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川上弘美と酒を呑みたい

川上弘美の「センセイの鞄」と「溺レる」、「ゆっくりさよならをとなえる」を読む。川上弘美は前から気になっていた作家で、どうしてかというと、ぼくは内田百閒の随筆が好きで読んでいるんだけど、その百閒の影響を受けている作家ということだったので、一度読んでみたいと思っていた。

「センセイの鞄」は確かテレビドラマにもなっていたようだが、ぼくは見ていない。その「センセイの鞄」は40歳まえの女性と30歳くらい年上の先生の恋物語?である。センセイは国語の先生で女性はそのときの教え子なのだが、あるとき酒場で居合わせて、それからしょっちゅういっしょに飲む間柄になる。だから物語は居酒屋で呑むシーンばかりで、そこからすこしずつセンセイのこれまでの生き方や生活がうかびあがっていくとともに女性の心がセンセイに傾いて様がたんたんと描かれる。

実にほんわかとした雰囲気が読者にも伝わってきて癒される。さすが内田百閒に影響されているのか、飄々として突然得体のしれないものがとびだしたり、そのいわゆる空気感がなんともいえない。川上弘美は女性の読者が多いらしいが、男でも楽しめる小説だと思う。ぼくの好きな作家になった。

しかしながら、この本に出てくる飲み屋の場面がまさにリアルでしかもぼくの好みの飲み方なのだ。酒の肴も、いきなり「まぐろ納豆、蓮根のきんぴら、塩らっきょう」だ。そして、「豆腐は万能です」「はあ」「湯豆腐や良し。冷や奴や良し。煮豆腐や良し。揚げ豆腐や良し。万能です」。おでんは、大根につみれにすじお願いしまーす。酒はもちろん手酌です。そして、バーで飲むのはバーボンのソーダ割りだ。まいった。

てなことで、読みながら酔っているようだった。いちどでいいから川上弘美と一緒に呑んでみたい。

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2007年04月23日 10:42に投稿されたエントリーのページです。

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