毎週火曜日の10時からは、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」とテレビ東京の「ガイアの夜明けが」重なってある。テーマによって見る方を決め、片方はDVDで録画するのが常になった。昨日は、NHKの方の「失敗の数だけ、人生は楽しい 〜農家・古野隆雄〜」を見る。
アイガモ農法と言って、水田にアイガモを放って、稲と共生させる。農薬は一切使わないというものである。アイガモが雑草や害虫を餌として食べるので除草、害虫防除ができ、さらに排泄物が米の養分となるそうだ。また、アイガモが稲をつっつくことで刺激され成長がよくなるとのこと。そして、アイガモは米の収穫が終わると食用として出荷される。
この農法は前から知っていたが、改めてテレビでみるとユニークでおもしろいと思った。結局なすがままに作ればいいじゃんということであって、人間が無理やり作物を作り上げるのはやめようということなのだ。自然のものなのだから、自然に作ろうという、ごく自然な発想というわけだ。
でも農業って厳しいなあとつくづく思う。気候に左右されて、いつもうまくいくとは限らないわけで、番組のなかで古野さんも言っていたが、たった30回しかやれないので、一回でも失敗したら大変なのだが、それでも挑戦し続けることが素晴らしい。
てなことを考えていたら、一緒に見ていた下の息子が、「結局コストの問題と、どれだけの付加価値を付けられるかだよね」と言い放った。アイガモ農法もけっこうコストがかかっていそうだし、この農法でできた米が高く売れるのかという問題が残りそうだ。
だから、この農法がすぐに一般化するというわけではない。ということは、こだわって信念もってやりとおしていることがプロフェッショナルと言っているのだが、そこにちょっとした違和感を感じた。その道のプロというような言い方があるようにあまり特殊性をもってしまうとちょっとプロフェッショナルという意味合いから外れるような気がした。
そこで、思い出したのが、「永田農法」というヤツだ。この農法は、永田照喜治さんという方が始めたもので、ひと言でいうと水と肥料を最小限にしていじめて育てる農法である。本来の生物の力を引き出すことでおいしいものができるという。今の農法は過保護に育てるからみずっぽい弱々しい作物しかできないというわけだ。
みなさん、トマトの原産地はどこだかご存知ですか。実は、アンデス山脈なんですね。そうなんです、山の岩はだに生えていて、雨が降らないから、からからの土地で育つのです。そういう環境で育ったトマトは水分を空中から取ろうとして表面に柔毛が生えてくる。このトマトを食べたらものすごくうまいのだ。で日本でも同じような環境ということで、石混じりの土地で水も肥料もほとんどやらずに育てている。
これに、目をつけたのがユニクロでこの農法で栽培したトマトを販売するビジネスを立ち上げたのである。最初、ユニクロが野菜を売ると聞いたとき、てっきり中国の山奥で野菜を作って安く売るのかなあと思っていたら、永田農法でやると知ってびっくりした。と同時にうまくいくのかなあという懸念も持ったのだ。案の定、はやばやと撤退したようだ。そうですよね、いくらおいしいといっても1個500円も600円もしたら買わないですよね。結局、思ったよりコストがかかってしまうのです。なんか、カルガモ農法とダブって見えてきてしまったのです。