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会ったことがない昔の知り合い

外岡秀俊が書いた「情報のさばき方」という本の紹介をして、少々目的と違ったと言いましたが、しかし、新聞記事の書き方だとか、記者魂だとかの話は面白く、それからは新聞をああこういう風にして記事を書いているんだなあとか思って読んでいます。要するに読み手の目的と合致しなかっただけのことです。

この外岡秀俊という人をぼくは30年も前から知っています。知っているといっても会ったことがあるわけでもなく、たしか昭和51年度文藝賞を「北帰行」という作品で受賞したことを知っているだけだ。もうその作品の内容は石川啄木のことを書いたものであったなあぐらいしか覚えていないが、そのときの外岡秀俊がまだぼくより年下で東大法学部4年在学中の23歳であったことに衝撃を受けたことを鮮明に記憶している。だから、その後朝日の記者になっても、彼の署名記事を読むたびにあの外岡秀俊が書いていると無意識に追いかけていた。

似たような話で、寺脇研のことがある。やはり東大法学部出身の文科省のお役人で有名なゆとり教育の推進者であったが、昨今ゆとり教育の批判の矛先が彼のところに行き、昨年退官してしまった。ところがこの人、別の顔を持っていて、それは映画評論家なんです。これも30年も前のことですが、「キネマ旬報」という雑誌に読者の投稿欄があり、そこに映画評を載せてくれる。ここによく載っていたのが寺脇研の映画評なのです。常連だったんです。実はぼくもキネマ旬報に何度か投稿したのですが、全く採用されずに自分の才能のなさにがっかりしたものです。ですからよく覚えていて、その後、新聞等で彼の名前がでるたびにあの寺脇研だと意識していたわけです。

こういうことってありですよね。結局、過去の自分の確認と時間の経過を知るために、こんなマークの仕方もあるということです。


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2007年01月14日 15:17に投稿されたエントリーのページです。

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