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日本の行く道

またずいぶんと仰々しいタイトルだ。この「日本の行く道」(集英社新書)を書いたのは橋本治である。ぼくと同い年なのでこの本に書いてあることは“わかる”。ただし、どうして橋本治の本はすらすら読めないのか不思議だ。決して難解な言葉でもないのに。

以前に読んだ「上司は思いつきでものを言う」もそうだった。どうも広範な知識で論を展開していくから、頭のなかで整理がつかないのだ。ぼくの頭はそんなに多角的にできているわけではないのでつらいのだ。

この本でまず言っているのは、世界を産業革命前に戻せばいいということ。例えば地球温暖化の問題にしたって、産業革命によって二酸化炭素を排出するエネルギーが大量に使われ出しので、そうしたらそれ以前の人力やら馬力の世界に戻せば解決するというわけだ。でもそれではちょいと行きすぎだから、1960年代前半に世界を戻せばいいと言っている。

この1960年代前半というのは、日本では昭和30年代から40年に変わったときで。その変わり目の象徴が東京オリンピックなのである。そして、団塊の世代が受験戦争に突入した年でもある。そういえば今から考えるとあの頃からいろんなことが変わり始めたような気もする。でもわれわれ団塊の世代がみんな悪いみたいないわれ方はやめて欲しいよな。

それはさておき、著者はさらに徳川三百年の地方制度を参考にせよと言っている。「中央集権的でありながら日本全国を平均的に栄えさせる」というもので、廃藩置県の逆である廃県置藩てなことをしたらと言っている。

それで最後に冒頭のぼくの感じたことに対する答えが載っている。引用してみる。

「日本は、未来を考える選択肢の検討を、とんでもなく長いスパンで可能に出来る国なんだ」と思うと、私はただ「日本に生まれた日本人でよかった」なのです―― そういう「人とは逆の考え方」をする人間なので、この本は平然と、「長く膨大にして、ややこしくかつ広範な本」になっています。これを全部頭に入れるのは、きっと大変なことでしょうが、それは私のせいじゃありません。「選択に関する豊かな可能性を有している日本という国のあり方のせい」です。

うーん、何となくわかったような気分になったがどうだろう。ただ、こうした視点で今の世の中を見ることは大切であることは伝わってくる。
 

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2008年03月13日 10:02に投稿されたエントリーのページです。

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