この間、外来種の動物の話をしたが、魚についてのことを思い出した。ぼくは観ていないが「ダーウィンの悪夢」という映画があった。内容は、アフリカのタンザニアのムワンザを舞台にしたドキュメンタリー映画で、ビクトリア湖に放たれた外来魚「ナイルパーチ」により、在来種が駆逐され、生態系が壊滅的な打撃を受けたという話だが、逆にその魚は食用に日本などに輸出され、周辺の経済的繁栄ももたらした。ただ、この繁栄は一部の人を潤しただけで多くの住民の貧困は続いているという。
実際に観ていないので映画の論評はできないが、どうもこの監督の扇動的な演出は問題になったらしい。結局、ドキュメンタリーといったって事実を伝えているわけではなく、演出されたものであることを忘れないことだ。
さて、このナイルパーチという魚は、日本にも来て「スズキ」としてスーパーの店頭にも並んでいたり、ファミレスあたりの白身魚フライはこれらしい。
この外来種の魚が日本で食卓にのぼることについて面白い話がある。もうだいぶ前になるが、オイルショックのあとで省エネが叫ばれたころだったと思うが、工場の温排水の熱を利用して、いろいろな食用魚などを養殖するのがはやったことがある。
ぼくの以前勤めていた会社でもごたぶんにもれずやることになったのです。最初は何にするかといろいろ検討した結果ティラピアの養殖を始めた。いくつか生簀を作りそこに温排水で暖められた水を供給してそこで育てる。ティラピアは淡水魚だからそれでいいわけです。この魚は味と見かけが鯛に似ていたので、「いずみ鯛」という名でスーパーにも出荷してけっこう売れていました。
ところが、ある日パタっと売れなくなった。なぜだと思いますか。真鯛の値がぐっと下がったのです。そうです、真鯛の養殖が可能になったのです。そうなると、本家にはかないませんから、すぐに撤退となったのです。近畿大学の水産研究所はすごい、不可能と言われた真鯛の養殖を可能にしてしまうんだから。
それで、ティラピアの後がなんと「エスカルゴ」の養殖です。これもけっこうホテルなんかに出回ったみたいです。いまどうしているのかな?