前回は、画面のことについて論じたが、今回は帳票について考えてみる。帳票の枚数って数えたことがありますか? おそらくすごい数になるのではないでしょうか。数もさることながら、その様式についても数多くの種類があり、しかも細かい。表の枠の角はまるみをおびていなくてはいけないとか、どうしてそんなことにまでこだわるのかと思えるケースが頻繁に出てくる。
だいぶ前の話だが、SAPが日本に導入が始まったころ、ある先進企業に行って事例を聞いたことがあったが、そこはアドオンの嵐で機能の7割がアドオンだったという、それならパッケージを入れなければよかったのに、と思える話で驚いたことがある。ところが、さらにびっくりしたのは、その7割のアドオンのその7割が帳票だったという笑うに笑えない話を思い出した。
ことほどさように、日本の企業は帳票が大好きで、帳票だけで仕事をしているのかと思うこともある。もちろん、法定帳票はしかたがないが、そのほかの帳票って本当に必要なのだろうか。
いったいどんな帳票を出しているのだろうか、「○○一覧表」「○○履歴」などなど、その帳票を見ながら、入力や指図、手配を行なうためのもののようだが、意外と気づかないが多いものにチェックリストがある。入力したデータ、計算されたデータが正しく反映されているかどうかチェックするのである。これらは、画面やファイルの閲覧で済ませられるはずだ。画面にしても、こうした閲覧に対しては、検索機能やプルダウンなどで相当改善されているはずで、しかもマルチウインドウズなのだから画面上に並べてみればいい。
確かに、紙の一覧性というのは捨てがたい利点ではあるが、帳票というのは、単に紙に出力するだけにとどまらないのだ。出力された帳票を綴じたり、糊付けしたり、そして最後はファイリングするというわけで、その手間や保管スペースはばかにならない。だから、ペーパレスはかなりのコストダウンにつながることなのである。
さらに、紙を回して仕事をすることはやめたほうがいい。捺印の問題があってそうすぐにはできないかもしれないが、それこそ、事業所や営業所をまたがって帳票を回すと郵送費をかけていているわけで、そうではなくて、紙(ファイル)は共通フォルダーにあって、情報がネット上を駆けめぐるというのが、これからの仕事のやりかたの主流でしょう。
一旦しみついたクセ(仕事のやりかた)は変えたくないのが人情だが、これからは絶対ペーパレスを指向すべきだ。
余談だが、だからと言って会社から紙がなくなる、あるいは大幅に減るとは思っていない。おそらく、画面を印刷して机の上に載せて仕事するひとも多いのではないでしょうか。まあ、それはそれで、かまわないと思う。持ち運ぶ必要もないし、ファイリングする必要もないのだから。