ITジャーナリストとして著名な佐々木俊尚さんの最新作「ネット未来地図」(文春新書)を読む。副題が「ポスト・グーグル時代 20の論点」とあるように、小飼弾さんも言っていたが、「ネットの論点2007秋」とかいったタイトルにして、定期刊行ものにしたらいいとぼくも思う。というのも、この手のテーマはものすごい勢いで変化しているので、定点観測的にみていくのと、論点の出し入れをしていくことが必要なような気がする。
でも、もはや「ポスト・グーグル」と言うんですね。この間、梅田望夫さんの「シリコンバレー精神」の書評でも触れたように、グーグルが台頭したのはここ5年くらいの話だから、それがもう次の巨大IT企業の誕生の可能性を示唆するんだから驚いてしまう。いやはや、すごいスピード感だ。
これまた小飼弾さんにならって目次を並べてみる。
[ビジネスとインターネット]
論点1 amazon - アマゾンが日本のオンラインショッピングを制覇する
論点2 Recommendation - お勧め(レコメンデーション)とソーシャル(人間関係)が融合していく
論点3 行動ターゲティング -- 行動分析型広告は加熱し、ついに危うい局面へ
論点4 仮想通貨 -- 電子マネーはリアル社会をバーチャルに引きずり込む
[インターネット業界]
論点5 Google -- グーグルvs.マイクロソフト 覇権争いの最終決着
論点6 Platform -- 携帯電話キャリアは周辺ビジネスを食い荒らしていく
論点7 Venture -- 日本のネットベンチャーの世代交代が加速する
論点8 Monetize -- ウェブ2.0で本当に金を儲ける方法
[メディアとインターネット]
論点9 YouTube -- ユーチューブは「ネタ視聴」というパンドラの箱を開いた
論点10 動画 -- 動画と広告をマッチングするビジネスの台頭
論点11 TV -- 日本のテレビビジネスはまもなく崩壊する
論点12 番組ネット配信 -- NHKが通信と放送の壁をぶち壊す
論点13 雑誌 -- 雑誌とインターネットはマジックミドルで戦う
論点14 新聞 -- 新聞は非営利事業として生き残るしかない
[コミュニケーションとインターネット]
論点15 Second Life -- セカンドライフバブルの崩壊する時
論点16 ネット下流 -- 携帯電話インターネット層は新たな「下流」の出現
論点17 Twitter -- 「つながり」に純化するコミュニケーションの登場
論点18 Respect -- 「リスペクト」が無料経済を収益化する
[未来とインターネット]
論点19 リアル世界 -- 検索テクノロジーが人々の暮らしを覆い尽くす
論点20 Wikinomics -- 集合知ウィキノミクスが新たな産業を生み出す
こうして並べてみるとおおかたのテーマがカバーされている。但し、ぼくの目からすると、企業の活動やそこで働いている人たちの仕事のスタイルがどう変わっていくのかという視点が抜けていると、こうした本を読むたびに思ってしまう。まあ、現実的には、だいぶ遅れて企業の中に浸透していくのでいいのかもしれない。
内容的にも簡潔に要領よくまとめられているのでわかりやすい。と言っても、ぼくが知らなかったこともかなりあり、少し、自分なりに整理しようと思う。従って、この目次に沿って何回かでポイントと自分なりのコメントを書いていきます。
おお、なぜかアマゾンの画像がない!