三重映画フェスティバルのQ氏絶賛の「善き人のためのソナタ」を観る。予想に違わず素晴らしい作品だ。
ベルリンの壁崩壊直前の1984年の東ベルリンを舞台に、人々を恐怖の下に統治してきた絶対的な監視システム・シュ タージ(国家保安省)が描かれている。シュタージの敏腕な局員が劇作家と恋人で女優の芸術家カップルを監視するが、盗聴を続けているうち、監視者から、理解者へと変貌していく姿を見せられる。
こうした、重いテーマを33歳のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが監督しているが、これが初監督とは恐れ入った。
また、劇作家を演じたウルリッヒ・ミューエは実際にシュタージに監視されていた過去を持つというだけあって非常に抑えの利いた演技ですばらしかった。
まあ、やっとこうした映画が作られるようになったという感慨と同時に、実際に目の当たりに監視される世界を見せられると怖しく、苦しさがのしかかってきた。
そして何よりもラストシーンが気に入った。これまた秀逸のラストだ。
これは是非善き人は観てほしい。いやそうでない人のほうが観た方がいいかな。
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