「Business Blog&SNS World]というセミナが、11月16日、17日に大手町のサンケイプラザで開かれた。ビジネスブログという言葉自体非常に新しいもので、ブログという道具を使って今までの個人レベルから企業レベルの情報共有に拡げていこうということのようだ。
ぼくが聞いたプレゼンは、シックス・アパートの「ブログ・オン・ビジネス」というブログの概説みたいな話、ニフティの「ココログラボの事例」、これは面白かった、事例として「ブカツブログ2006」というのがあって、ナイキがやっているんだけど、全然表に出てこないというのがいいし、伊藤園のホームページのブランドイメージアップ作戦とか、スバルのレガシーファンのコミュ二ティサイトだとか、要はブログのもつ双方向性をうまく活用している事例を紹介していた。あとは、ドリコム、スカイアークシステムから、企業内での情報共有の事例をもとに成功の秘訣やデメリットの話があった。スカイアークのユニクロの本部と店舗のコミュニケーションの話も参考になった。
実はその後のパネルディスカッションが一番面白かったのです。パネラーは、ドリコムの内藤裕紀さん、フィードパスの小川浩さん、ヤマハの鞍掛靖さんの3名でモデレータが何とあの神田敏晶さんということでビジネスブログの有効性みたなディスカッションだったのですが、当然のようにブログがこれから企業の中に浸透していくという結論です。
ただ、神田さんの”これまでのグループウエア例えばサイボウズのようなものとどう違うのですかねえ”という問いに明確に答えられていなかったのはなぜなのだろうか。どうもぼくが思うにはパネラーの彼らは企業の日常業務活動の実態あるいは管理のありようということが経験として分かっていないので、比較できないんじゃないのかな。だから、ブログ、特にイントラブログというような社内情報共有あるいは日報などの業務の一部としての使い方の場合に、最初に起こるコンフリクトがそのあたりにあるように思える。すなわち、企業というのは基本的にコンサーバティブなので、ブログベンダー側の茶髪のお兄さんが、ブログ良いですよみたいなノリで薦めても、”それ入れて何が良くなるの? ブログを書いている時間があったらもっと仕事をしたほうが会社のためだ”てなことを言われしまう。
内藤さん(内藤君といったほうがいいのだが、まだ27歳ですよ)も言っていたが、ブログが成功するかどうかは、会社として職位やキャリアなどがちがっても一人一人が自由に意見が出せる環境をもっているかどうかにかかっていて、ブログを使って管理しようとしたら必ず失敗するそうだ。とはいえおおかたの経営者、管理職は旧来型の管理志向は変えられないのでそこをどうチェンジマネージメントできるかが鍵のようだ。ただ救いとしてERPのように大金がかかるわけではないので、とりあえずやってみたらができることだ。
セミナーの全般的なトーンは、ブログよさである”簡単に情報発信できること”、”トラックバック・コメントによる双方向コミュニケーションが図れること”、”情報が自然に整理される”ということが顧客接点、従業員接点で威力を発揮できるため、ますます企業に普及拡大していくというものであった。ぼくも当然この意見に与するものであり、あくまでいい道具であり、最後は人だということさえ忘れなければ、非常に有効な手段を手に入れたと思う。
で黒澤清監督の映画「アカルイミライ」にでてくるクラゲのようにブログは繁殖し続けているのです。