ここのところやっと映画を観る機会が増えてきたが、それ以前はなかなか時間がとれず観損なったものが数多くある。そこで連休中にDVDやテレビの録画でリカバリーすることにした。
昨年、一昨年のキネマ旬報のベストテンを中心に観た。とりあえずは日本映画を対象に、「男たちの大和/YAMATO」「嫌われ松子の一生」「かもめ食堂」、それとベストテンには入っていなかったが「ハチミツとクローバー」である。これでも、まだ半分に満たないのでもう少しがんばって全部クリアしようと思う。
以前ブログで日本映画がいい方向に進んでいる実感がないと書いたが、さすがキネ旬のベストテンに選ばれるような作品は安易なつくりではなく優れたできである。
「男たちの大和/YAMATO」は、当初はあまり期待していないで、まあCG駆使した戦争スペクタクルかと思っていたが、ぜんぜん違ってすごくいい作品に仕上がっている。まず、下級兵士の目線で描かれていることや構成がしっかりしていることに感心。またぼろぼろ涙を流してしまった。
「嫌われ松子の一生」は、こりゃ中谷美紀がすげえや。“松子を演じるために女優を続けてきたのかも知れない”と言ったらしいが、まさに体当たり演技で彼女の代表作になった。前回の「安心社会から信頼社会へ」という話のなかで、だまされてもいいからひとを信じ続ける態度のことを話したが、この松子はまさに男にことごとくだまされ、捨てられながらもまたすぐに新しい男に尽くす一生を描いている。で、こういう作品は観終わったとき、ひとの不幸を見せつけられて嫌な感じになるのか、それにめげずに生きていく主人公をみて元気をもらうのかで評価が分かれます。ぼくは、後者の感想をもちました。
「かもめ食堂」は、だれでもホンワカになれる映画だ。川上弘美の本を読んで「空気感」といったが、この映画にはそれがある。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人の距離感がかもし出す微妙な雰囲気がいい。最近同じくらいの年頃で男ひとりというのも増えているので、だれか男三人の「アヒル食堂」でも作ってくれないかなあ。
「ハチミツとクローバー」は、蒼井優が出ているので思わず手にした。蒼井優は「男たちの大和/YAMATO」にも出演していたから、最近の出かたはすごい。もう少しセーブしたほうがいいのではないかと親心を抱く。この作品もぜんぜん予備知識がなくて、有名な漫画の映画化だったことも知らずに観る。基本的にぼくはこの歳になってもこういった青春映画は好きなのですんなり入る。観終わったあと爽快感もありいい映画でした。
というわけで、どれも秀作で楽しめた。