FIFAクラブワールドカップ(昨年からクラブ世界選手権という呼び方から変わった)のバルセロナがまさかの敗戦にはびっくりしたが、南米のインテルナシオナルの優勝はたぶんこの大会への意気込みの違いが出たのだと思う。今回、バルサはコンディションの差というより、この大会への準備不足のため、戦術不徹底が露呈しただけで、やはり世界規模の大会は相当に周到な準備が必要であることを再認識した。亀田興毅の世界戦もそうだし、このレベルになると戦い方というものがある。バルサはそれが徹底していなかった。
でこれから書くのは、バルサのことではなく、アジア代表の全北のことだ。ぼくは普段は応援することもない韓国のチームを今回は密かに応援した。というのは、アジア特に東アジアの代表がどれだけ戦えるのか、あわよくばヨーロッパ、南米のチームに一泡吹かせられないか(欧米か!(笑))ぐらいに思っていた。ところが全くがっかりさせられた。このがっかりは、おそらくガンバ大阪が出ていたとしても同じ感慨をもったと思う。
要するに、力の差が歴然としているのをまざまざと見せつけられてしまったのだ。それじゃあ、力の差はいったい何なのか。二つあると思う。ひとつは「意図(目的)をもったトラップ、パス、ドリブル」ができるかどうか。もうひとつは、「ディフェンス力」だと思う。ディフェンス力については、以前若干ふれ、ユニフォームを引っ張るようなディフェンスはあり得ないというようなことを書いた。決勝戦ではほとんどそんなシーンはなかったし、というかファールが少ない、ボールが外に出ないという、こういう試合が本当の一流の試合なんです。
「意図(目的)をもったトラップ、パス、ドリブル」ということについて、全北とクラブアメリカ(北中米代表)との試合をふりかえれば見えてくるものがある。
意図(目的)って分かりますよね。点を入れることと入れさせないことであって、相手を抜くことやセンターリングをあげることではないんですよ。ここですよ差がでるのは。クラブアメリカは、あくまで、どうやって点をとるのか、そのためのパスはどうすればよいのかを追求する。それに比べて全北は“アバウト”なんだ。適当にゴール前に流せば“誰かがあててくれるかもしれない”、また、まずはボールを止めてからどこへ出すか考えるというサッカーでしかないのだ。だからといって、クラブアメリカのサッカーを全面的に肯定するわけでもない。どちらかというと行き過ぎのところもあり、バスケットボール化してしまい、もっと大胆さも必要な局面がずいぶんあった。両方とも要るがどちらに重心を置くかだろう。
で全北のサッカーに戻ると、“確率的サッカー”は技術・体力に差がある場合のみ通用するということがわかっていない。とはいえ日本も同様であり、サッカー成熟度の違いを今回も思い知らされた。
さてどうするか。最初に言った戦い方の工夫だろう。ここがオシムに期待するところだ。
ところで来年はレッズだぞ!