことになります。それは、人間が絡むところです。これは恣意的だし、人によってはやることや判断が変わってきます。すごくあいまいなところです。しかしながら、こうした人間的なプロセスは非常に多くの場面に登場してきます。ひとりの人間の仕事だけでなく、複数の人間が絡み合ったものまで無数の形態があります。

そして、これまではこの人間系の非定型的な業務処理はシステム範囲外に置かれていました。ここでITあるいはIT化といった場合、何を意味するかを少し考えてみます。

そこには二つの段階があるように思います。業務の処理そのものをITに任すことと人間が業務処理あるいは意思決定をするための支援情報や場の提供をITが行なうというものがあるように思います。

これまではどちらかというと前者の業務処理をITにやってもらうという意識が強かったように思います。後者の場合もないことはないのですが、どうも個人的な情報処理に対して存在していたように感じます。

例えば、メールやグループウエアというようなものがそれにあたると思いますが、あくまで個人の生産性であったわけで、基幹業務に近いところではなかなか利用されてはいませんでした。

ですから、基幹業務のところのIT化は、人間が業務処理あるいは意思決定をするための支援情報や場の提供という面では、あまりやられていませんでした。

しかし、トータルの生産性という意味ではコンピュータの処理時間は微々たるもので、そのコンピュータにデータを登録するための時間と出て生きた結果を解析するための時間が生産性を決めています。そこのコンピュータ(情報システム)の前後の業務のIT化が非常に重要になってくるわけです。

ところが、この領域はあいまいで不定形だからIT化が困難だったのです。そこでよーく考えてみると、この世界は決まった順序で情報が流れるとか、決まったルールどおりに動くとかではなく、情報があっち行ったりこっち行ったりしますし、決まったと思ったらまた戻るとか、根回しがいるとか、そんなプロセスですから、いわゆる逐次的なプロセスということではなく情報交換の広場、情報共有空間と呼んだ方がいいかもしれませんが、そうした広場なり空間をITで作ってやることが求められているのです。

こうした仕事の進め方は昔も今も基本は変わらないのであって、昔は電話やFAX、または机に集まっておしゃべり、黒板に絵や字を書いて議論して、そうしてものごとを決めていたのである。それが今やITを使って様々なことができるようになったのです。

例えば、SNS、ブログ、Wikiなどなどがそうです。そうなんです、昔のワイワイガヤガヤの世界を基幹業務システムの中にも組み入れることを提案しているのです。これらは既にWeb系の開発などでは当然のように採用された仕掛けなのであって、珍しいわけでははないので、いまの若い人たちのリテラシーでは軽く使いこなすことができると思うのです。
 

2008年6月21日

言われた仕事はやるな!

ネットイヤーグループというSIPS(Strategic Internet Professional Service)とい事業をやっている会社の代表取締役である石黒不二代さんが書いた本である。

こりゃすごい本だ。そのパワーに圧倒される。日本の会社で働いたあと、シングルマザーでありながらスタンフォード大学でMBAの資格を取る。そのまま就職せずにわざわざ厳しい起業という道を選んだ女性である。

その根底に流れているのは、「既成概念を打ち破れ」だ。だから、常識では、そんなに冒険しなくてもっと安定した道を歩めばいいじゃないかとか、男勝りのようなことはやめたらとか、というのをことごとく乗り越えていく。

普通は大きなソフトウエア会社(アドビ)の職を得たら、それに乗っていくのに、給料が半分になってしまう起業を選ぶのである。その理由が、“起業はリスクの少ない「職業」である”だ。どういうことかというと、本文からそのくだりを。

起業はリスキーだと言われるが、自分の信じるものを貫きたい人にとっては、実はリスクは少ないのではないだろうか。人に言われたことをやるのではなく、自分の真実を突き詰める。アイデアもやり方もすべて自分で考える。失敗したら自分で責任を取る。こんなシンプルな職業はない。給与は半分だし、先の見えない一人っきりの会社の何がリスクヘッジかと思われるかもしれないが、私にとっては、自分の力でコントロールできないこと=リスクである。

これだ!ぼくも一人ではないが息子と二人で起業したので、ものすごく実感としてわかるのである。好きなことができない職業は職業といえるのだろうか。好きなことができないことを嘆いているだけでそこから抜け出せないことは、その人の人生にとって不幸ではないのだろうか。

そして著者も言うように、またネットイヤーという会社のやり方もそうだが、独立しても会社を超えてプロジェクト的に仕事ができる環境ができてきている。フリーランスが一時期集まってある仕事をして、終わるとそれぞれがまた違うプロジェクトに参加するといったスタイルだ。

これはネットがもたらせた素晴らしいパラダイムだと思うのだが、自分の好きを貫ける仕事を選んでやれるようになってきている。

もちろん、そのためのアイデアや能力とかある程度の資金が要るのはわかるが、そのハードルがずいぶんと低くなってきて十分挑戦できる情況になっているように思える。

この本を読むと元気がでるのでぜひご一読をお薦めします。
 

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2008年6月22日

柳家小里んの会

ここのところ都合が合わず行けなかった柳家小里ん師匠の池袋で行なわれた独演会に行く。

昨日は土曜日だったので銀座の「M」のマスタ夫妻も来ていた。師匠は「M」の常連なのでマスタ夫妻は時間がとれれば顔をだすことになっている。先に来ていたマスタからいつものように缶ビールと柿ピーをいただいて席につく。

昨日は珍しく(怒られるかな)かなり込んでいた。柳家麟太郎のまくら言葉だと、空いている席以外は満席だった。いやいやほとんどが埋まっていた。

今回は、大阪から笑福亭松喬さんがゲスト出演。松喬さんは、定期的に「東西三人会」というのを小里んさんと古今亭しん橋さんでやっていて、今新宿コマ劇場の中村美律子の公演に出演しているのだが、時間がとれたので参加したとのこと。

「東西三人会」はいつもホール落語だから、昨日のような寄席だとまた雰囲気が違う。だから、じっくりと二人、というか上方との比較ができた。

「ネタは全席当日のお楽しみにさせていただきます」というふれこみだったので、どんな演目になるかわからなかったが、松喬さんが「花筏」を演じたあと、最後に小里んさんが「蜘蛛駕籠」で締める。

二人の演技は対照的で松喬さんのちょっと枝雀を意識したダイナミックさがおもしろかったが、いっぽう小里んさんも師匠にしては結構動きのある演題だったが、やはりじわっとくる笑いを撒いていた。やはり落語は寄席だなと改めて思った。

帰り際に、昔「M」の女性バーテンダーだったYちゃんと久しぶりに顔を合わせる。結婚して子供がもう1歳になるという。懐かしさも味わえる、すごく楽しい落語会であった。
 

2008年6月23日

ついユーロと比較してしまう

サッカー日本代表の昨日のバーレン戦はかろうじて勝利した。まあ、前回の敗戦はキーパー川口のチョンボだから、そのお返しみたいなものだ。

昨日は本当の真剣勝負じゃなかったから何とも言えないが、あの程度の試合をしているようじゃまだまだのような気がした。それでも、評価したいのは中村俊輔だ。PKを外したのは愛嬌だが、攻撃にも守備にもフル稼働で中心として機能していた。これだけ長い期間代表チームで練習したことによって生まれたなめらかな連携なのだろう。それとチームになじもうと努力しているのがよくわかる。

それにしても、同時に開催しているユーロが気になっているが、そのプレーぶりを垣間見るとレベルの違いを見せつけられる。日本よりはるかに小国の代表に高度なプレーをみせつけられると日本もがんばれよと言いたくなってしまう。

そして、どこもおしなべてレベルが高く、力が均衡しているから、ちょっと油断すると足元をすくわれる。あれだけ素晴らしいサッカーをしていたオランダがロシアにやられてしまった。今や全員が動き回るサッカーで全体が躍動するとすごい力を発揮する。

そんなチームにしたのが、あのヒディングなのだからびっくりする。やはり監督の差というのがあるのだなあと実感する。岡ちゃんはどうなのだろうか。ぼくは同じ日本人の監督であるということで意志疎通がうまくいっていることもあり、まずまずではないかと評価している。

いつの日か、ユーロのどこかの監督が日本人であったなんてことになれば、日本も本当に世界に伍して戦える国になるのかもしれない。
 

ついに始まった

うちは山の中にあるので、この時期になるといろいろな虫が現れる。

昨日は、ばあちゃんが前の晩にムカデにかまれたらしく、足の指が赤くはれていた。夜寝ているとき何かが這っているようで振り払ったのにまたやってきてチクッっと痛かったというのだ。そのため、一晩中寝られなかったとぼくの事務所にやってきてぼやいていた。

ひょっとするとムカデかもしれないといって、部屋を掃除してあげようとしたら、いたのだ。小ぶりのムカデだが、畳の上を這っていた。ムカデを捕まえる最良手段はガムテープでこれで貼り付けて終わりだ。

ところが今朝ばあちゃんがまたきて、まだ腫れたままだから医者にいくと言い出した。さて、どこへいけばいいのかと思ったら、どうもみなさん皮膚科にいくらしい。先生がこのへんはムカデが多いからとか言って塗り薬をくれたようで、それで一安心していた。

そうなんです、いよいよこれから毎年恒例の虫との闘いが始まる。
 

2008年6月24日

企業における人とIT ~プロセスの責任は誰に~

今回は、企業の組織の面から業務プロセスを見ていきます。

いまは組織がフラット化して、昔のように社長―副社長―担当役員―事業部長―部長―次長―課長―係長-班長なんていう大ピラミッド型ヒエラルキーはないと思いますが、それでも階層化はされているでしょう。

そうしたそれぞれの階層でプロセスのどこに責任を持たされているのでしょうか。また、そうした考え方で業務システム(業務パッケージ)はできているのでしょうか。

そこは多分はっきりしていなのではないでしょうか。

まず、企業情報システムの受益者はだれでしょうか。会社には、経営者、部門長、グループリーダ(課長)、担当者ぐらいにざっくりと分類できると思います。中小企業だと社長が部門長を兼ねたりしているでしょう。

社長というお仕事はそれほど業務システムを必要とはしません。逐一自社のビジネスの状況を見て経営するわけではありません。まずはそれぞれの事業の責任者に任せます。

そして、事業の責任者は自分の事業がスムーズに効率的に流れていることに責任を持ちます。しかしながら、作業局面での意思決定まではその下のグループリーダに任せることになります。担当者はグループの責任者が適切な意思決定ができるように情報を提供する責任があります。

こうして、現場の作業レベルから事業のマネジメントレベルまでそれぞれの段階で負っている責任の種類とその責任の所在が決まっています。ところが、そうしたことが判然としたシステム構造になっているでしょうか。確かに、承認権限を与えますからあたかもできているように思いますが、システムの構造としてそうなっているかは別の問題です。

上長が承認してデータ登録するというようなことは何となくわかると思いますが、グループリーダや事業部長が自分の責任となる業務プロセスを掌中に収めているでしょうか。

具体的に見ていくと、例えばある製品のサプライチェーン全体のプロセスが事業部長が見て、その中の出荷プロセスは、出荷業務グループの長が見ているというイメージになります。おそらく、そういう感覚ではなく、指定された入力を行なうこと、システムがアウトプットを出したことだけで見ているような気がします。

そこを変えていくには、グループリーダには意思決定のための情報共有の場、事業部長には業務プロセスのオペレーショナルなモニターの提供が必要になるのです。

そして、それぞれに特徴があって、作業レベルでは参加型の仕組みで絶えず情報が行き交いそこで生まれた集合知により意思決定の質とスピードが上がることです。業務プロセスでは人間系を排除したアクティビティを組み合わせることでドライで論理的なプロセスにすることです。

繰り返しますが、グループリーダは情報共有の場で意思決定の責任を負い、そこで決まったことをプロセスとして回し、そのプロセスが機能しているかどうかを部門長が責任を負うというかたちになります。これが、業務プロセスをオペレーションする姿です。
 

2008年6月25日

コラボレーションとコミュニケーション

いま、ITコーディネータ(ITC)協会の「BPMS研究会」という勉強会に参加しています。昨日は、m&ERPの渡辺和宣さんがSCORベースの業務プロセスを分解してアクティビティレベルの業務に落とし込んだ話や、トップダウンアプローチとかインタビューのやりかたなど、短時間で盛りだくさんの内容で充実の時間を過ごす。

この方法論で分解されたものは、かなりぼくのやっている書類ベースのコンポーネントに近いので、わりと簡単にコンバージョンできる。トップダウンアプローチとボトムアップアプローチの出会いである。

ところが、ITCには「プロセスガイドライン」というものがあって、経営戦略・IT戦略策定・IT資源調達・IT導入・ITサービス活用というフェーズに対してガイドラインが設定されている。しかしながら、これはあくまでガイドラインなので、ハウツーがないので精神論的にはわかるが、さてそれをどうやって実現するのか、実装へ落とし込むのかがないのだ。

だから結局、昨日は、このガイドラインと渡辺さんのトップダウンアプローチ、そしてぼくのボトムアップアプローチをどう整合させていくかということがこれからのテーマになるなあということで一致した。早速ITCの井上正和さんに参加してもらい検討することになった。井上さんはITCのなかでもトップクラスの人で問題意識も高く、非常によく勉強されている方なので、いい成果が出ると思っている。

そのあと、市ヶ谷の技術評論社に行く。Web+DB Pressの細谷編集長と面談。先日、スターロジックの羽生章洋さんから紹介を受けて、8月号に記事を書くことになり、その打ち合わせです。

Web+DB Pressの読者は主に開発に携わっている人たちなので、プログラミングなどの開発関連の記事が多いので、開発のところというか、実装のしかたみたいなことを書いた方がいいのかなあと思っていたら、細谷さんに、そういうことはあまり突っ込まないほうがいいのではないかと言われた。そこでぼくみたいな素人がスペシフィックなことを言っても、あっそうで終わり、いやばかにされるかもしれないのだなあとぼくが勝手に解釈した。

というわけで、だてに歳を食ってきたわけではないという線で、経験的なところを取り入れて、開発者の人たちからちょっと離れた業務プロセスのところ中心に書くことになった。さてどんなことになるのだろうか。8月号に出ますので乞うご期待。

2008年6月26日

夕凪の街 桜の国

佐々部清監督のヒューマンドラマというらしい「夕凪の街 桜の国」を観る。広島原爆投下から13年後の昭和33年の世界が夕凪の街で、現代が桜の国という二つの時代を描いていて、それぞれがつながっているという設定。

それを、麻生久美子演じる父と妹を原爆で亡くし自らも被爆した女性と田中麗奈演じるその弟の娘の二人の女性を通して、原爆の恐ろしさを伝えている。

監督の佐々部清は「出口のない海」や「チルソクの夏」もそうだが、直球で四隅をついてくるといった感じでまじめな映画だ。だから、素直な感動を与えてくれる。

ただ、原作がそうなのだろうけど、「死ねばいいと思われているのに生きている。それに気づくのが怖いのよ」、「生きとってくれてありがとうな、13年たってやっと殺せたと思ったじゃろ」というのは、少々気負いすぎじゃないだろうか。そこから反戦的なメッセージを送りたいのかどうかわからないがちょっと首を傾げてしまった。

それ以外は、昭和33年の面影にジーンときたし、春日八郎の「お富さん」が聞こえたときにはしびれた。この年長島がデビューした。そのエピソードも出てくる。

戦争から毎年必ず1年づつ遠ざかっていくなかで、風化しないためにもこうした映画がつくられていくということは意義があることだと思う。

ところで、ぼくは久美子フェチで広島弁をしゃべる女に叱られたい男なので(笑)、麻生久美子にはほんと参ってしまった。

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2008年6月27日

企業における人とIT ~成果主義からの脱却~

ちょっと前に紹介した「不機嫌な職場」(講談社現代新書)という本では、いま職場がおかしくなっていて、要するに、関わらない、協力しないという関係になっていると書いてある。閉じた働き方、閉じた関係になり、タコツボ化がおきているという。

こうしたことは企業活動自体にも大きな影響を及ぼしていて、一つは生産性の低下である。協力しあえばスピーディに判断・行動できるのに、お互い押し付けあったり、知らんぷりして時間がかかってしまう。

もうひとつは品質の低下である。協力しあえないことで互いのミスが見落とされたり、問題を指摘しあわないといったことがおき、組織の自浄作用も失っていくという。

こうした状況を変えるためには、お互いがいつも知恵を出しあい、協力しあえる環境作りが大事である。
それと、これまでの日本の企業の特徴であったいい意味での「あいまいさ」が消えていっているような気がする。

これは、あうんの呼吸とか行間を読むとか察しろとかいうことでもあるが、良し悪しはもちろんあるのだが、あまりにも型にはまったことしかやらせない、あるいは決まったことしかやらないといった状況になってやしないだろうか。

一人一人の工夫や知恵で生産性や品質を上げてきたのがかつての日本の製造業だったはずだ。こうした個人やグループの裁量を信じるような環境も必要になるだろう。

ですから、これからは日本の職場に合わないような米国型成果主義をすて(まったく捨てろというわけではない。成果を正当に評価するこことは大事なことではある。)、みんなが協力し合って、それぞれが能力を発揮し、組織としても最大の力が出せる仕掛けが要るようになっている。

さて、こうした要請に対してITはどう対応しているのだろうか。ここのところがものすごく重要なところで、これまでのIT(ここでは業務システムのことをさす)は何も提供できていないと思う。むしろ、タコツボ化のシステムを作ってきたのではないだろうか。職場のみんなが協力し合い、個人の知恵を出し、質の高い仕事ができるような仕組みであっただろうか。

グループウエアやナレッジマネジメントの仕組みを作っているじゃないかと言う人がいると思うが、ここで言っているのは業務システムのことである。受注業務を営業の人、受注センターの人、製造の人、デリバリーの人などが、協力しあいながら、オーダーを受領するといったことである。

おそらくこうしたコラボレーション的な仕組みにはなっていないものがほとんどでしょう。基本的に、業務システムはシステムに担当がデータを登録して上長が承認して、その結果をまた違う部署の人がシステムを起動して見てから業務を行なうというスタイルではないだろうか。

これは、ITを意識しないで仕事を考えた場合、システムはその仕事の流れ、あるいは流し方と同じようになっているでしょうか。ひょっとしたら、ITがあるがために本来流れるべきフローとは違った動きをさせられているということもありえるのだ。

ここを変えていかなくてはいけない。どうするかというと、あいまいな処理を情報共有の場で実現するミクロワークフローと会社として決まったルールに則って回すマクロワークフローの組合わせの仕組みで、働いている人たちがしたい仕事の流れそのものを表現するものにするのです。

2008年6月28日

セミナーにて

昨日は、いつもお世話になっている日商エレクトロニクスのセミナーに行く。タイトルが「継続的最適化を支えるBPMソリューションセミナー」。

最初の基調講演みたいなものが、日本能率協会コンサルティングの小笠原一洋さんでからあり、経営とITという視点でのお話。最後に面白い話というか強い思いの話があった。

これまで経営はITにだまされてばかりいた。例えば古くはSISやMIS、最近ではERPやBIといったもので、いかにもそれを導入すれば経営に大いに貢献してくれると言われたが、本当にそうであったであろうか。それに較べていま登場してきたBPMは今度こそだまされない考え方であり、ツールであると強調していた。

まあ、小笠原さんはBPM協会の運営幹事なので手前味噌のところは少しはあるが、ある期待感はみなさんあるのではないだろうか。

また、講演の中で、わかりやすくBPMの位置付けを説明していましたが、不定型業務プロセスをカバーしていくのだと言って、ERPの周辺への適用を論じていた。ぼくが前から言ってきたことを代弁してくれていた。

あと、ソニックソフトウエアのESBの話があったが、結局簡単に言うとデータ連携のところを交通整理する機能である。確かに、今のシステムでもWebサービスとか出てきたが、あらかたがFTPだし、HULFTだっていっぱい使われている。

また、使い方もバッチだったり、クリティカルなオンライントランザクションだったりとか、様々な形態があるので、それをうまく整理してつなげてくれるというのは必要な機能のような気がする。ただし、中堅中小にはそこまで要らないので、結構大きな企業向けのような気がする。

最後は、アバイアのCEBPソリューションの話。アバイアという会社はルーセントから企業用の電話事業が切り離されてできた会社で、日本ではあまりなじみがない名前だが世界的な企業である。

CEBPというのはCommunications Enabled Business Processesのことで、「ビジネスプロセス・アプリケーションと統合して、プロセス・ユーザーや意思決定者とのリアルタイムなマルチチャネルのコミュニケーションによってイベントの予測、検出、処理を可能にする」とある。

要するに、電話、メール、インスタントメッセージなどとバックエンドの業務プロセスと連携させようというもの。たとえば、コールセンター業務などへの適用画想定される。なかなか面白い仕組みで、電話をまだコミュニケーション手段として使っているような業務にはいいかもしれない。いまぼくが主張している情報共有の場に持ち込むこともありかなと思った。

セミナーの参加者も結構多く、徐々にBPMも浸透してきたなあということが実感できた一日であった。
 


2008年6月29日

ビジネスの基本を知っているSEは必ず成功する

よく“業務を知らないSEはだめ”だとか言う話を聞くが、以前はそうだな、やっぱり業務知識って必要だよなと思っていたが、最近はそうは思っていない。

所詮、実務をやっているプロにはかなわないとか、広い範囲で知るのは無理だとかということもあるが、むしろ中途半端な業務知識なんか持たないほうがいいと思う。

というようなことを考えていたので思わず「ビジネスの基本を知っているSEは必ず成功する」(前田卓雄著 技術SE新書)を手にする。

でまずこの「ビジネスの基本」というのはどういうことなのかに興味がわいた。残念ながらどこに書いてあるのかよくわからなかった。どうも帯に書いてあることが肝のようなので抜粋すると

お客様のビジネスにとって、「その規模やスピードがどうなっているのか」「そのビジネスの規模やスピードに有効な影響を与えることができるか」は、「どんなITを利用するか」「その技術がどのようなものであるか」よりも、もっと強い、本質的な欲求です。 言い換えれば、このような欲求を理解することは、ITを用いてお客様のビジネスに貢献するとはいったいどういうことなのかについて、ビジネスの視点(お客様の欲求の視点)に立って、自分なりの答えを持つことを可能にします。 この点を理解できれば、お客様の要求がはっきり固まっていない場合でも、お客様のビジネスの本質(欲求)から生じる(はずの)要求を、お客様の視点でとらえることが可能になります。その結果、お客様の要求を進んで理解できるようになります。

まさに正論なのですが、このことは昔から言い続けているように思えるのですが、実現できているのでしょうか。いくらこういう精神論を唱えても無理なような気がする。だからあえて極論するのだが、SEに業務知識はいらない、お客のビジネスなんて理解できなくてもいい。この話は場所を変えてする。

本の話に戻ると、マイルドにわかりやすく論じているが、そうであるが故にインパクトが少ないというのが正直な感想である。ガツーンとくるSE論が出てこないかなあ。

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2008年6月30日

企業における人とIT ~CMS-BPMSの仕組みがもたらすもの~

前回、ミクロワークフローとマクロワークフローの組み合わせがこれからの業務システムに必要になると書いた。これは実際にはミクロワークフローはCMS(Contents Management System)でマクロワークフローはBPMS(Business Process Manegement Suite) を使います。ではこの仕組みはどんないいことがあるのでしょうか。前回も触れているのでもう少し具体的な話をしたいと思います。

ずばり、業務の品質と時間(生産性)を向上させます。これらを少し詳しくみていきます。業務の品質とは一体どういうことでしょうか。

業務の品質というのは「意思決定のレベル」だと思っています。何も調査もせずに、あるいは誰にも相談しないで決めたものと、よく吟味して、いろいろな立場の人から意見をもらって決めた事はその品質は違ってきます。

従って、そうした参照情報へのアクセスやアドバスしてくれるメンバーが揃っている“場”が必要になるのです。こうした“場”はCMSで提供されます。ただし必ずしもCMSでなければいけないということではありません。要は、情報共有空間で集合知を活用して、そこで何かを決めて承認できるということであれば、SNSのようなものでもかまわいませんし、他のWebアプリケーションでもかまいません。

こうすると副次的効果としても、たとえば技術の継承みたいなことも可能になってきます。ノウハウを持った人がその場に参画し、若い人がやっている仕事をみて、必要に応じてアドバイスするという流れにすれば、そのコメントそのものがアーカイブされ、貴重な教育資料になるのです。またコンプライアンス上でも相互監視の仕事になりますから、不正なアクションはおこせなくなります。

一方、時間という面では、意思決定がスピーディになるということです。なぜかというと、情報共有の場では関連部署のメンバーやアドバイザー、承認者も最初からそこに参加することで、意思決定していく過程を見ているので、例えば承認伺いが来たときには素早く判断がつくというわけです。

これまでだと、紙で決済伺いが来て、それを見た上長はいきさつがわからないのでその経緯を説明しろとなる。言われた人間も自分が書いたものでないからまた部下にヒアリングするなんてことがおきていやしないだろうか。

また、BPMSではプロセスの進行をモニタリングしていますから、どこかのアクティビティで停滞が起きたりするとアラートを発するので、業務の進行を促してくれます。これも業務スピードを向上させてくれる仕掛けなのです。

おわかりのように仕事をオープンにしてそこにみんなを参加させて仕事をするということは、生産性と業務品質を向上させるのです。

からだを動かさなくっちゃ

ここ2週間くらいプールに行けないでいた。いや、2週とも日曜日に行ったのだが駐車が満車で入れなかった。昨日もいっぱいであきらめて戻ってきた。雨の日は特に行楽地に出かけられないのでプールで過ごす家族も多いのである。

もうこうなるとからだが淀んでくる感じで気持ち悪かったので今日の午前中に行ってきた。ところが今日もほぼ駐車場がいっぱいでけっこう込んでいた。ほとんどがお年寄りでぼくなんか若い方だ。

まずはサウナのような採暖室で汗をかいて、あとは1時間くらい泳いでジャグジーでからだをほぐす。ああ、気持ちよかった。やっぱ、からだを動かさないとなまってしまうようだ。それに何よりも気分がいい。

これからBPMオフ会なのだが、そのためにのどを乾かしたわけではないので誤解なきよう。
 

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