ぼくは今年から半脱テレビ宣言をして、できるだけくだらないテレビをみないようにしているが、うちのばあちゃんは反対でますますテレビにのめりこんでいく。体が弱って動けなくなるにつれてテレビの前に座ることが多くなる。大相撲が始まるとウキウキしている。年寄りにはテレビが最高の暇つぶしのようだ。
これはばあちゃんのばあちゃんの話である。今うちのばあちゃんは86歳だから、昭和初期のことになる。そのころのばあちゃんはいったい何をしていたのだろうか。家の仕事から解放されたばあちゃんの生活とは。そんなことをばあちゃんと話したことがある。
何をしていたかというとご詠歌を唄い、写経をし、こよりを編み、そして時々家の前に出て道行く人を眺めていたという。
そうなんですね、都会ではあまり見かけないが、田舎の方に行くとよく家の前に椅子を置いて、そこに腰掛けて一日中通る人と車を眺めている年寄りを見かけることがある。そこのところは昔も変わらないのかもしれない。
昔の人は時間をつぶすのに苦労したのかどうかはわからないが、今の年寄りはテレビがあるおかげでそれを見ることでかなりの時間をつぶすことができている。だから、テレビ局はもっとお年寄り向き番組を真剣に考えてほしいと思うのである。