以前紹介した佐々木俊尚さんの「ウエブ国産力」という本にすごいインタビューが載っている。未来検索ブラジルの役員である竹中直純さんとの一問一答である。思わずすげえなあということと日本の技術者にも希望がもてるという思いが湧いたのですこし長くなるが引用してみる。
佐々木:
グーグルに行ってみようと思ったことはない?
竹中:
新規株式公開(IPO)の前だったら、グーグルは行ってみたら面白い会社だったたんじゃないかと思う。でも今はどうかなあ。もう優秀な人はグーグルにはいかないんじゃないの。だってさ、今さら行ってもつまらないよ。
佐々木:
技術者の理想の会社ではないということ?
竹中:
技術者の理想の会社だというメッセージを伝えているのは偉いと思うけど、それが本当に技術者にとって幸せなことなのかどうか。そういうことに疑問を持ってしまうんだよね。少なくとも僕がグーグルに行ったらつらい気がする。だってみんなでホワイトボードを囲んで、自分のやっていることをアピールするなんてねえ、そんなことやりたくない。合わせられないよ。
中略
佐々木:
最近のグーグルは対マイクロソフトを意識しすぎているように思える。
竹中:
SaaSを推進し、グーグルだけで何でもできるようにするという戦略を遂行しているのは分かるけれど、でもエクセルやパワーポイントの真似をしたソフトを作るのが、技術者として面白いか?グーグルが吸い込んでいる人たちって、みんな生粋の技術者で、世の中を自分の技術で変えたいと思っている人たちだよね。そいう人たちがどうしてグーグルで表計算とかワープロとか作ってるわけ?
おまけに自前じゃなくて、外から買ってきたいしてるしさ。みんな何しているんだよ。
佐々木:
結局のところ、いったい何をやろうとしているのかがわからない。
竹中:
いくらガワをそろえたって、コンテンツがナイトダメだよ。グーグルは入れ物産業をやろうとしているわけ?カネもあって企業的には自由度が高いはずなんだけどね。ただ、エリック・シュミットとか創業者連中がこれから何をしたいと思っているのか、ということが問われている。
佐々木:
それが一番重要な問題。
竹中:
まあわれわれブラジルはお金もないし、実績もないので、まずグーグルが今いる場所に向かうのが目標。でもそうやって考えると、それを達成してしまった彼らは、人生的な岐路に立ってるのかもしれないね。一生ビーチでお酒を飲めるカネはあるとおもうけど(笑)、それじゃつまらないと思うし。
佐々木:
この業界では、一生使い切れないオカネができてしまったら、その後どうするのか?というのが現実的な問題として存在している。
竹中:
あがっちゃったプログラマー問題ね。海外に行って悠々自適で暮らす人もいれば、オカネがあっても仕事を続ける人、あるいは満たされなくて社会貢献に行く人とか。drも満たされてても満たされなくても、本当のプログラマーだったらプログラムを作り続けるんじゃないかな。そこでプログラミングを止めてトロピカルカクテルに行っちゃうようなヤツは技術者じゃなくて、単なる資本主義の犬だよ。
中略、日本のこの世界でも、世界に通用する人が増えて着ているのは間違いない。それは自然なことだと思う。これからだよ。
これぞGeekという心意気ですね。これがコードで世界を変えようというノリにつながるのだろう。最後に言っているようにこれからどうなっていくのか期待を込めて見守って生きたいと思う。
ただ、ぼくなんか軟弱だから一生ビーチで美女をはべらせながらトロピカルカクテルもいいかなと思うのである。
