皆さんは「サイボウズ」という会社あるいはソフトウエアをご存知ですか。「サイボウズ」というのはグループウエアと呼ばれるソフトウエアパッケージのことで、会社名も「サイボウズ」と言います。そこの社長の青野慶久が書いた本が「ちょいデキ!」(文春新書)です。
内容は、このタイトルにもあるように青野社長がそんなに出来る人ではなく普通よりちょっとでデキルことを積み重ねて東証一部上場会社の社長になれたみたいなことが書かれている。
実はこの「サイボウズ」は前にいた会社で使っていたのでなじみがあるんだけど、この起業の話は結構有名で、今から10年前に高須賀宣、青野慶久、畑慎也の三人の若者が、愛媛県松山市に会社を作った。東京ではなく地方で起業ということも珍しがられたものだ。
ちなみにこの三人の現在は、最初の社長であった高須賀は現在、米国のポートランドで「LUNARR」という会社を設立し、同名のソフトを来年から売り出すそうで、そのβ版をもらっていま見ている。
畑は、サイボウズラボの社長になって、優秀な技術者を引っ張っている。このサイボウズラボのメンバーは半端じゃなくスゲエーメンバーで、IPAの未踏ソフトウエアに採択されたり、スーパークリエーターに認定された人が何人もいる。明日も畑さんがPMを務めた未踏の報告会があって、うちの社長は聞きに行くことになっている。そこで、青野社長が講演するとのこと。
話が本からそれてしまったが、それたついでにもう少し。青野社長は大学を卒業して、松下電工に入社したんですね。そこではあまりいい社員ではなかったと本にも書いてあるが、それでも、グループウエアみたいなものを作っていたということなのだが、実はぼくは彼らが作ったグループウエアを見たことがあるのだ。
そのころ情報システムの仕事に変わったばかりだったので、他の会社がどんなことをやっているのかを聞いてまわったことがある。当時は三重県の四日市にいたが、近くに松下電工の工場があったのでそこに行っていろいろ聞いてみたら、社内のコミュニケーションツールとしてグループウエアのようなものを使っているとのこと。まだ、グループウエアというような言葉のなかったと思うが、ずいぶんと先進的なことをやっているなあと感心した。それが後のサイボウズだったのだ。
だいぶ脱線してしまったので本に戻るが、最初に書いたようにとりたたてこりゃすごいというようなことが書いてあるわけではなく、むしろ当たり前のことをそれこそちょっとだけ工夫しているということ肩肘張らずに言っている。だから、ひとつずつ、そうこの本は49のQ&Aから成り立っているが、その質問の答えのひとつずつはなるほどと思うぐらいで、さあっと読み進めてしまう。
ところが、全部読み終えるとおっとこれってけっこう難しいことかもしれないと思い出した。こういうたぐいの本というのは、スーパー経営者とか、カリスマがその成功の秘訣みたいなものが多いが、そういうものはぼくのような凡人にはまねができないようなことばかりである。
その点、この本に書かれていることは普通の人がちょっとがんばればできることが多く書かれている。ただ、全部実行できるかというとそこが難しいのである。通信簿で5がいくつかと3がいくつかはありえるが、オール4は難しいのと同じと言ったら言い過ぎだろうか。
まあ、実際に講演会で青野社長を見たこともあるが、本当にやさしいおにいちゃんという感じで社長とは思えない。これから、こうした従来にはいないタイプの経営者が出現してくるのだろう。ぼくは、かれのライフスタイルは悪くないと思っている。
- 青野 慶久
- 新書 / 文藝春秋 (2007/09)
- Amazon 売り上げランキング: 1495
- Amazon おすすめ度の平均:

今日からできる「三分間ライフハッキング」
楽しくビジネスをこなすためのちょっとしたコツ
癒し系!

