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システムショック

今日までの3日間、読売新聞で「システムショック」というタイトルの記事が載っていた。首都圏の自動改札機トラブルなど大きなシステムトラブルが立て続けに起きているので、こうした特集を組んだのだろう。

その記事の中味は、ITベンダー(この言葉を記者は初めて聞いたように書いていたのが印象的、認知度が低いんですね)の多重下請け構造や顧客との溝について書いている。論調としては、下請けの末端になるとコスト削減を迫られろくにテストもしないで収めるのでトラブルになるとか、ユーザ企業はベンダーの言いなりになっていて、企業の要求がシステムに反映されないといったように、どちらかというとITベンダー側の問題点を指摘していた。

総合紙の記者だから、そんなにIT業界に詳しくないと思うが、やはりIT業界構造については問題ありと見えるのだろう。その記事によると、今年経産省の呼びかけでベンダーとユーザ企業の役員が産業構造審議会の小委員会で顔を揃えたそうだ。

とっくの昔にやっておかなくてはいけないことだろうが、役員同士で、しかも大手だろうから、ぼくはその会議の実効に期待はもっていない。だって、多重下請け構造の問題だって本当の末端の実態ってわかっているのかということや、いままでずっと大手ベンダーに丸投げしていたところが、急にユーザとベンダーの溝を埋めましょうと言ったところで表面をなでるだけの話のような気がする。

しかも、システムに対する思想や技術を今の延長のままで考えていたら何も変わらない。変革というのは、内側から、あるいは底からわーっとマグマが吹き出すように起こるのではないでしょうか。これまでの常識を打ち破るブレークスルーがなければいけない。IT業界(ユーザ企業も含めてかもしれない)は、一旦ゼロベースに落として再設計するぐらいのことをしないと「パラダイス鎖国」どころか、みんなが不幸せな国になってしまう。

今回の自動改札機のトラブルについて気になったことをもう少し。

システムに不具合が生じたのは日本信号社製のものだけだった。他の東芝やオムロンのものでは起こっていない。

現象としては、自動改札機は、始発前にJR東日本などが作った合弁会社「ICカード相互利用センター」から、盗難などで使用停止措置が取られたICカード乗車券のデータが送られ、それを読み取ることで起動する仕組みになっているが、日本信号社製の改札機にプログラムミスがあり、一定量のデータが送られると異常が起きるようになっていたらしい。

おいおいちょっと待ってくれ、このプログラムというのは、3社とも同じになっているんじゃないの。そうか、他の2社で起きていないということは、別々に作ったのだ。ええー、同じプログラムを3社が別々に開発したということは、3倍の開発コストがかかっているじゃん。機械が違うからそうならざるを得ないってことなのだろうか。それとも、リスク分散?

だから、システム自体の複雑さも合わせて巨大なブラックボックスとなってしまっているような気がする。
全体があとで見てもその構造が分かるように疎結合されたモジュールの組み合わせになっていたのかどうかを知りたいものだ。そうしておいて、そのモジュールごとに分業するというのが正しいのではないでしょうか。同じものを3社に作らせるのは分業とは言わない。
 

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2007年10月17日 13:09に投稿されたエントリーのページです。

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