しあわせの隠れ場所
この作品で第82回アカデミー賞主演女優賞をサンドラ・ブロックが受賞した。「しあわせの隠れ場所」である。サンドラ・ブロックといえば、「スピード」の印象しかないのだが、そういえば初受賞である。
作品は、実話に基づいたもので、ホームレス同然だった黒人少年を助け、プロフットボール選手にまで育てた家庭とその黒人少年の物語である。サンドラ・ブロックはその家庭の母親役を演じて、その優しさ、明るさ、強さなどを見事に表現した。
この黒人少年こそ、全米で誰でも知っているスター選手マイケル・オア―である。といってもぼくは知らなかったけど。フットボール派でもなく、ラグビー派でもなく、サッカー派だから。しかし、映画はこのフットボール選手の出世物語のようであるが、実はそうではなく、彼の後見人となった家族の物語であると思う。
もちろんその家族の中でもサンドラ・ブロックの母親が主役なのだが、ぼくはむしろその夫と二人の子供のほうに興味を持った。この家族は、いくつものレストランチェーンを所有する金持ちで、大邸宅に暮らしている。そんなところに黒人でしかも戻る家もないような少年を迎え入れたときにどう反応するかである。
最初はどうしても偽善的な臭いがするわけで、特権意識的な感覚で接しているうちに徐々に本当の“家族愛”に目覚めていく。その過程で、妻の気まぐれ的な行動ともとれることに対して、ティム・マッグロウ(このひとカントリーミュージックのスーパースターなんですね)演じる夫が実に寛容で包容力を発揮するのである。
また、リリー・コリンズ演じるその黒人少年と同級生となる娘は、学校での変な目線をはねかえすこの母親にしてこの娘ありといった勝気な女の子なのである。男の子は、おしゃまで可愛く、それをジェイ・ヘッドが見事に演じている。すごい子役である。
ということで、もう完璧な家族すぎて、かえって違和感を覚えてしまうが、アメリカの田舎の倫理観のある裕福な家庭というのも実際にあるのかなあと思える。家族というものを深く考えさせられるいい作品であった。



いまひとつ
器量はヨコの尺度?
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