« 論点1 amazon -「ネット未来地図」から | メイン | やっと動き出した- 親子丼的ビジネス奮闘記(14) »

「環境問題」の歩き方(2)

環境問題と一口に言ってもいろいろある。まず、地域的な問題なのか、地球規模の環境問題なのかで違う。「公害」と呼ばれた工場等による、水質汚染・大気汚染・土壌汚染など、家庭のゴミ問題、廃水などは「地域環境問題」とも言われる。一方、地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨のように、発生源や被害地が必ずしも一定地域に限定できない「地球環境問題」がある。

前者は、加害者がいて違法行為による被害というとらえ方ができるが、後者は個別では合法的な行為が、それらが集まったときに大きな環境負荷になるという側面がある。従って、前者は反公害運動のように対会社というふうに限定的におこなわれるが、後者はどこがターゲットなのか見えないため、非常に難しい問題なのである。

この難しさゆえに、環境運動というのはまだらな様相を呈するのと、多様な意見が入り乱れ多くの論争になる。そこには、多分に感情論的なものが多くあるような気がする。前回紹介した「議論のルールブック」には、感情論の特徴を3つ挙げている。

*あいまいな印象をもとに発言し、根拠を示さない。
*発言の内容は問題にせず、発言から受ける印象を問題にする。
*議論の本題かどうかを考えず、相手の発言の中の批判しやすい部分だけを批判する。

いまの、環境問題の議論を言い当てていませんか。さらに、相手の話を聞かないで一方的には話しますから、ますますまっとうな議論にならないことになります。

環境問題で発言している人で中部大学教授の武田邦彦さんという方がいます。「環境問題はなぜウソがまかりとるのか」といった本を書いていて、一般的な環境問題に対する常識を覆すような発言をされています。これから、この人の言っていることを中心に環境問題の見方について見ていきます。

このひとは、元旭化成に長く勤めていたので、産業界のことに明るいし、学問だけの人ではないので議論のきっかけにします。それと、ちょっと前に「NPO法人「ゴミ環境ビジョン21」の主催で緊急シンポジウム『「環境問題のウソ」はウソ?ホント?』が開かれ、そこに敢然と乗り込んでいった心意気を買っています。

要するに、討論の趣旨は武田教授をつるし上げようとしているのがみえみえなわけで、完全アウエー状態での討論だったわけです。それでも武田教授は、「学問の自由、報道の自由、言論の自由は本当に大事です。異論を罵倒する文化では、世の中は良くならない。」と言って会場から拍手をもらったそうです。

まさに、フランスの啓蒙思想家のヴォルテールが言った「私はあなたの言うことには賛成しない。しかし、あなたがそれを言う権利は死んでも守る」ということと同じである。ちょっと、環境問題というより、前回の議論のルールの話にそれてしまいましたが、賛否両論を考えながら論を進めましょう。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://kamawada.com/~masanori/blog/mt/mt-tb.cgi/382

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2007年11月09日 10:01に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「論点1 amazon -「ネット未来地図」から」です。

次の投稿は「やっと動き出した- 親子丼的ビジネス奮闘記(14)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type