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10度、Low

昨日、今日と冬に逆戻りのような陽気で何となく気分もよくない。だが、このタイトルを思いついたときはすっきりたなあ。わかりますか、下の息子と朝会ったとき「今日は寒いなあ、気温も“ジュード・ロウ”だな」と言ったらメチャ受けたのだ。それで、観る映画も決まった。キャメロン・ディアスとジュード・ロウの「ホリディ」だ。

昼間、東京で打ち合わせを終えて「川崎109シネマズ」に向かう。ここは、駅直結なのですごく便利で少々早く行っても待つところが広くあり気に入っている。

映画は、クリスマス前に恋に破れた二人の女性が、家や車を交換する“ホーム・エクスチェンジ”で住み替わるところかから始まる。片やアメリカで映画の予告編を製作する会社を経営するキャメロン・ディアスは、イギリスの田舎町に住んで、そこの住人であったケイト・ウィンスレットの兄であるジュード・ロウと恋に落ちる。一方、ケイト・ウィンスレットは同じ職場の恋人に二股をかけられ、捨てられて傷心を抱いてアメリカにいき、そこで知り合ったジャック・ブラックとできてしまうという物語である。

“ホーム・エクスチェンジ”というのがありえない設定なのかはほっといて(映画だからいいでしょう)、失恋して、再出発するそう若くはない女性の気持ちの動きや過去をなかなか捨てられないことや、さまざまな過去を知りながら好きになる大人の恋愛とかがすごくよく描かれていていい作品であると思う。男女4人の演技もさることながら、年老いた脚本家のエピドードの配置やジュード・ロウのかわいい娘たちの登場などが、うまい具合にスパイスのような効き目があってすばらしい。

ただ、いい作品だからこそ2つ注文。

その老脚本家が失恋を嘆いているケイト・ウィンスレットにこう言う、「君は主演女優なんだよ、それがいまは助演女優になっている」と戒めるシーンがある。ここでこう言ったのなら、前の恋人をあきらめて新しい男を見つけたとき、「そうよ私はこれから主演女優なのよ」とくらい言わせてほしかった。

もう一つは、ラストシーンが気にいらない。最初にインターネットでメッセージ交換しているシーンが効いているので、最後もこういうシーンで終わりたかったなあ。

映画を観るまでの時間がたっぷりあったので、今読みかけの川上弘美の本と新書で「安心社会から信頼社会へ」という2冊を読んでいた。川上弘美は、そう若くない女性と男の間でかもしだす空気感みたいなものが好んで描かれる。

「安心社会から信頼社会へ」では、これまでの日本の社会の特徴である「安心社会」が崩壊し、欧米型の「信頼社会」へ変貌していかなくてはならないというようなことが書いてある。川上弘美の描く世界はどちらかというと「安心」のある情景のような気がする。欧米は「信頼」型であり、「ホリディ」の世界もそういうことである。とまあ、日米比較人類学みたいな思いも同時に感じて面白かった。

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2007年04月18日 15:58に投稿されたエントリーのページです。

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