はじめに
「ユーザ目線のBPM」で実際に動くものをつくらないといけないと言い、その形としてオープンCMS(oss-CMS)によるコンポーネントをBPMでプロセス化することを提案した。そこでこの「ビジネスコンポーネント指向開発」についてもう少し具体的に考えていこうと思います。
その前に、おさらいの意味でもう一度「ユーザ目線のBPM」のなかでなぜ「ビジネスコンポーネント指向開発」を提唱したかを整理してみる。
BPMはまだきちんと定義されているわけではなく、共通認識がないように思われる。従って、ひとによって様々なアプローチがある。
大きくは次のようなアプローチがあるように思える。
さて、BPMを考えるうえで重要な視点はいったいなんなのだろうか。それは、BPMの最終ゴールはどこにあるだろうかということに他ならない。そして最も適した答えは、「事業の役に立つ業務プロセスをつくること」ではないだろうか。
経営ではなく、事務ではなく事業のためであり、その事業の足を引っ張ることはもってのほかで、事業が円滑に運営するための本当に役に立つ仕組みでなくてはいけない。
そう考えると、上記のアプローチでは物足りない。事業の役に立つためにさらにどこまでやらなくてはならないかを掘り下げる必要がある。従って、つぎのようなところまでやってこそ初めてBPMらしくなる。
で、今回提唱している「ビジネスコンポーネント指向開発」というのは、③のアプローチのことである。④は事業視点が薄いので除外すると、①②であるが、③のアプローチがプロセス制御の考え方でいうところのフィードバック制御的であるのに対し、①はフィードフォワード的、②はシーケンス制御的であるといえないことはない。
フィードフォワードでは外乱に対する制御量の把握の難しさやそれだけでは完全な制御ができないこと、またシーケンスの論理回路の設定が難しいことなど、言い換えれば、よその会社のテンプレートが自社の本当のベストプラクティスになりえるのかという問題や、標準化・最適化が本当にできるかなどの問題があり難しいアプローチであると考えている。
従って、業務プロセスに対する応答性のよいフィードバック制御が一番現実的で有効であると言っているのです。ただし、こうして開発されると業務コンポーネントが蓄積され、またブラッシュアップされていくため、こうした業務コンポーネントをモデル化あるいはテンプレートすることによって、次第にフィードフォワードやシーケンス制御の利点も取り入れることも可能になっていくものと思われる。
制御工学の話を持ち出してわかりずらかったかもしれませんが、まずは、業務プロセスをきちんと制御してから、その後より最適な方向に持っていくというアプローチを推奨しているわけです。