いま、旬な人気者は何と言ってもふたりの王子でしょう。「ハンカチ王子」の斉藤祐樹君は早稲田をリーグ優勝に導いて、しかもベストナインにも選ばれた。「ハニカミ王子」の石川遼君は、関東アマで8位だったが、日本アマ出場が決まった。まあ、ふたりともあれだけ騒がれているにもかかわらず、好成績を残すあたりさすがだと思う。
かれらには、プレッシャーというものがないのだろうか。自分たちが騒がれることがかえってバネになっているような気さえする。最近のスポーツ選手全般にも言えるのだが、強いプレッシャーに負けて成績がでないということもあまりないようだ。大きな大会でも普段の力、いやそれ以上の力をだす選手も多くなった。
いつ頃からかと考えてみたのだが、何年前というのは定かではないが、おそらく試合後のインタビューで最後に「応援よろしくお願いします」と言いだした頃からじゃないかと思う。あの、判を押したように若い子は言うが、ぼくらの年代だとちと違和感がある。なんとなく、スポーツ選手というものは芸能人じゃあるまいし、もう少しストイックなものであるべきと密かに思っている。
そうです、ぼくたちの年代は、試合はすごく緊張するのが当たり前で、しかも、周囲の期待が異常にたかまるのでなおさらガチガチになる。まあ、有名な円谷幸吉の例をだすまでもなく、オリンピックでは極度のプレッシャーがのしかかり、それで自分の実力を発揮できず、死んでお詫びしますというくらいに打ちひしがれたわけです。
そのころの面白い話がある。テレビ番組のインタビューであるいなかのおばさんに、「今回のオリンピックでいちばん強いと思う選手の名前を教えてください」というのがあった。なんて答えたと思いますか。
「それは、プレッシャーさんです」と答えたのだ。いつもテレビのオリンピック中継でアナウンサーが、日本の選手は「プレッシャーに負けた」とか「プレッシャーに弱い」とか連呼していたので、プレッシャーという名の外国選手がいると思っていたらしい。
まあ、冗談はさておき、最近はお国のためにとかいった期待はないし、いい意味での自分の売り込みの場所のような感覚なのでプレッシャーを感じなくなったのかなあとそんなことを思ってみた。